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レイジングループ・クリア [ゲーム]

何となく「今までプレイした中で面白かったゲーム」のまとめサイトを見ていたとき、このゲームがここ数年プレイしたアドベンチャーゲームの中で1番面白かった、という書き込みを見つけて、そこまで言うならハズレということはないだろう、と思ってプレイしてみることにしました。

5年前のソフトということでもう店売りはないだろうと思って、とりあえずアマゾンで検索すると全てのプラットフォームで品切れ、もしくはプレミア価格での販売のみでした。中古ショップも一通り見て見ましたが、品切れでした。
この状態を見たとき、これは名作ソフトなのだろう、という予感がしました。
販売数がそもそも少ないのに加えて、持っている人が手放さないゲームがクソゲーというのはまずないので。
ということで、PS4でダウンロード版を購入しました。

そうしてプレイしてみたところ……名作でした。
話の骨格がしっかりとした、穴のないシナリオが素晴らしかったです。
全編通して矛盾なく、全てにおいて謎解きも完璧。
ここまでのシナリオのゲームはここしばらく見たことなかったな、と感じました。
これならば、ここ数年でプレイしたゲームの中で1番だと言いたくなる気持ちもわかりました。
人狼ゲームと小さな集落に伝わる伝承を非常に上手く組み合わせていて、ファンタジー要素もあるにはあるけど都合よく使われていないので、全ての展開に納得がいきました。
キャラも全員個性強めで、人狼ゲーム参加者だけで16人いるものの、かなり早くキャラを把握することが出来ました。

システムとしては、「Fate/stay night」とよく似ていて、ルートは大きく3つに分岐するけれど、基本的には1本道。バッドエンドの後にヒントコーナーがある、という。
シナリオの雰囲気は「ひぐらしのなく頃に」「うみねこのなく頃に」に近くて、人の起こす事件と超常現象が混ざっている感じ。
ただ、本編クリア後「暴露モード」というものがあり、本編で各キャラが心の中で何を思っていたのか、あのとき濁した言葉は何だったのか、どうしてそういう結末に到達したのか、というのが全てわかる仕様になっていて、これによってシナリオの穴が全て埋められる感じになっていました。
真相がわかると矛盾しそうなシチュエーションに関しても、暴露モードを見ると納得できる仕上がりでした。
本編クリアで話の全容が8割くらいわかって、暴露モードで残り2割がわかる感じでしょうか。
文章量もかなりあって、プレイ時間は多分30時間くらいだったのでは、と。
暴露モード中はセリフの枠色が変わるので、本編と区別しやすいなどの配慮もありました。

そんな中でべた褒めしたい作品ではあるのですが、唯一の欠点があるとするならグラフィックと声。
キャラデザが完全に1980年代くらいの結構古臭い感じで、話の雰囲気とは合っているけどもうちょっと現代風にしてほしかったなぁ、という。
小説版はかなり現代風に寄せていていい感じなのですが、絵で大分損をしている感じがしてしまいました。
声に関しても、オーディションはしているものの、声優専門学校の生徒の中からということで、下手ではないけどどうしても他のゲームやアニメに比べると劣ってしまっている部分がありました。その代わり、全員ほぼ無名ということで、キャスティングから黒幕がわかってしまうということがなかったのはよかったです。

では、ここからネタバレありの感想です。

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いけにえと雪のセツナ・クリア [ゲーム]

「クロノトリガー」の戦闘システムを踏襲し、往年のRPGの感覚でプレイできるという触れ込みで、それなりに気になっていたソフトだったというのもあり、プレイしてみることにしました。
中古ショップでの価格は880円(税抜)。
この価格帯は作り過ぎたかクソゲーかどちらかの場合が多いので、ちょっとためらいもありましたが、まぁクソゲーだったとしてもこの価格なら納得できるだろう、ということで買いました。

クリアまでの所要時間は体感20時間弱でした。(プレイ時間の表示がない)
周回要素もなく、やり込み要素はあるものの極めたいと思えるほどの魅力もなく、これはプレイした人が早々に手放すことが多くて回転が速いから価格が下がったソフトだったのだな、と感じました。

やり込みを極めたいと思えなかったのは、とにかくシステムが不親切だと感じる場面が多かったからでした。
1番きつかったのは、ダンジョンからすぐ外に出られる方法がないこと。呪文とかアイテムとかはFFのものを使っているのに、テレポがない。
終盤になるまで開けられない宝箱が各町に1つずつ、各ダンジョンに1つか2つあるのですが、それを回収するときに一からダンジョンに入って宝箱のところまで行って、また出口まで帰らないといけない、というのは結構面倒でした。

