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冬アニメ・ドラマ 総評 [日常]

今期は全体的に小粒な印象で、これは、という作品がありませんでした。

アニメ

弱キャラ友崎くん
1期終了時でコミカライズが終わっていたので、まさか2期があると思っていなかったというのもあり、続きが気になって見てみました。
クラス内のイジメ的な話から文化祭の終わりまでが描かれていて、ストーリーを知らなかった分、思っていたよりも楽しめました。
登場人物の行動はいろいろ納得できましたし、結末にも納得できましたし。
3期があるかどうかはわかりませんが、あったら見てみたいと思えました。

魔女と野獣
魔女にかけられた呪いを解くために旅をしている男女と、2人が関係している教団の人たちの話。
全体的に悪くないけど……普通の話だったな、という印象でした。あらすじを見たときは面白そうだと思ったのですが。
ストーリーも作画も声も平均点は越えているけど……良くも悪くもないな、と。
見ていて何となく「かつて神だった獣たちへ」の雰囲気に似ているな、と感じました。ダークファンタジーなので似てしまうものなのかもしれませんが。
話の進み方的に、主役2人の話→サブキャラ掘り下げ→過去編、という超王道展開だったり、終わり方も完全に続編前提だったりもして、印象に残りにくかったです。

勇気爆発バーンブレイバーン
今期はあまりに見たい作品がなくて、放送前にちょっと話題になっていたというだけで見てみることにしました。
実際、1話の出来はかなり良くて、「アーマードコア」とか「フロントミッション」の世界みたいに、人型ロボット同士で戦うことが一般化されつつある世界に未知の敵が現れて人類兵器ではほぼ対抗できない、という導入部にはすごく引き込まれました。
その直後、未知の敵に対抗できる巨大ロボット・ブレイバーンが現れ、そのパイロットに選ばれたイサミ、その友人のスミスを中心とした人たちで未知の敵との戦う、となったときがこの作品のピークだったように思います。あえてベタな感じにしているんだろうなぁ、と思えるオープニングも最高でした。
でも、主人公なのにブレイバーンで戦うことに躊躇しまくるイサミ、キーキー声がやたらに耳障りだったルルなどなど、マイナス要素が見る度に増えていって、個人的評価は右肩下がりでした。全体的にBLっぽい雰囲気だったのもダメでした。
ベタなことをあえてベタなままやってみる、というコンセプト自体はよかったのですが……

ラグナクリムゾン
翼の血族との戦いが終わるまでキッチリ描かれていました。
1クール目の出来はまずまず良かったのですが、2クール目は全体的にキャラの顔おかしくないか?、という部分がちょいちょいあったり、戦闘シーンがそこまで動かないとかがあって、原作はそんなことないのになぁ、ともどかしかったです。
ラグナとウォルテカムイの戦いとか、ヌルヌル動いてほしかったのですが、やはりその辺り望むのは贅沢なのかもしれません。
全員が全員キャライメージと声が合っていたことだけは最後まで最高にいい部分でした。

葬送のフリーレン
2クール目も安定して見ていられました。
原作を知らないので、途中でパーティ人数が増えたり減ったりするところとか意外でよかったですし、試験編も結構楽しめました。
相変わらず話の起伏が少なめではありましたが、これもこれでこの作品らしいということで、あまり気にならなくなりました。

薬屋のひとりごと
なろう系が原作の作品は面白さのピークが序盤になることが多いのですが、この作品は2クール目の方が面白い、という稀有な作品でした。
1クール目は当たり前のことを何も知らない人たちにどや顔で説明している辺りが鼻につくと思っていたのですが、2クール目はバラバラだと思っていた話が終盤で収束していく展開となって、なかなかに引き込まれました。猫猫の父親の話もよかったです。
これは2期目も見てみたいな、と思いました。


ドラマ

春になったら
あと3ヶ月で死んでしまう父親と3ヶ月後に結婚する娘の3ヶ月を描いた物語。
娘の婚約者がひと回り近く年上の売れない芸人でしかも子持ち、ということで、最初は結婚に大反対するものの、少しずつ少しずつ認めていくようになる流れは、かなり自然でよかったです。
死亡宣告されている父親は「死ぬまでにやりたいことリスト」を作って、それを1つ1つ消化しながら死ぬ準備を進め、娘は結婚式をするのかしないのか二転三転しつつ父親の願いを最大限叶えられるよう動くようになっていって、毎回どこかグッとくるものがありました。
最終回の結婚式で、父親の友人・ケイトが歌い上げるシーンは最高でした。
父親役の木梨憲武さんの底抜けに明るい雰囲気とかはすごくよかったのですが、終盤にもう1人で歩けなくなってからも結構声が大きめで、本当に死ぬのかな?、と感じられてしまう部分はちょっと残念でした。癌の痛みで苦しむ姿とかはすごくよかったのですが。

