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ゼノブレイド3・クリア [ゲーム]

エキスパンションパスの追加シナリオ配信は残されていますが、エンディングを見て、クエストも一通り終えて、ユニークモンスターも一通り倒したということで、一区切りついたので感想を書いていきます。
プレイ時間は150時間くらいです。

システムは1と2のいいところ取りという感じで、特に不満点はありませんでした。
戦闘は、2だと序盤から中盤にかけてはザコ戦でも結構時間がかかってしまうので、あえて戦わずに逃げまくっていたとか結構あったのですが(クエストをこなせば経験値が入るので、戦わなくてもレベル自体は上がる)、3では2の戦闘をベースにしつつ適度な時間で戦えるようになっていて、快適でした。あえて戦闘を避けることもなくなりました。
成長要素もいろいろあって楽しかったです。
持ちすぎたアイテムは自動売却してくれるとか、アイテムを集める系のクエストはシステムメニューからサクッと完了できるようにしたとか、便利でした。
ただ、やることがたくさんありすぎて最初の10時間くらいがほぼチュートリアルで、本格的に楽しくなるのが20時間過ぎてから、くらいの感じでした。
お金も割と序盤から結構余る感じで、そこはもうちょっと使い道が欲しかったな、とも思いました。

音楽は相変わらず素晴らしく、踏破したところだけ開示されていくマップのおかげで探索が楽しいとか、時間を忘れてプレイできました。
クエストの数もかなり用意されていて、割とサクサク終えられるクエストが多く用意されていたのはよかったです。長いクエストはクエストで別に用意されていたりもしましたし。
ユニークモンスターも数多く用意されていて、倒せば出現場所にスキップトラベル出来る、というのはかなり便利に感じました。
難易度ノーマルでずっと進めましたが、難易度を下げないと突破できない、みたいな部分はなかったです。
メインストーリー以外で大量にやることが用意されていたので、寄り道がとにかく楽しかったです。

ストーリーに関して主要部分はネタバレ部分で触れますが、ネタバレなしで言えるのは、絶対に1と2をプレイした上でプレイしないといけない、ということ。知らないでプレイすると、道中で感じるそれぞれの世界観とか、エンディングの意味が分からなくなってしまいます。
ただ、知っているなら絶対にプレイするべきです。
それくらいの作品です。

そんな感じで絶賛したい作品ではあったのですが、1つだけ不満がありました。
それは、とにかくムービーが長いこと。
ゲームスタート時点でかなり長い世界観解説ムービーが流れ、ちょいちょいプレイヤーにチュートリアル操作をさせるものの、そこから3時間くらいはあまり自由に操作できませんでした。
メインストーリー関連のムービーはとにかく長いものが多くて、終盤間際の山場シーンはセーブできるように少しだけ操作できる部分はあるものの自由移動できずにひたすらムービーを追うだけで2時間かかったときがあって、そこはかなりきつかったです。
それなりに心揺さぶられるシーンではあったのですが、さすがに長すぎでしょう、と。
ラスボス戦からエンディングが終わるまで1時間40分かかりましたし、結構まとまった時間がないと通して見られない、という部分だけはマイナスでした。
2のときもムービーが長いとは思ったのですが、ここまでではなかったです。

では、ここからネタバレありの感想です。
※1と2についてのネタバレもあります。

ゲームスタート時で説明されるのは、この世界で人は10年しか生きられない、ということ。
10歳くらいの姿で生まれて、2年くらい戦闘訓練を積んで、残りの人生は戦場で過ごす、と。
無事10年生きられると「成人の儀」という儀式によって体は粒子状になって消え、その「成人の儀」を迎えられるのが最高の栄誉だと教えられています。
なので、人は子孫を残すという概念がないので、男女の区別はあっても恋愛感情はなく、お風呂も混浴で欲情することもない。
そして、主人公のノアがヒロインのミオと出会った時点で、ミオの寿命はもう残り3ヶ月しかないということで、序盤から私好みの切なさ満載。
ムービーを見続けないといけない苦痛はあるものの、心はガッツリつかまれていました。

ただ、この初期設定を見た時、もしかしたら「スカーレットウィザード」のウィノア軍の設定と同じなのでは?、というのもちょっと感じていました。
「スカーレットウィザード」では、金持ちたちが惑星ウィノアで遺伝子操作された人たちを東西に分けて戦わせて、その勝敗を賭けて遊んでいた、という設定が出てくるので、そういう話なのではないか、と。
割と序盤で執政官が賭けをしている場面が出てきたので、本当にこれだったらどうしよう……と思っていたのですが、これは杞憂でした。
中盤くらいでこの辺りの真相が語られたときは心底ホッとしました。

そして旅を続けていると、道中で1や2の世界を感じさせるものがちょいちょい出てきます。
序盤でヴァンダム、ズオ、ユウが出てきて、しかも2のときと声優が同じ。
「サフロージュの木」「インヴィディア山脈」という言葉が出てきた時点で思ったのは、この世界は2のエンディングのときに誕生した楽園(海の上の新たな大地)ではないのか、ということ。
でも、更に旅を続けると1の巨人腰に似た風景が出てきたり、「天涯の爪先」という場所が出てきたりして、これって1の世界も混ざっている?、という違和感のようなものも見えてきます。
そもそもこの世界にある2つの国、ケヴェスとアグヌスのそれぞれの女王は仮面をつけているけど髪形がメリアとニアに似ているというのもあり、1と2を知っていると他にもいろんな場所で1と2の陰みたいなものを感じていくことになります。