他にもシステム面では結構な不満点がありました。
箇条書きにするとこんな感じ。

・「逃げる」コマンドがなく、敵から逃げるにはアイテムを使わないといけない。
間違って強敵との戦闘に入ったとき、アイテムがないと全滅→セーブポイントからやり直し。

・ダッシュ機能がない。
ダンジョンや街の中はそこまでではないものの、フィールド上での動きがもっさり過ぎる。

・フィールド上とセーブポイントでしかセーブできない。
ラスダンや1つ前のダンジョンは1時間半くらいノーセーブで冷や冷やした。

・ザコ敵が無駄に強い。
HPは低いので先制出来れば1ターンキルできるが、先制出来なかったときは全滅の危機がある。1回の攻撃でこちらの最大HPの半分くらい削ってくるし、ラスダンで死ぬ瞬間にメテオを撃ってくる敵がノーセーブ状態1時間半経過くらいに出てきたとき、危うく全滅しかけた。

・料理システムが不親切。
必要な材料を全て持った状態でレシピを知っている人に話しかけないといけない。どの材料が不足しているのかは知る方法がなく、誰がレシピを知っているのかは総当たりで話しかけないといけない。

・ダンジョンがほぼほぼ1本道。
迷わないが、単調すぎる。仕掛けも簡単すぎる。

・ストーリーが王道すぎる。
最終盤でようやくちょっと捻りが入る。

・ワールドマップがなく、各街やダンジョンの場所がわかりにくい。
スキップトラベルもないので、行きたい場所に行くまで無駄に時間がかかる。

・なぜか宿屋がない。
回復するにはテント・コテージを使う。レベルアップで全回復するのが救い。

・魔法の種類が少ない。
技の種類は多い。序盤に覚えた技が終盤まで使えるが、消費МPが全体的に高め。最大МP50くらいなのにケアルが消費МP10だったりする。終盤でようやく消費МPと技の価値が釣り合う。

一長一短あるな、と思ったのがプレイ時間が短いこと。
キャラボイスは戦闘中のみ存在していて、通常のセリフにはボイスがないので、とにかく話はサクサク進んでいきます。ちゃんと各キャラの掘り下げはあるので、ストーリー的に薄いというのはないのですが、世界各地を一通り巡ったら次はもうラスダンです、というシンプルさは、大ボリュームRPGに慣れているとあっさり過ぎて物足りなく感じました。
いろんな街を行ったり来たりしてイベントを進める、というのがラスボス直前の個別キャライベントくらいしかなく、これはお遣いイベントがないことを喜ぶべきなのかどうなのか……微妙なところでした。

音楽は全てピアノ曲で、こちらも悪くはないけどちょっと物足りない感じがしてしまいました。
制作者のこだわりを感じる部分でもあるわけですが……

ただ1つ、全編通して雪に覆われた世界を描き切っていたのは素晴らしいと感じました。
雪国設定はここ最近どのRPGにもよくよく出てくるものですが、あくまで世界の中の1つの国である場合がほとんどです。でも、このゲームは全世界が雪に覆われています。飛空艇を手に入れても世界を1周することは出来ないので(四方に壁がある)、おそらく惑星上の1つの地域の話であって全世界の話ではないことは暗に示されていますが、ゲーム上移動できる場所は全て雪に覆われている、という徹底ぶりには感心しました。

では、ここからネタバレありの感想です。

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The Last of Us(ラストオブアス)・クリア [ゲーム]

プレイしたのはPS4のリマスター版です。
特にプレイするソフトがなくて夫におすすめソフトを聞いたらこれが出てきたので、プレイしてみました。
プレイする前は「バイオハザード」的なソフトだと思っていて、怖いゲームはちょっとプレイできないかも、と思っていたのですが、実際プレイしてみるとそこまで怖いこともなく、割と平気でした。
プレイ時間は1周18時間くらいでした。2周目も同様。
迷いながらプレイした1周目と、迷わないもののアイテム集めに集中した2周目のクリア時間がほぼ同じだったことにはちょっとビックリしました。