マルス ゼロの革命
高校生たちが大人社会をぶち壊していくダークヒーローもの、という触れ込みだったので、ちょっと面白そうだな、と思って見てみることにしました。
……結果、途中から見るのがちょっと苦痛になるくらい、つまらなかったです。
第1話からして、屋上から飛び降りるものの下にゴミの山があって無傷で済んだ、という描写があり、これはちょっとダメダメ作品になるかも、という嫌な予感がしました。
話がストレートになりすぎないようにちょいちょい捻りが入っていたり、動画配信で大人社会を翻弄していくという部分はそれなりにリアリティがあったものの、大企業のシステムをハッキングするとか、秘密基地的なものがいくつもあるとか、そこまでやるとむしろ安っぽい出来になってしまうよね、という設定がてんこ盛りで、かなりガックリ来ました。
終盤は安っぽい「僕らの七日間戦争」みたいな学校立てこもりをしたり、実は大企業の社長と初めから繋がってましたとかの都合のいい展開もあったりして、見る度に冷めていく感じがしました。
主演の道枝駿介さんは「金田一少年の事件簿」のときより演技は上手くなっていましたが、同級生たちの演技がいまひとつだったというのもあって、あまり注目できる部分がありませんでした。

正直不動産2
嘘がつけなくなってしまった不動産屋の話の続編。
2期になるとネタ不足でマンネリ化したりしそうなところなのですが、原野商法の二次被害、ペンシルハウスの売買、不動産投資失敗の負のスパイラルなどなど、いろいろ新しいネタがあって楽しかったです。
ライバル兼のディーン・フジオカさんが結構な悪役で、あまりこういうタイプの役は見なかったなぁ、と感じられたのもよかったです。

となりのナースエイド
病院内の医師・看護師とはまた別に入院患者さんたちの身の回りの世話をするナースエイドの話。
何故か医学知識が豊富な医療オタクのナースエイドが主人公、とのことだったのですが、ふたを開けてみたらトラウマで医療行為が出来なくなった元医師ということで、その辺りの設定は微妙でした。
ナースエイドという仕事についていろいろ知れたのはよかったのですが、話の中心は謎の死を遂げた主人公の姉の死の真相を探るとか、それに付随するシムネスという架空の不治の病とか、火神細胞という画期的な人工細胞とか、オームスという謎の装置とか、ちょっと現実離れしすぎていてあまりハマれませんでした。
初回放送でナースエイドの服装のままマスクも帽子もなしに手術室に乗り込むのはどうなのとか気になる部分もあったりした上に、最終回では話がキッチリ終わらずに続編前提みたいな終わり方をして、かなり微妙な気持ちになりました。

グレイトギフト
人に飲ませると心筋梗塞を引き起こし、その後数時間で体内から消える新種の殺人球菌・ギフトを手に入れた気弱な医師が病院内の権力闘争に巻き込まれていく話。
主役の反町隆史さんが今までにない気弱な医師を演じていて、そこは結構新鮮でした。
初回放送で味方だと思っていた人が敵にまわるとか、序盤の引きはかなり良かったです。
ただ、回を重ねる毎に、ギフトでザックザック人を殺していっているのに、内通者がいるとはいえ警察関係者とか諸々それを不審に思う人が出て来ないとか、展開的にちょっと都合の良さが目立ちました。
真犯人は最終回の1回前辺りで気付きました。
それなりに出番があるのに、ほぼ疑われていなかった人、という部分ではわかりやすかったです。
この作品も最後にいろいろ含みのある終わり方をしていて、続編前提な感じの終わり方で残念でした。

大奥
大奥シリーズは今まで一通り見ていたので、まだ描かれていない田沼時代の話となれば見ないわけにはいかないな、と思って見てみました。
序盤から結構酷評されているのをいろんな記事で見てきて、そんなことはなかったと言いたいところではあったのですが、実際見ているとそれに同調せざるを得ない、というのが正直なところでした。
御台所・倫子の言葉遣いとかイジメが横行しているとかは、気にはなるけどそこまで責めるほどではない、と思っていたのですが、個人的には家治の子供たちの出生順がかなりいじられていることが1番気になりました。
家治と倫子はものすごく仲が良かったと言われていて、まず2人の間に2人の子供が生まれるもののどちらも女児だったので、では側室を、という話になって、2人の側室がそれぞれ1人ずつ男児を産んでいる、というのが史実。
ドラマでは、2人の間に子供が生まれるのを周りが阻止しようとしていて、勝手に側室を決めて男児が生まれ、倫子の子は死産になるとか、家治が死んでから2人目の女児を産んでいるとかいじり放題。2人目の側室が倫子の付き人だったというのは史実通りなのですが、史実通りの流れだったら、側室候補として自分の信頼のおける付き人を家治に推薦したという流れになりそうなものを、ドラマでは付き人が倫子を裏切って側室になったという流れになっていて、いくらなんでもそれはない、と。
家治と倫子の仲についても、実際ラブラブだった描写がかなり少なかったのがまず残念で、序盤の家治のツンデレが極まっていた辺りはよかったのですが、仲の良さがわかるのは本当に最終盤くらいでした。
これまでの大奥も子供のいないはずの側室に子供が産まれていたり、いないはずの側室がいたりすることもありましたが、それにしても今作はいろいろいじりすぎでした。
唯一、音楽はすごくよかったです。