後にケヴェスの女王の名前がメリアだとわかり、すぐに機械仕掛けの偽の女王だと判明し、真の女王がどこかに封印されている、というのがわかった辺りで、どうして現状のようなことになっているかはわからないけど、これはもう完全に1と2が混ざった世界なんだな、と確信するようになりました。
この辺りはキッチリ1と2をプレイしていないとわからない部分なので、1と2を絶対プレイしてから3をプレイするべき、というのはこの辺りのことからです。
1と2の世界を何となく感じる瞬間は伏線を発見したような気持ちになって、かなり興奮しました。

それで、封印されていたニアを解放したところで語られたのは、この世界はニアとメリアが作ろうとした世界をゼットが横取りして作り替えたものだということ。
クラウスの実験で新たに誕生した宇宙が1の世界で、元々あった世界が2。それが、2の最後で2つの世界をつないでいたクラウスが消滅することで完全に2つの世界に分かれたはずだったのに、逆に接近して衝突して消滅してしまうことに。
それを回避することは出来ないから、人々のデータをオリジンという巨大施設の中に残してそこで新たな世界を作ろう、ということになった、と。
それで、いざオリジンを起動させようとしたらそれを横からゼットが奪って自分好みの世界として起動させてしまった、と。
つまり、この世界はデータのみの存在。
何もない空間から武器を取り出したり、死ぬと粒子になるのは実体のないデータだから。
この辺りの設定は結構賛否両論出てきそうではあるのですが、今までの世界をなかったことにするような否定要素はなかったので、これはこういうものでいい、と私は納得できました。
「スターオーシャン3」とか「ダンガンロンパV3」とかは過去作品を全否定するような内容だったから批判されたわけですが、「ゼノブレイド3」は過去作があったからこその今作、というのは理解できたので、これはこれでいいのではないか、と。

ただ、納得できない部分がなかったわけではありません。
この計画の陣頭指揮を執っていたのがメリアとニアで、2人ともかなり長命だというのは1と2の世界で示唆されていたのですが、それでも長くて1000年程度の寿命と思われるので、ニアもメリアも封印されている時間があったとはいえ、3の世界が構築されてからの時間は長く見積もっても500~600年程度ではないかな、と考えられます。

そもそもの起点である2つの世界がクラウスを通じて繋がっていたときは、それなりに均衡が取れていたのだと思われます。2つの宇宙に分かれてから数万年はそれぞれの世界でそれぞれの歴史が続いていたというのが2で語られていますし。それが、クラウスが消えておそらく数百年で世界が衝突することになったということは、クラウスが消えたことで均衡が保てなくなってしまったのではないか、と。
そう考えると、クラウスの実験からクラウスが消滅するまでの期間は明確にはわからないものの数万年経過しているのに対して、クラウスが消滅してから宇宙が衝突するまでが数百年というのは随分短いな、と感じました。
最終的に、3はゼットに奪われてしまったオリジンを取り返すための話だったので、規模としては1と2に比べるとちょっと小さかったかな、と感じました。
3は1と2の世界の集大成だという触れ込みだったので、確かに話としてそうではあるのだけど、想像よりも小規模な話だったので、そこがどうにも納得できませんでした。
ゲートについての謎解きも出てきませんでしたし。

また、ゼットは「永遠の今を望む人々の概念が人格化した存在」ということで、その辺りの設定は「テイルズオブアライズ」のラスボス設定に似ていると思ったものの、ゼットの方がより設定が具体的で納得できた感じはありました。「テイルズオブアライズ」の方は結構設定がフワッとした感じでいたが、ゼットはかなりしっかりした設定に見えましたし。

エンディングでは1や2の世界のその後が少しだけ出てきて、ハナが出てきたときは結構興奮したのですが、それより何より、レックスがヒカリ・ホムラ・ニアとそれぞれ子供を作っていたらしいことが示唆される写真が出てきて、これってどういうことなの?、と混乱する部分もありました。
そもそも2の世界観ではブレイドと人間が夫婦の関係にあることもよくあったとは言われているものの実際子供を作ることは出来ないはずで、マンイーターも無理なのでは、と。
また、ヒカリとホムラが2のエンディングで2人に分かれていたのも謎のままなわけですが、子供が出来ていたということはその時点でブレイドではなくなっていたのか、本編で出て来なかっただけでブレイドでもマンイーターでも子供を作ることは可能だったのか……
ミオが容姿的にニアとかなり似ていて、ニアもミオに何か言おうとしていた様子からして、ミオはニアの子供なのではないかと思われたりもするわけですが、その辺り曖昧なままでした。

まだ追加ストーリーの配信が残されていますが、おそらくシティーを創った六士族の話になると思われるので、ゲートのこととかその辺りの謎解きはないのだと思います。
3の立ち位置が1と2の世界の先にあるエピローグのような感じで、1と2の世界の先が見えたのはよかったけれど、根本的なゲートの謎解きがなかったのは残念でした。

ただ、時間を忘れてプレイできるゲームだったことは確かで、プレイしてよかったと心から思いました。
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