とりあえず難易度中級でプレイし始めましたが、私の腕がダメすぎて序盤の水路で軍の兵士と戦う辺りで詰まったので、難易度を初級にしてエイムアシストをオンにしたところ、進められるようになりました。
敵が大量に出る場面では何度も死んで、最終的に死亡回数107回となりましたが、何とか攻略サイトに頼ることなく1周目をクリアすることが出来ました。
クリアしてみて改めて、この辺りのさじ加減が非常に上手い作品だったと強く感じました。
謎解きの難易度も高すぎず低すぎず迷ったら迷ったでヒントを出してくれますし、敵の出現位置とか行動パターンを覚えることで死を繰り返せば突破できるようになっていたり、行動を共にするキャラがいることが多くてそのキャラがアシストをしてくれたりして何とかなることも多々あり、どうにも突破できなくて困る、ということはなかったです。
敵を倒す方法も正面から銃で撃ちまくることも可能ですが、後方から火炎瓶を投げて焼き殺すとか、矢で打ち抜くとか絞め殺すとかでサイレントキルできるなど、エイム力が低くても何とかなる仕様で、そこにとても助けられました。慣れてくるとサイレントキルできるのが楽しくなったりしましたし。
それがぬるいという人には高難易度も用意されていますから、バランスが非常にいいゲームだな、と感じました。

システム的にも、ここがこうだったらよかったのに、みたいなものもなく、ほぼ完璧だったのではないかな、と感じました。
やり込み要素として存在するファイアフライのタグ集めとかコミックス集めとか、こんな場所に置かれてもわからないよ、みたいなのはたくさんありましたが(特に木に引っかかっているタグは初見では絶対見つけられない)、ゲームを進める上で、これは無理だよ、というのはなかったです。
舐め回すようにプレイした2周目ではちゃんと全て回収できましたから、やって出来ないことはない、というさじ加減の上手さはこの辺りでも感じました。
最終的に、ジョエルの強化、遺品・タグ・コミック・会話・ジョーク集めはすべてやり終えましたが、武器強化だけは2周でも終わりませんでした。1周目で拾った部品が少なかったようです。

また、ゲーム自体がZ指定ということで、全編通して結構グロかったです。
感染者を銃で撃ち殺したり殴り殺したりするのはゲームとしてよくあることだと思うのですが、対人間で普通に撃ち殺したり焼き殺したり撲殺したり頭踏みつけて殺したり拷問したり……というのはここのところゲームでも見てなかったなぁ、と。
対人間で撲殺するときとかちょっと抵抗感はありました。
まぁ、プレイ中は必死なので何度も殴りに行ったりしていたわけではありますが。

ストーリーに関しては、中盤くらいまで字幕オフにしていたというのもあり、1周目はあまり話の全容が把握できていませんじた。
ビルに会いに行ったときはなんで車必要なんだったけ?、ヘンリーとサムと行動を共にしていた時はどうして通信塔を目指しているんだっけ?、マーリーンとか再会しても誰だっけ?、みたいになっていましたし。
行動を共にするキャラと距離が離れてしまうと話声が小さくなってしまって聞き取れないとかあったのですが、字幕オンだと何を話していたのか全て把握できたので、それでやっと話が理解できました。2周目の中盤くらいでようやく話の全容をつかんだ感じです。
いろんなところをたらい回しにされる展開はちょっと微妙だと思ったりもしたのですが、次第に信頼関係が築かれていくジョエルとエリーはなかなかいいと思いましたから、これはこれでよかったのかな、と最終的には感じました。

では、ここからネタバレありの感想です。

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ディオフィールドクロニクル・クリア [ゲーム]

キャラデザが気に入ったのと、中世ファンタジー世界での戦記物ということで、「トライアングルストラテジー」みたいなのかな、と思って買ってプレイしてみることにしました。買ったのはPS4版です。
今までほぼプレイしたことのないリアルタイムシミュレーション(RTS)ということだったので、私の中では目新しさもありました。

プレイし始めた序盤は割といい感じでした。
大陸の新興国・シュヴィア帝国とそれに対抗するロウテイル連合、そして海を挟んで存在する主人公たちが属する資源豊富な島国・オルティナ王国。
シュヴィア帝国が資源を求めてオルティナ王国に攻めてくる辺りから話はスタートするので、これは3ヶ国入り乱れての大戦になるのだろうなぁ、というワクワク感がありました。

が。
世界観の設定自体はかなりしっかりしているのに、話の大半がダイジェスト。
結構重要だと思しきイベントのほとんどがナレーションベース。
凄まじい駆け足で話が進んでいって、ちゃんと作れなかったシーンを片っ端からナレーション処理して無理矢理仕上げました、みたいなことになっていました。
ムービーにしろとは言わない、フルボイスでなくてもいい、せめて会話劇で見せてよ、というシーンがかなり多くありました。クリアまで35時間くらいだったのですが、ちゃんとシーンを作っていたら+15時間くらいにはなったのではないかな、と思うくらい、とにかく展開が早かったです。
イメージ的には「ゼノギアス」のDisc2に毛を生やしたくらい。要所要所で戦闘が入るのですが、話の大きな流れはほぼナレーションでした。