めぐる未来
心拍数が高くなりすぎると過去にタイムリープしてしまう男性が、妻を救うために何度もタイムリープして未来を変えようとする話。
何度も何度も未来を変えた末に辿り着いたルートは自分が死んでしまうことでしか救われない世界だったので、全ての不幸の元凶となった事件をなかったことにするために10年以上時間を巻き戻して妻と出会う前に戻る、という最終展開はちょっと微妙でした。
タイムリープを繰り返すと周りがどんどん不幸になるとか、寿命が縮むとかの伏線を最後は一切無視したような展開だったので。
最後のタイムリープ後は妻殺しの犯人含めてみんな幸せになっていました、というのもちょっと都合が良すぎるなぁ、と感じました。
やっぱりタイムリープ物は扱いが難しいな、と改めて思ったりもしました。

院内警察
病院内で起こる様々な事件に対応するために設置された院内警察の男性の話。
スクールポリスの病院版みたいなものかな、と思って見てみたのですが、まず病院内でほとんど事件が起こらない、ということで肩透かしを食らいました。失せ物探しやいたずら事件など、トータル3件くらいしか病院内で事件が起こらなかったです。
メインは院内警察の男性のかつての恋人が治験参加後に死亡したのは何かしらの医療ミスがあったのでは?、という事件の真相を追うというもので、主人公が院内警察であることの意味がほぼ皆無でした。普通に設定が医者でも話が通ってしまうよね、と。
また、主演の桐谷健太さんの滑舌の悪さが目立つ展開が多かったのも残念でした。他の作品ではそこまで滑舌の悪さが気にならなかったのですが、今作は難しい医療用語を長台詞で言わないといけないシーンが多々あり、そこで結構気になってしまいました。今なんて言った?、と思うことが多かったです。

光る君へ
前作「どうする家康」は11話で脱落しましたが、紫式部が主人公の話なら見てみる価値はあるかも、と思って見始めました。
この時代を舞台にしたフィクション作は「神作家・紫式部のありえない日々」が個人的にベースになっているというのがあり、紫式部と藤原道長が幼い頃に出会っていて恋人関係にあった、という設定にはちょっと馴染めない部分がありました。むしろ、将来の夫との関係を深く描いてほしいなぁ、と思うくらいで。
また、女性の名前が訓読みで、倫子は「りんし」ではなく「ともこ」だし、「定子」は「ていし」ではなく「さだこ」だったりして、そこには結構違和感がありました。
まぁ、当時のことはわかっている史実の方が少ないので、どうとでも描けるというのはありますが。
現時点では、「鎌倉殿の13人」ほど引きがいいわけではないけれど、「どうする家康」ほどガッカリする部分もないので、最後まで視聴を続けようとは思っています。
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中学受験日記②~塾選びの結果~ [日常]

ゴリゴリの受験勉強ではなく、それなりの場所を目指してのほどほど受験をしようと選んだ塾はEゼミナールだったのですが、ふたを開けてみたら結構ゴリゴリの受験塾でした。

難関中学受験と言えばSAPIX、それに続くのが早稲田アカデミー、四谷大塚、日能研、というのは塾に入ってから知ったことでしたが、これらの塾は基本的に難関校以上の受験向きで、Eゼミナールは中堅校の受験もしっかりカバーしていきますよ、という感じでした。
Eゼミナールのコンセプトは「自分の第一志望に合格しよう」というものでしたし、難関校以上を目指すなら難関選抜ゼミというのに参加していくことになるので、幅広い層をカバーしてくれていました。

娘の塾選びの段階では、ほどほど受験が出来る大手塾がいいだろう、くらいの感覚でとりあえず無料授業を受けてみた感じでしたが、最終的にそのまま最後まで居続けることになりました。

結果的に、塾選びは正解でした。
それもこれも、先生との相性が良かったこと、クラスメイトに恵まれたこと、これが大きかったです。
特にクラスメイトに関しては、4年生スタート時は3人しかいなかったものの、娘とほぼ同じか少し上の実力の男の子(Aくん)がいて、最後の最後までいいライバル関係でした。
志望校がほぼ被らないという意味で異性であったことも大きかったですし、学校で接する男子とは別格に頭がいい&礼儀正しいというのがあり、この子がいたから塾に通う意義を見出しているんだろうなぁ、とはずっと思っていました。
他の大手塾だったら、Aくんがいなかったら、続いていなかったかもしれない、と思うこともありました。

そんな感じでほどほど受験をするつもりで塾には楽しく通っていたわけですが、それなりの成績を取っていると自然と難関中学受験に向けた流れに巻き込まれて行っていました。

Eゼミナールでは、塾内模試の偏差値で既定値以上になると難関選抜ゼミというものに招待されます。
コピー用紙に印刷したものとはいえ、「あなたは規定以上の成績となったので難関選抜ゼミに招待します」と書かれた認定証を渡されたら、参加したくなるのが人というもの。
一応娘に確認すると即答で参加したいという返答だったので、なんやかんやで4年生からずっとこのゼミに参加することになっていました。
この辺りで、結構なゴリゴリ受験になるのではないか、と感じ始めていました。

