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AI:ソムニウムファイル ニルヴァーナ イニシアチブ・クリア [ゲーム]

前作がそれなりに好きだったので、新作が出るならプレイしてみよう、と思ってプレイしてみました。

基本的なシステムは前作を踏襲していて、夢の世界(ソムニウム世界)での行動でストーリー分岐しつつ連続殺人事件の謎を解いていく、という流れでした。
総プレイ時間は多分30時間くらいだと思うのですが、プレイ時間が記録されるタイプのゲームなのに、スリープ時間もプレイ時間がカウントしてしまう仕様だったせいで(ちゃんとゲームを終了させないとプレイ時間が加算され続ける)、正確なプレイ時間がわからなくなってしまいました。基本的にゲームは終了させずにスリープで止めておくスタイルでプレイしているので、この仕様はちょっと困りました。

難易度としてはイージーモードが追加されていたり、クリア後は制限時間なしでソムニウム世界を探索できたりしたので、前作よりも大分楽になった感じがしました。
ソムニウム世界での行動も、夢の中の話なので現実ではありえないことは起こるものの、正解の行動はそれなりに理に適っていたものが多かったです。前作では、そこでこの行動は予測できないよ、っていうのがそれなりにあったのですが、今作ではほぼなかったです。
また、複数回プレイしても割とサクサクスキップできたので、ストレスは溜まりにくかったです。
ただ、やたらとロード時間が長いのは相変わらずで、オートセーブが入るタイミングとか平気で10秒くらいブラックアウトしましたし、回想シーン読み込みで数秒待たされるとかも頻発して、そこはストレスポイントでした。相変わらず調べるときのポインタの操作がやりにくいとか、その辺り修正してほしかったな、というのがそのままだったのは少し残念でした。
その他、システム画面からタイトルに戻るときにブラックアウトしたままフリーズすることが何度となくあって、これはバグなんじゃないかな、と思ったり。ゲーム機本体に何かあるのかもしれませんが。

ストーリーは前作から3ヶ月後とそれから6年後が舞台となっていて、登場人物は前作のキャラがほぼそのまま出ていたり、見知った場所が多く出てきたのはなかなかよかったです。多分データの使い回しだとは思うのですが、その分ソムニウムパートは格段に増えていましたから、正当進化かな、と。

話の導入部は前作終了の3ヶ月後、体が縦半分に引き裂かれた左側部分の死体が発見され、その6年後に見つからなかった右側半分が見つかるものの、死亡推定時刻が数日前というあり得ない状態が発生。左右の体でDNA型は一致して、同一人物であることは確実。冷凍保存された様子もない。そして、体が半分に引き裂かれた死体が次々に発見されて……という感じ。
これが最終的に理論的に矛盾しない形で解決するのですが、これを成立させるために結構な空中技を使っていたので、これは納得できない人はいるのではないかな、と感じました。
まぁ、トリックのあるような殺人事件って大抵のアイディアは出尽くしていると思うので、こうでもしないともう話が作れないのだろうな、とも思うのですが。

では、ここからネタバレありの感想です。

今作もマルチエンディングになってはいたのですが、基本的に進む道はほぼ決まっていて、龍木編を一通り終えないとみずき編に入れないとか、ちょっと一本道感が強かったのは残念でした。前作は序盤の分岐は特に制限がありませんでしたし、最初に入ったルートにシナリオロックがかかって進めないとかありましたが、今作は最後の最後にならないとシナリオロックがかからない感じでしたし。

また、最終盤にほぼすべての謎解きを入れる仕様だったせいか、ストーリー上で「今は〇〇も気になるけど、××を優先させないといけないからとりあえず放っておこう」という場面が多々あって、伏線なのだけどいろいろもどかしいなぁ、と思う場面が多かったです。
もう少し中盤くらいで謎解きを入れてもよかったのではないかな、と。

前作でソムニウム世界に入るために対象者がサクサク呼び出しに応じてサクサク薬を飲む流れが不自然だと感じたのですが、今作でもそれは健在で、現実世界で言いたくないことはあるけどシンク装置で頭の中をのぞいてもいいよ、と対象者が許可を出す流れはどうなのかと思ったり。
対象者が気絶している間にシンク装置にかけるとか、それなりに強引なところも多かったです。
この辺りはもう気にしてはいけないところなのかな、と思ったりも。

それで肝心の殺人事件の真相と犯人については、途中まで龍木の単独犯だと思っていたので、6年前と現在で犯人が違うというのも結構意外で驚かされました。予想とはかすりもしていませんでしたし。
龍木編とみずき編が実は6年前と現在を行き来していた、ということに関しても、全く気付きませんでした。真相フローチャートが出てきて初めて気付きました。
ただ、前述のように、この入れ子状態を成立させるために、みずきが2人いたり、DNA型が同じ人物同士で臓器移植をしていたり、結構な空中技を使っているなぁ、と感じました。しかも、DNA型が同じ人物がたまたま同じ市内に住んでいるとか、それが前作キャラの世島と愛人の子だったとか、そこはちょっと都合が良すぎるかな、と感じました。
まぁ、これくらいのことをしないと、前作キャラを出しつつ、それなりに驚かされるシナリオって作りないとは思うのですが。
それと、何やかんやで最初に殺されていた人に深い闇があるという辺りは前作と似ているな、と感じました。

エンディング後の異章については、6年前に悲劇が起きなかった現在の姿が見られたので、割と良かったです。「真かまいたちの夜」にもありましたが、悲劇が起きなかったルートが用意されているのにはちょっと救われるような思いがするので。

その他、今作では、前作でちょっと納得出来なかった「伊達がエロ本を見ると反応速度が3.6倍になる」「みずきがやたらと身体能力が高い」ということに対する答えがちゃんと出されていました。
伊達に関しては過去のトラウマ&火事場のクソ力的なものでしたが、みずきはそもそもゲノム編集されたデザインベビーだったということで、それなら身体能力が高くても納得だな、と。

エンディングの全キャラダンスは前作と同じで、いい意味で安っぽい感じでよかったです。
ソムニウムファイルの終わりはこれじゃないとなぁ、と思いましたし。

今作も割と楽しめましたし、それとなく次回作がある的なことが匂わされていたので、次回作があるならまたプレイしてみたいです。
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