それできれいに話がまとまっていてくれればよかったのですが……結構謎が謎のまま、多分続編はない、というぶん投げ状態でエンディングに到達してしまって、考察できる要素はあるけどこれはちょっと……という状態でした。
このソフトに手を出すなら、この辺り気を付けないといけないです。

では、肝心のRTS部分はどうだったかというと、それなりに楽しくプレイできていました。
難易度ノーマルでプレイして、中盤がちょっときつかったですが、割とサクサククリアできました。
RTSの忙しい感じとか、それなりのエフェクトで短時間で出る必殺技とか、割とよくできていたと思います。ただ、兵種が基本4つ、細分化しても9種類しかなく、1回の戦闘に出せるのが4人までなので、出撃キャラがほぼ固定化されてしまっていて、ちょっと章が進んでも目新しさに欠けるところはありました。
RTSの性質上、同時に操れるのは4人までくらいだな、とも思うので、これは基本兵種があと2種類くらいあってもよかったのではないかな、と感じました。もうちょっと入れ替わる要素が欲しかったです。
また、経験値がマップクリア時にほぼ均等に入るので、育っていないキャラを入れての経験値稼ぎがやりにくいというのがあり、一度戦力外になったら二度と復帰しないし、それで何の問題もなくクリアできる、というのは一長一短ありました。

その他、終盤は武器性能が格段に上がるので、レベル云々よりもとにかく強い武器を装備できているかが全て、という状態になって、ちょっとゲームバランス的に簡単になってしまった感じがありました。必殺技に使うBP節約とか吸収系の防具がついていれば、ラスボス相手でもピンチになることはなかったです。
また、購入できる武器・防具が最序盤で1000Gくらいなのに、章が進んだらいきなり8000Gに吊り上がり、その次は40000G、と結構な差があって、そこはもうちょっと調整できなかったのかな、と感じました。
武器・防具の値段が上がるのに合わせてクリア報酬も格段に上がるので資金集めに苦労したという感覚はあまりなかったのですが、ちょっと進めば大金が手に入るのがわかるので、序盤マップを複数回プレイする意味がなかったのはちょっと残念でした。
武器・キャラなどの成長要素はそれなりにあって、そこは割と楽しめました。

拠点の使いやすさはわりとよかったのですが、過去マップをプレイしようとすると導入部の会話もそのまま再現されてスキップ出来ない、というのはどうにかしてほしかったです。マップだけプレイさせてくれればいいのに、と何度も思いました。

あと、触れておかなければならないのがキャラのモデリング。
キャラデザが気に入って買ったのに、3D化したキャラが別人に見えるレベルで、心底ガッカリしました。
PVとかでは気にならなかったのですが、実際ゲームをプレイしてみると、このキャラデザがなぜこうなった?、という状態。髪の毛のモデリングとか、髪に動きがなかったとしてもサラサラに見せるのとか今なら当たり前なのに、1つの塊でしかなかったですし。ふた昔前くらいのCGを見ているようでした。
このCGならトゥーンレンダリングにしてくれた方がまだ見られたのに、と心底思いました。「テイルズオブアライズ」くらいの感じで十分満足できるのに。

では、ここからネタバレありの感想です。

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ゼノブレイド3・クリア [ゲーム]

エキスパンションパスの追加シナリオ配信は残されていますが、エンディングを見て、クエストも一通り終えて、ユニークモンスターも一通り倒したということで、一区切りついたので感想を書いていきます。
プレイ時間は150時間くらいです。

システムは1と2のいいところ取りという感じで、特に不満点はありませんでした。
戦闘は、2だと序盤から中盤にかけてはザコ戦でも結構時間がかかってしまうので、あえて戦わずに逃げまくっていたとか結構あったのですが(クエストをこなせば経験値が入るので、戦わなくてもレベル自体は上がる)、3では2の戦闘をベースにしつつ適度な時間で戦えるようになっていて、快適でした。あえて戦闘を避けることもなくなりました。
成長要素もいろいろあって楽しかったです。
持ちすぎたアイテムは自動売却してくれるとか、アイテムを集める系のクエストはシステムメニューからサクッと完了できるようにしたとか、便利でした。
ただ、やることがたくさんありすぎて最初の10時間くらいがほぼチュートリアルで、本格的に楽しくなるのが20時間過ぎてから、くらいの感じでした。
お金も割と序盤から結構余る感じで、そこはもうちょっと使い道が欲しかったな、とも思いました。