難関選抜ゼミは普段通っている教室とはまた別の場所の大きめな教室で行われるのですが、周りの親を見てみると、受験に対する意気込みみたいなのがオーラとして見えてくる感じすらありました。普段の塾と比べて雰囲気そのものが何か違う、という。
ただ、この難関選抜ゼミに参加したことにより、難関中学受験に向けた勉強はしっかりできていた感じがして、SAPIXのレベルまでとはいかなくとも、他の3大手塾と同等レベルの学びは得られたように感じました。やはり大手なだけあって、上位層もキッチリカバーしてくれるのだな、と。

なお、難関ゼミの上には最難関ゼミというものもありましたが、これについて娘は国語の偏差値が足らなくて(基準は総合偏差値63以上、国語58以上)参加できませんでした。
最難関ゼミの場合、国語以外の科目でも読解力が必要ということなのだと思います。
この最難関ゼミに参加できるような子の場合、Eゼミナールでも御三家に合格したりします。

最終的には、なんやかんやで御三家に行くとなったらSAPIXが圧倒的になるかとは思うのですが、それよりも少し下の難関中学レベルだったらEゼミナールで十分だった、と感じました。
Eゼミナールに在籍していて1番恩恵があったのは、最難関ではなく難関中学に行くくらいのレベルでも塾内模試でトップ層に食い込めること、でした。これにより、娘の自己肯定感が高められていたように感じました。
春・夏・冬の集中講座の後は塾内模試の上位200名くらいが全教室に貼り出されるのですが、娘はその中に常に入っていたものの(もちろんAくんも)、そのレベルでもSAPIXのオープン模試では真ん中くらいの成績になるので(6000人中3000位くらい)、これだけ頑張っているのに真ん中くらいの成績?、となるより、きっちり上位に入っている方がやる気にもつながっていたかな、と。

6年生の夏前になると、いきなり中学受験をさせることにした親によって無理矢理入塾させられた子、SAPIXなどの大手塾から転塾してくる子、などがいるとか、全員が全員受験に対するモチベーションが高いわけではないので、娘からするともっとみんな緊張感を持ってほしいと思う部分もあったりして、そのあたりはやっぱりSAPIXでは違うのだろうな、と思う部分もありました。
そもそもEゼミナールは少人数制ですし、娘が通っていた場所は成績別にクラス分けされるほど人がいなかったので、全レベルの子たちが集まってしまうという少人数制の悪い部分も感じていました。

そんな感じでマイナス面もあるにはありましたが、トータルすると塾選びは成功だったと感じています。
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中学受験日記①~あれから2年~ [日常]

「中学受験カルチャーショック」(前編)(後編)で3年生の2月に入塾してから約1年後までの話は書いていたのですが、5年生以降は受験が終わってからまとめて書こうと思っていたので、今になっての公開となりました。

4年生の2月から5年生のカリキュラムに入るわけですが、ここから受験で必要になる勉強が本格的にスタートします。4年生まではあくまで助走、ここからが本番で、中学受験をするなら遅くともこのタイミングから塾に通い始めないとダメだというのは受験が終わった今だからこそ言えますが、本当の話でした。
もう、中学受験で必要な知識のレベルが公立の高校受験で必要なレベルより遥かに上でした。
例えば、算数(数学)では連立方程式とか二次関数とかそもそも中学生にならないと学ばない分野の問題は出ませんが、面積や体積、図形の切断、水溶液、食塩水などの問題は、高校受験でもこのレベルの問題は出題されなかったよ、くらいの問題がゴロゴロありました。社会の日本史や理科の生物は高校で習ったレベルの問題でした。
これを6年生の夏前までに詰め込まないといけないのであれば、確かに4年生の2月からでギリだな、と。余裕を持つならやっぱり3年生の2月、となります。

たまに受験期になるとネット記事で、6年生の9月でいきなり受験したいと子供が言い出して、やらせてみたら合格できました、みたいな記事が出たりしますが、まず無理です。ものすごく勘のいい子が中堅校に合格するくらいなら可能かもしれませんが、それ以上は本当に不可能だと断言していいです。それだけ本当に覚えなければいけないことが多すぎました。

では、4年生の2月から始めれば間に合うのかというと、これもまた難しいと感じました。
5年生カリキュラムになった途端に宿題量がほぼ倍になるので、4年生の段階でそれなりの宿題量をこなすこと、毎日2~3時間は机に向かって勉強することが習慣化されていないと、いきなり大量の宿題を出されて心が折れます。
なぜ中学受験をするなら4年生からなのか、先人たちの経験が活かされた結果の言葉なのだと実感しました。

そして、受験勉強が頑張れない子は5年生の夏で脱落する、というのも実際にそういう子がいて、本当にあるんだ、とそれなりにビックリしました。
親の立場として、5年生の夏までには子供がちゃんと中学受験をするんだという意欲を持たせないといけない、意義を見出させないといけない、理由は何だっていい、例えば制服がかわいいとか、部活に入りたいとか、何なら公立中学に行きたくないでもいい、とにかく中学受験を自ら望んでするんだと思わないといけない、と言われたのをすごく覚えているのですが、受験を止めてしまった子は確かに受験の意義を見出せなかった、という理由で止めていっていました。

今だから言えますが、娘の小学校でのクラスは4年生のときから半ば学級崩壊していて、まともに勉強できる環境にありませんでした。公立の小中は動物園だという極端なたとえ話があったりしますが、事実娘の小学校はそんな感じでした。5年生のときから緊急保護者会が数回開催されるレベルで荒れていました。
そんな環境にいたので、娘は志望校が決定する前までは、静かにちゃんと勉強できる環境で勉強したい、ということを受験勉強へのモチベーションにしていました。
受験勉強でくじけそうになった時、偏差値が高い学校であればあるほど授業中は静かだし、もし受験に失敗して公立に行くことになったら他の小学校と合流するにしても受験組が抜けた状態のクラスになるから環境はもっと悪くなる、それだけは避けようだから頑張ろう、というのを事ある毎に言っていました。

そうして進級した6年生。ここまでくると、もう休みなく勉強する毎日でした。
10月にインフルエンザに罹ってしまったとき以外、丸1日勉強しなかった、という日はなかったです。
7月までに全カリキュラムを終了し、夏休みで最後の基礎固めを行い、9月からは過去問演習と模試の日々でした。

そんな中学受験に向けた3年間を過ごしてきたということで、次回からはいろんな角度から中学受験を振り返ってみようと思います。
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秋アニメ・ドラマ 総評 [日常]

今期は全体的に小粒だった印象でした。

アニメ

ラグナクリムゾン
始まる前から個人的期待値高めの作品で、結果としてもかなりいい出来になっているな、と感じています。
あまり話題になっていないのが寂しいところですが、原作に忠実で、話としていいペースで進んでいると思います。
声は全キャラ合っているのですが、中でもスライム先輩は素晴らしいな、と感じました。原作を読んだとき以上にスライム先輩が好きになってしまいました。
他にも、アルテマティアとウォルテカムイは想像通りのキャラまんまという感じでよかったです。
2クール目にも期待しています。

アンデッドアンラック
ジャンプ系の作品はアニメになるとすごく面白くなる場合があるので、コミックスは買っていないものの、見るだけ見てみようと思って見てみました。
悪くはないけれど……そこまで面白いと思えなかったのは原作同様でした。
絵は割と動いていましたし、声も割と合っていたので、原作が好きな人なら楽しめるのかな、と感じました。

鴨乃橋ロンの禁断推理
これもやはりジャンプ系の作品であることと、推理物は基本的に好きということがあったので、見てみることにしました。
頭が切れるけれど犯人を死に追いやってしまう悪癖と過去の罪のせいで推理を禁じられた探偵と、バカ正直系のへっぼこ刑事のバディもので、推理がメインというよりキャラ同士のやり取りを楽しむ系の話かな、と感じました。
推理は結構大味な感じでしたし、シャーロックホームズとモリアーティ教授の因縁を話に絡めてくるのはちょっとベタすぎるなぁ、と思うところもあって、つまらなくはないけれどそこまでハマれませんでした。

カミエラビ
ヨコオタロウさんが原案のオリジナルアニメということで見てみました。
ニーアシリーズが割と好きだというのもあり。
選ばれた神候補に特殊能力が与えられ、お互いに協力し合ったり殺し合ったりする流れは「プラチナエンド」みたいだな、と思ったものの、候補者の持つ特殊能力に結構個性があったり、序盤で死ぬと思っていなかったキャラが死ぬなど、ヨコオタロウさんらしい、いい意味での胸糞悪い展開はそれなりにありました。
ただ、アニメだけで話は完結せず、どうもゲームにつながる展開のようです。
「.hack//」シリーズみたいなことをやろうとしているのかどうなのか。
アニメだけで話が完結しないなら、見なくてもよかったかな……というのが正直なところでした。

薬屋のひとりごと
原作やコミカライズ版がかなり人気だと聞いたので、見てみることにしました。
中華風後宮物語ではあるのですが、出てくる単語が平安時代の宮中っぽいものが多く、その混ざり具合がちょっと肌に合いませんでした。
毒物に関連する一連の推理に関しても、白粉に鉛が入っているとか、乳児にはちみつを与えていけないとか、それなりに一般的な知識を作中でどや顔で語られてもな……と感じることが多く、あまりハマれませんでした。
話のテンポは割といいのですが……

葬送のフリーレン
アニメ放送前からかなり話題になっていたので、見てみることにしました。
話自体は面白いのですが、思っていた以上に話の起伏が少ないので、アニメとして大丈夫なのかな?、と思うこともありました。
タイトルの意味が出てきたときなどは、素直にすごいなぁ、とも思いましたが。
面白い、面白いんだけど言われるほどかなぁ……という感じで、期待値が高過ぎになってしまったようにも感じました。

放課後少年花子くん
15分アニメで全4話と短かったですが、作品自体は結構楽しめました。
本編を知っていることが前提ではありますが、気楽に見ていられましたし、楽しめました。
本編の続編制作が決まったとのことで、その告知のための作品だった感じがしないでもなく。

SPY×FAMILY 2期
超人気作品の安定の2期目ということで、安心して見ていられました。
話のテンポがいいのに加え、絵も非常によく動くので、見ていて楽しかったです。

東京リベンジャーズ 天竺編
もっと話題になってもいいはずなのに、あまり話題に出て来ない第3期。
天竺との決戦に向かうときにОPが流れたところは、ものすごくいい演出で鳥肌が立ちました。
最後が非常に中途半端なところで終わってしまっているのはいつも通りなのに、続編予告がなかったのがちょっと怖かったです。
なんやかんやで今期1番面白かったのに、あまり話題にならず残念でした。