音楽は相変わらず素晴らしく、踏破したところだけ開示されていくマップのおかげで探索が楽しいとか、時間を忘れてプレイできました。
クエストの数もかなり用意されていて、割とサクサク終えられるクエストが多く用意されていたのはよかったです。長いクエストはクエストで別に用意されていたりもしましたし。
ユニークモンスターも数多く用意されていて、倒せば出現場所にスキップトラベル出来る、というのはかなり便利に感じました。
難易度ノーマルでずっと進めましたが、難易度を下げないと突破できない、みたいな部分はなかったです。
メインストーリー以外で大量にやることが用意されていたので、寄り道がとにかく楽しかったです。

ストーリーに関して主要部分はネタバレ部分で触れますが、ネタバレなしで言えるのは、絶対に1と2をプレイした上でプレイしないといけない、ということ。知らないでプレイすると、道中で感じるそれぞれの世界観とか、エンディングの意味が分からなくなってしまいます。
ただ、知っているなら絶対にプレイするべきです。
それくらいの作品です。

そんな感じで絶賛したい作品ではあったのですが、1つだけ不満がありました。
それは、とにかくムービーが長いこと。
ゲームスタート時点でかなり長い世界観解説ムービーが流れ、ちょいちょいプレイヤーにチュートリアル操作をさせるものの、そこから3時間くらいはあまり自由に操作できませんでした。
メインストーリー関連のムービーはとにかく長いものが多くて、終盤間際の山場シーンはセーブできるように少しだけ操作できる部分はあるものの自由移動できずにひたすらムービーを追うだけで2時間かかったときがあって、そこはかなりきつかったです。
それなりに心揺さぶられるシーンではあったのですが、さすがに長すぎでしょう、と。
ラスボス戦からエンディングが終わるまで1時間40分かかりましたし、結構まとまった時間がないと通して見られない、という部分だけはマイナスでした。
2のときもムービーが長いとは思ったのですが、ここまでではなかったです。

では、ここからネタバレありの感想です。
※1と2についてのネタバレもあります。

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AI:ソムニウムファイル ニルヴァーナ イニシアチブ・クリア [ゲーム]

前作がそれなりに好きだったので、新作が出るならプレイしてみよう、と思ってプレイしてみました。

基本的なシステムは前作を踏襲していて、夢の世界(ソムニウム世界)での行動でストーリー分岐しつつ連続殺人事件の謎を解いていく、という流れでした。
総プレイ時間は多分30時間くらいだと思うのですが、プレイ時間が記録されるタイプのゲームなのに、スリープ時間もプレイ時間がカウントしてしまう仕様だったせいで(ちゃんとゲームを終了させないとプレイ時間が加算され続ける)、正確なプレイ時間がわからなくなってしまいました。基本的にゲームは終了させずにスリープで止めておくスタイルでプレイしているので、この仕様はちょっと困りました。

難易度としてはイージーモードが追加されていたり、クリア後は制限時間なしでソムニウム世界を探索できたりしたので、前作よりも大分楽になった感じがしました。
ソムニウム世界での行動も、夢の中の話なので現実ではありえないことは起こるものの、正解の行動はそれなりに理に適っていたものが多かったです。前作では、そこでこの行動は予測できないよ、っていうのがそれなりにあったのですが、今作ではほぼなかったです。
また、複数回プレイしても割とサクサクスキップできたので、ストレスは溜まりにくかったです。
ただ、やたらとロード時間が長いのは相変わらずで、オートセーブが入るタイミングとか平気で10秒くらいブラックアウトしましたし、回想シーン読み込みで数秒待たされるとかも頻発して、そこはストレスポイントでした。相変わらず調べるときのポインタの操作がやりにくいとか、その辺り修正してほしかったな、というのがそのままだったのは少し残念でした。
その他、システム画面からタイトルに戻るときにブラックアウトしたままフリーズすることが何度となくあって、これはバグなんじゃないかな、と思ったり。ゲーム機本体に何かあるのかもしれませんが。

ストーリーは前作から3ヶ月後とそれから6年後が舞台となっていて、登場人物は前作のキャラがほぼそのまま出ていたり、見知った場所が多く出てきたのはなかなかよかったです。多分データの使い回しだとは思うのですが、その分ソムニウムパートは格段に増えていましたから、正当進化かな、と。