Dr.STONE 3期
大型船で旅立った先の島で石化装置の奪い合いを制するところまでが描かれていました。
話の進むペースなどなどいい感じで、この作品も安心して見ていられました。
第4期の制作も発表されているので、今から楽しみです。

ヒプノシスマイク-Division Rap Battle- 2期
一応1期を見ていたことと、コミカライズ版の連載が終わったことで話として完結するのかどうかを確かめるために見てみました。
1期のディビジョンにナゴヤとオオサカが加わったので、序盤は各ディビジョンの掘り下げと新ディビジョンの紹介のような感じで、話が動いたのは後半になってからでした。
今期はディビジョン同士のバトルというより共通の敵を全員で倒しに行こうという感じで、その辺り目先が変わっていたのはよかったのですが……話としては完結していませんでした。話としてキリよくはなっていましたが、続編はまだいくらでも作れる終わり方でした。
ファンでないなら見なくてもよかったな……というのが正直なところでした。
全員で歌うОPは素晴らしかったです。

魔法使いの嫁 2期
そこまで期待していなかったものの、フィロメラ編は結構楽しく見られました。
最終盤でバックに歌が流れながらチセが戦うシーンの出来はものすごくよかったです。
この作品、普段は話が平坦なのですが、最高潮で盛り上がる時の演出が神がかっているので、ついつい見てしまいます。

るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-
原作を余すところなく京都編直前までアニメ化していたところは素晴らしかったです。
まさか読み切り版の話までアニメ化するとは、と。
ただ、作画の出来があまりよろしくなく、剣心の顔おかしくない?、と思う個所が結構ありました。
まぁ、この作品の本番は京都編からだと思うので、ここからに期待しています。


ドラマ

ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~
クリスマスイヴの1日に起こった出来事を3つの視点で見ていく話ということで、ゲームの「街」「428」みたいなのをドラマでやるのかな、と思って見てみました。
……やりたいことはわかるのだけど、大して面白くないなぁ、と思いつつ一応完走はしました。
記憶喪失の男編は主人公が記憶喪失なだけあって話がつかみにくく、ニュースキャスター編はよくある特大スクープ狙いのキャスターの話で面白みがなく、レストラン編はシチュエーションコメディ的なものを狙っているのかもしれないけどいろいろ空回りしているな、という感じで、3つの視点でどれも惹かれる部分がないというのが致命的でした。
3つの話の登場人物が所々でニアミスしたり関連性が出てくるのも定番演出なのですが、それがもう都合のいい偶然に見えてしまいました。
いまひとつでした。

トクメイ! 警視庁特別会計係
とある警察署で月20%経費削減を実行するために派遣された会計係の話。
経費という面から警察を描くという切り口が非常に面白かったです。
捜査で使ったタクシー代などは普通に経費になるとわかるのですが、いかがわしい情報屋との交際費とかキャバクラ代も経費請求してくるところなど、素直に面白くて笑えました。
全体的に作品のノリも軽くて、気楽に楽しめる刑事ドラマでした。
最後の最後まで経費に関する話で通してきましたし、意外なところに黒幕がいたりもして、続編作られないかな、と思うレベルで好きでした。
また、JPさんの演技が結構上手いな、ということにもちょっとビックリしました。

パリピ孔明
アニメ版は見ていないですし、原作も知らないのですが、孔明を向井理さんが演じることが面白そう、と思って見てみました。
実際、向井理さんの振り切った演技が最初から最後まで面白かったです。
他のキャスト陣もバカバカしいことを全力で演じていてよかったです。
登場するアーティストも本職の方々を連れてきていて楽しめましたし、登場人物同士の掛け合いとか、いろいろ楽しかったです。

コタツがない家
ウェディングプランナー会社の社長としてバリバリ働く女性の家族は、11年新作を描いていない漫画家の夫、別の大学に行きたいからと指定校推薦の面接で暴言を吐いて不合格になった高校生の息子、詐欺に騙されて家と全財産を失ったという父、というダメ男だらけ。その中で紆余曲折ありつつ家族というものを考えていくホームドラマ。
とにかく主演の小池栄子さんの演技が上手いのと、周りのダメ男たちも憎たらしいけど憎み切れないギリギリのラインを保っていて、どこがおもしろいのかわからないけど毎週見てしまう、という不思議な魅力がありました。
いい意味で話の着地点が見えなかったのもよかったです。

ブラックファミリア~新堂家の復讐~
芸能界を目指してとある有名オーディションで特別賞を獲った少女が、自分の誕生日に自らが通う高校の屋上から投身自殺してしまう。絶対に自殺ではないと思った家族は、とあるお金持ち一家が娘の自殺に関与していたのではないかと感じ、一家に潜入して自殺の謎を解き明かそうとする。
序盤は「パラサイト 半地下の家族」みたいだな、と思ったものの、少しずつ自殺の謎に迫っていく流れは素直に引き付けられました。
話の終わり方もちょっと特殊で、最後まで目が離せなかったです。

ゼイチョー~ 払えない にはワケがある~
とある市の税務課に勤める人たちの物語で、様々な理由で滞納している人たちから税金を徴収していく話。
話の構造としては「シッコウ!!~犬と私と執行官~」と似ていて、税金を滞納しすぎて強制執行で差し押さえに入るけれど、なんやかんやで滞納者が拒否して困る。でも、最終的にどうにかなる、という感じでした。
ただ、最終的に話は別方向に向かって行くので、これはこれで楽しめました。
主演の菊池風磨さんは自分の演技があまり上手くないとわかっているからなのか、必要以上にキャラに緩急をつけている感じではあったのですが、これはこれで悪くないかな、とは思えました。
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夏アニメ・ドラマ 総評 [日常]

今期はアニメもドラマも割と多めに見ていたので、録画消費がなかなか追いつかなくて大変でした。

アニメ

英雄教室
ガンガンでコミカライズ版が連載されているので見てみたのですが……出来はあまりよろしくありませんでした。
出来が良くない作品は、原作準拠のストーリーでやっていることは間違っていないけど作画が悪い、というパターンが多いのですが、この作品は、原作準拠なんだろうけど、シリアス・ギャグ・エロ全てが全方向に中途半端で絵もあまり動かない、というまた一段階低い感じの出来の悪さでした。
アーネストがエロ担当になって妙にイラっとするキャラになっていたりして、よかったのは声優さんたちの演技くらいでした。
作品的にも全く話題にならなかったので、これは原作もコミカライズも畳む方向に行ってしまうのではないかな、とすら感じました。

好きな子がめがねを忘れた
こちらは全く期待していなかったのに出来がものすごくよかったという、なかなかないパターンの作品でした。
ヒロインの三重さんをとにかくかわいく描こうという情熱が伝わってきましたし、作画がモブも含めてヌルヌル動くという、こんなに手がかかってるテレビアニメってジャンプ作品以外で早々ないよ、という驚きもありました。
1エピソード1エピソードはものすごく丁寧に描かれてるけれど、作中の時間経過は結構早めという手法もなかなかよかったです。話が超速で進む作品ってあまり出来がよかったものがないですし。
これは2期があるのではないかな、という気がします。

百姓貴族
原作がショートエピソードの連続で構成されているエッセイ漫画ということで、5分アニメで毎話サクサク見られたのがよかったです。
原作のいいエピソードが集められていましたし、繰り返し見ても飽きなかったです。
アニメDVD同梱版のコミックスを予約したレベルで好きな作品でした。

るろうに剣心
原作を最初から改めてアニメ化するとのことで、見てみました。
原作でツッコミがあった部分以外は本当に原作準拠でキッチリアニメ化されていて、感覚的には「ダイの大冒険」の再アニメ化みたいな感じでした。変に長くされたりカットされているエピソードがない、というのもある意味珍しいな、と思うくらいで。
剣心の声が思っていたより低いというのはありましたが、3話くらいで慣れました。
ただ、本番は京都編からだろうと思うので、話としてはまだまだ平坦だな、と思ってしまったりも。

私の幸せな結婚
コミカライズ版を購入しているので、見てみました。
原作が小説のアニメは話の進むスピードが異様に早い作品が多々ある中、この作品はコミカライズ版と同じくらいゆっくり丁寧にアニメ化されていてよかったです。
絵もきれいでしたし、声も合っていましたし、文句の付け所がなかったです。
続編は既に制作が決定しているとのことで、期待したいです。

スプリガン
元はネット配信限定だったものがテレビ放送されるとのことで、見てみました。
ネット配信用に作られたものだからなのか、1話60分なので、全ての話が30分ずつの前編後編に分かれているというちょっと変わった放送の仕方になっていました。
原作自体結構昔の作品なので、古代超文明のオーパーツが関係する事件の話、という設定自体ちょっと使い古された感じになってしまっていて、あぁこれを20年前に見られていたらなぁ、と思ってしまいました。
絵はかなり動いてきれいでしたし、アクションシーンにも迫力があったのですが、原作ファン向けの作品なのかもな、とも思いました。

ホリミヤ -piece-
まさかあるとは思っていなかったアニメ2期で、卒業式の日に在りし日を思い出している、という1期で描けなかった日常を改めて描いていく、という構成になっていました。
1期ではどうしても入れないといけない最重要エピソードが話の半分以上を占めていたので、日常の話はそこまで多くなかったのですが、2期ではイベント少なめで日常多めな感じになっていました。
1期を知っている前提で作られているので、改めて既存キャラの説明はしないとか、ある意味新規視聴者をバッサリ切る作りだったのは、これはこれでいいな、と感じました。いきなり2期からアニメを見るという人も少ないと思いますし。
いい意味で、何も考えずにのんびり見ていられる作品でした。

呪術廻戦 懐玉・玉折/渋谷事変
前半は五条の高専時代の話、映画を含めた総集編を挟んで後半は渋谷事変、という構成でした。
ОP・EDの気合の入りかたから作画のきれいさまで、クオリティは全く下がることなく、話の進むペースも速くもなく遅くもなく、ほぼ完璧なんじゃないかな、という作品でした。
安心して見ていられました。