話の導入部は前作終了の3ヶ月後、体が縦半分に引き裂かれた左側部分の死体が発見され、その6年後に見つからなかった右側半分が見つかるものの、死亡推定時刻が数日前というあり得ない状態が発生。左右の体でDNA型は一致して、同一人物であることは確実。冷凍保存された様子もない。そして、体が半分に引き裂かれた死体が次々に発見されて……という感じ。
これが最終的に理論的に矛盾しない形で解決するのですが、これを成立させるために結構な空中技を使っていたので、これは納得できない人はいるのではないかな、と感じました。
まぁ、トリックのあるような殺人事件って大抵のアイディアは出尽くしていると思うので、こうでもしないともう話が作れないのだろうな、とも思うのですが。

では、ここからネタバレありの感想です。

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CHAOS;CHILD・クリア [ゲーム]

「CHAOS;HEAD DUAL」をクリアした流れでそのまま続けてプレイし始めました。
「CHAOS;HEAD」の世界から6年後を描いた正当続編ということで、「CHAOS;HEAD」と「らぶChu☆Chu!」の両方をプレイしている前提の作りのように見えました。
根幹設定のギガロマニアックスについてとかサラッとしか説明されていませんでしたし、渋谷地震の真相とかも作中に言及はありませんでしたし。

プレイ時間は表示される仕様ではなかったのでザックリではありますが、40時間はあったのではないかと思います。「CHAOS;HEAD」の倍くらいはプレイしていたように感じました。
1周目も長かったですが、個別ルートもそれなりに長くて、最後のTRUEルートも割と長めでした。

グラフィックはかなり今風に進化していて、正面の立ち絵だけでなく後ろ姿とかがあったりもして、古臭さは大分薄れていました。全体的に首が細いなぁ、とか思ったりもしましたが、そこまで気になるレベルではなかったです。

妄想トリガーを使ったシステムはそのままでしたが、妄想トリガーの出現の仕方とか、ポジティブとネガティブのどちらを選んだのかとかが分かりやすくなっていて、扱いやすかったです。
ただ、キー配置をガラッと変えてきていて、スキップがRボタンだとかTIPSを表示させるのがSELECTボタンだとか、最初はちょっと戸惑いました。ここは同じにしておいてほしかったです。

ストーリーの引きの良さは相変わらずで、6年前のニュージェネ事件と同じ日に猟奇殺人事件が起きている、とわかってからは、次はどんな事件が起こるんだろうというワクワク感が結構ありました。
いろんな場所に潜入したときの緊張感とか、事件を推理していくときのドキドキ感とか、緩急つけた作りで楽しめました。
事件の真相も最終盤で二転三転して飽きさせない作りでしたし、この構成力はさすがだな、と感じました。

では、ここからネタバレありの感想です。

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CHAOS;HEAD DUAL・クリア [ゲーム]

タイトルだけは知っているけどプレイしたことはなく、スイッチ版が出たのでそれをプレイしようと思っていたら夫がPSVita版を持っていたので、だったらあるものをプレイすればいいじゃない、ということでVitaを数年ぶりに引っ張り出してプレイしました。

デュアルということで「CHAOS;HEAD NOAH」とファンディスクの「CHAOS;HEAD らぶChu☆Chu!」がセットになったソフトというお得パック。
プレイ時間は本編が30時間くらい、ファンディスクが15時間くらいで、アドベンチャーゲームとしてはちょっと短いけどファンディスクを足せばまずまずのボリュームでした。

オリジナル版は2009年発売ということで、当時の携帯やネット事情を反映した話になっているものの、現在でも特に違和感なくプレイできました。

システムとして、通常の選択肢はほとんどなく、妄想トリガーというポジティブな妄想をするか、ネガティブな妄想をするか、妄想しないか、という3択でストーリーが分岐していく形になっていました。
ただし、1周目はどういう選択をしようと絶対にAエンドにしか到達できず、個別キャラとの分岐も2周目に攻略キャラと初対面の時に個別ルートに入るかどうかの選択が出るので、かなり序盤で全てが決まってしまう仕様というのもあり、その辺りの自由度は低いかな、と感じました。
個別ルートに入らず、なおかつ作中にある「その目誰の目フラグ」を一定数立てるとBエンドに到達し、全てのエンディングを見た後で真エンドが出てくる流れだったのですが、各ルートの差分がかなり少ないので、2周目以降は大半のストーリーをスキップすることになりました。
各キャラの差分のみだと2時間かからずクリアできてしまうくらいで、その辺りもっと差分があればなぁ、と感じました。

グラフィックは全体的にふた昔前くらいの古めな感じで、ちょっとデッサンおかしくないですか?、みたいなイラストや同じキャラなのに顔の角度の違う立ち絵だと別人に見えるとか、絵があまりよくないかな、と感じました。
また、句読点を文頭に持ってきてはいけないなどの禁則処理が不十分で、オリジナル版ならいざ知らず移植版ならその辺りも直しておこうよ、とは思いました。

ストーリーに関しては、1周目の吸引力がものすごくよかったです。
渋谷を舞台にした連続猟奇殺人事件、主人公の周辺で起こる不可解な出来事、とにかく先が気になるストーリーでグイグイ引き込まれました。
ただ、2周目以降となるとストーリー差分が少なく、1周目で分からなかったことを小出しに謎解きしていくような形だったので、ちょっと飽きが入ってしまいました。
Bエンドだと犯人視点の話が入るので、その辺りは読み応えがあったのですが……

「らぶChu☆Chu!」に関しては、本編の真エンド直後の話となっていて、本編のネタバレ満載でした。
パッケージに、どちらでも好きな方からプレイしてね、くらいの感じで書いてあるのはちっょとどうかと思いました。まぁ、本編をプレイする前にファンディスクをプレイする人はいないと思いますが……

こちらも1周目はなかなかに引き込まれる内容だったものの、全員が全員個別ルートに入ってからの展開がほぼ同じで、設定上そうするしかないのだろうけど、同じ展開全員分は結構きつかったです。

また、全体を通してセリフに「……」が多用されていて、声優さんたちも間をたっぷり取って演技しているので、演技は上手いけどセリフを言い終わるのを待っていられないというか、待つのがもどかしいことが多かったです。
もう少しテンポよく進んでほしいな、とは感じました。


では、ここからネタバレありの感想です。

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春ゆきてレトロチカ・クリア [ゲーム]

「428」や「TRICK×LOGIC」と同じディレクターさんの作品でなおかつ全編実写ミステリ作品ということで、これはプレイしておかないといけない、と思って発売日に買って割とすぐにプレイし始めました。

今までにありそうでなかった全編実写でフル動画、ということで、「街」や「428」も本来このスタイルで制作したかったんじゃないか、というある種の集大成的な作品でした。
今まではどうしても容量の関係で写真+サウンドノベル形式でしか制作できなかったものが、ようやくフル動画で出来るようになったのか、とプレイし始めのときはそこに感動しました。
かつて「ダブルキャスト」でフルアニメーションアドベンチャーをプレイしたときの感動に似ていました。
プレイしている感覚はミステリドラマの中に入っていく感じでした。

システム的には「TRICK×LOGIC」に近い感じで、問題編で提示される謎を組み合わせて仮説を立て、解決編でそれを利用していく、という形になっていました。
特に時間制限もなく、じっくり推理できる形でよかったです。
間違っても回数制限なくやり直しが出来ますし(最終的なスコアは下がりますが)、ヒント機能もあったりして、システムさえ理解してしまえば詰まるところはなかったです。

ただ、このシステムを理解するまでがちょっと大変で、画面上の文字が小さい上に操作方法が少々独特というのもあり、推理編のときにどうやって進めればいいのか、最初は戸惑いました。
推理編での操作を覚えるまでの10分くらいで、下手すると投げ出す人がいるんじゃないかと思ったくらいでした。一旦覚えてしまえば平気なのですが……

ストーリーとしては、不老を研究しているという呪われた一族・四十間家に関する100年前から続く殺人事件を解決する、というのが大きなテーマで、主人公はミステリ作家の女性。現代、100年前、50年前の時代を行き来しつつ真相に迫っていく、という流れでした。
過去の事件は現代に小説という形で伝えられていて、主人公が現代の人たちを小説の中の登場人物に当てはめて脳内再生している、という設定だったので、各話の登場人物のキャストは同じだけど演じている役柄が毎回違う、というなかなかに面白い展開になっていました。
実は同一人物なんだけど名前も演じている人も違う、というキャラが何人かいて、その辺りの設定が上手いと感じました。

キャスト陣はそれなりに知名度のある方たちで、主役の桜庭ななみさんは下手ではないけどそこまで上手くもない……という感じだったものの、その他の人たちは演じ分けも含めて上手い人ばかりでした。
特に唯一演じ分けのなかった榎木孝明さんが別格で上手い、というのはやっぱりキャリアなのかなぁ、と思ったりも。演じていたキャラクターのせいもあるかとは思いますが、オーラがすごかったです。
推理を失敗した場合の演技もかなりの数用意されていて、これは撮影時間が連続ドラマ2クール分くらいあったんじゃないかと感じました。総プレイ時間は多分20時間前後だと思うのですが、映像的には多分1.5倍くらいは収録されているのではないかと。

謎解きの難易度は難しすぎず、簡単すぎず、ちょうど良い感じでした。
作中に出てくる仮説は、それ絶対にありえないでしょ、というものから話の核心に踏み込んでいるものまでバランス良く配置されていて、全編通して推理編が終わった段階で真相が見えた、というものはありませんでした。あくまで解答編で謎を詰めていくので、仮設の段階では全容を見せない雰囲気が良かったです。

ストーリーは推理失敗分を考えなければ一本道で、そのせいで総プレイ時間が短めなのは少し残念でした。
撮影にはかなりお金がかかっていそうでしたし、フルプライスになるのは納得できる部分でもありつつ、平気で100時間プレイできるゲームがゴロゴロある中で総プレイ時間が20時間っていうのはやっぱり短いなぁ、と思ったりも。
実写ゲームがなかなか出て来ないのはこの辺りが問題なのだろうな、と思います。


では、ここからネタバレありの感想です。

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ザンキゼロ・クリア [ゲーム]

スパイクチュンソフトのゲームは割とプレイしていたので、まだプレイしていないゲームは何かないかな……と思って調べた結果、4年前のゲームとして本作が出てきたのでプレイしてみることにしました。
「ダンガンロンパ」の制作チームが作ったということで、それなら大丈夫だろうというのもあって。

ジャンルとしてはRPGなのですが、戦闘はFPS的な部分があったり、廃墟探索やサバイバルな部分はアドベンチャーっぽくもある、というちょっと変わった雰囲気のゲームでした。
主人公は全部で8人いて、荒廃した世界でたった8人だけ残った人類、という設定。
主人公たちは特殊なクローン体で、幼児の体で誕生して基本的には13日の間に老化していって死んでしまうものの、すぐに再び幼児体として復活できるということで、極端に期間の短い「俺の屍を越えてゆけ」的な感じでした。
初期状態は非常に弱く、ちょっとしたことですぐ死ぬのですが、死んで生き返るときの死因によって能力が強化されていく、という仕組みでした。例えば、特定の敵に殺されたらその敵に対する防御力が上がるとか、若いときに死んだら寿命が1日延びるとか、状態異常を持ったまま死んだらその状態異常にかかりにくくなるとか。
死んで生き返ることに意味を持たせる、という部分は新しいな、と感じました。

総プレイ時間は50時間くらいで、廃墟イベントは全て見ましたが、絆イベントと添い寝イベントは半分くらいしか見ていない状態でプレイを終えました。キャラの掘り下げはあるものの、そこまで見たいと思える内容がなかったので。
ただ、8人のキャラを2人組にした上で1組につき6個のイベントを用意している辺り、随分作り込んだものだなぁ、とは感じました。
その辺りのボリュームは十分あったと思います。

難易度は5段階用意されていたのですが、難易度が低くても割とすぐ死ぬ設定というのもあって、おおよそ2で進めて、素材が欲しいときだけ4にする、という感じで私は進めました。
施設拡張や武器・防具に必要なレア素材は難易度4以上でないとまず出て来ないというのもあり。

戦闘は基本的に待ち伏せ戦法。
チャージ状態を保ったまま敵が近付いて来るのを待って攻撃して逃げてまたチャージ、というヒット&アウェイで進めていくのですが、待っている間に背面から攻撃されて死んだり、袋小路に追い詰められて逃げ場なく死んだり、遠距離攻撃であらぬ方向から攻撃されて死んだり、常に気の抜けない状態が続きました。
難易度2でも割ときつい印象でした。

死ぬと荷物をその場にばらまいて消えるのですが、各キャラアイテムを持てる重量が決まっていて、死んだキャラの荷物を拾うだけで持ち物パンパン、なんてこともザラでした。
年齢によって持てる重量が変わるので、幼年期は装備品だけで重量オーバーギリギリになることもよくありました。
この荷物に関しては最初から最後まで扱いが非常に面倒で、荷物整理だけで結構時間がかかる印象でした。
操作も非常に面倒で、ここはもうちょっとどうにかならなかったものかな、と。
それに加えて、スタミナの維持、ストレス・便意の管理などなど、「風来のシレン」みたいな要素もあり、サバイバルを続けるのが割と大変でした。

そんな感じでシステム周りは結構面倒な部分が多かったのですが、ストーリーはなかなかよかったです。
各キャラを掘り下げていく過程とか、そこから次第に世界が滅んだ理由がわかっていく過程とか、最終的にタイトルにどう結びついていくのかとか、いろいろ上手いなぁ、と感じる部分が多かったです。

では、ここからネタバレありの感想です。

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