BLEACH 千年決戦編 訣別譚
最終章の2期目で、主人公が出ない話が数話続くなど、その辺り割り切って作ってるなぁ、と感じました。
原作者がガッツリ絡んでいるだけあって、話の進むペースとか見せ方などなど、この作品も安心して見ていられました。

Nier:Automata Ver.1.1a
制作が間に合わなかった4話分を1日で一気に放送してしまう、という、アニメ情報をちゃんとチェックしていないとうっかり見逃しそうになってしまう最終回となっていました。
あと4話でゲームのエンディングまで行けるのか?、と思っていたら、案の定2期がある、とのこと。
ゲームではA・Bエンドの部分までで、むしろこれまでは前振りでここからが本番、という部分で、ゲームだとここから手が止められなくなってくるので、1番いいところで終わってしまった、という感じでした。
アニメ版は1話こそゲーム準拠でしたが、その後はちょいちょい改変があって、1期のラスボスもゲームとは変えてきていたりして、その辺りもやっぱりある意味原作準拠なのですが、そういう部分も含めてゲームをプレイしていないとわかりにくいだろうなぁ、と思ったりもしました。
最終話とか結構大事なことをサラッと流されたりしていましたし、アニメだけだと私は多分話が分からなかっただろうなぁ、と思いました。


ドラマ

ばらかもん
スクエニ系の作品としては初のプライム帯1時間の連続ドラマということで、見ないわけにはいかなかな、と思って見てみました。
舞台となる五島列島でちゃんとロケをしていて、それなりに原作準拠の内容で話もきれいに着地していて、何やかんやで割といいドラマだったな、と感じました。
いい意味で何も考えずに見ていられるドラマで、癒される感じがしました。
中盤でヤスバが死ぬという超展開があり、若干続編を匂わせる展開もあったので、もし続編があったとしたらどうするんだろう?、とは思いますが。

シッコウ!~犬と私と執行官~
裁判の結果実行しなければならないのに、家からの退去であったり借金の返済などを拒否続ける人に対して、強制退去や持ち物の差し押さえを執行する執行官、というのは実際にどういう職業なのか、というのがわかるお仕事ドラマ。
ヒロインはひょんなことから犬嫌いの執行官の補助として、執行場所にいる犬を確保するという役割を担うことになるのですが、毎話毎話執行場所に犬がいるというちょっと強引な展開は少し残念でした。
ただ、それ以外の執行官という職業とはどんなものか、どうやってなるのか、給料はどうなっているのか、など普通知らないような情報が出てくるのは結構楽しかったです。
割と最近まで女性執行官が存在しなかった、というのも、そういう世界なんだなぁ、と知るきっかけになりましたし。
1話完結の話なので、最後がちょっと都合よくまとまり過ぎという部分はありましたが、結構楽しく見られました。

ハヤブサ消防団
処女作以降鳴かず飛ばずのミステリー小説家の青年が、父親の遺産である田舎の一軒家に引っ越し、比較的早い段階で地域に溶け込んで消防団に入る。しかし、何故か不審火が相次いで発生し、青年が犯人探しを始める……という話。
小説1冊分のミステリーを連続ドラマにした場合、中だるみ展開があったり、中盤全く話が進まない場合も多々ある中、この作品は常に話が進展して、最後まで目が離せませんでした。
消防団仲間のおじさん軍団の和気藹々とした居酒屋でのやり取りはいつ見ても楽しくて、本編以外でも居酒屋シーンが楽しみでした。
主演の中村倫也さんの演技も素晴らしかったです。

この素晴らしき世界
とある大女優が行方不明になり、たまたま目についた大女優そっくりの主婦が大女優の身代わりを演じることになる、という話。
リアル撮影直前で主演女優が降板してしまったという裏事情のある作品だったものの、この作品は面白いのでは?、という前評判を見かけたので、見てみることにしました。
劇中ではさすがに身代わり主婦がドラマに出るとかはなく、あくまで原稿に沿った謝罪会見とか賞のプレゼンターとかを代わりにやる程度だったので、その辺りの線引きは割としっかりしていました。
ただ、やっぱり日常生活の中で大女優の身代わりをしているということに全く気付かれないというのにはちょっと無理があるように感じました。いろいろ怪しいと思われるものの、浮気を疑われるとかのレベルでしたし。
1人2役で主婦と大女優を演じ分けていた若村麻由美さんは、素直に上手いと思いました。
個人的には、主婦の夫役のマキタスポーツさんの存在感がなかなかよかったと感じました。

トリリオンゲーム
原作漫画を購入しているので、見てみることにしました。
基本的には原作準拠なのですが、1エピソードを1話で収めるために結構カットしているシーンがあり、そのせいでドラマ版はちょっといろいろ上手く行きすぎに見えてしまいました。原作通りにやるなら多分1.5倍くらいの時間が必要だったと思います。
ガクのキャラクターは割と漫画そのままでしたが、超絶軽薄なハルは目黒蓮さんのイメージではなかったな、と感じました。目黒蓮さんは割とまじめなイメージがありますし。
祁答院に関しては、吉川晃司さんがイメージそのままでかなり良かったです。

CODE-願いの代償-
婚約者を事故で亡くした刑事が、願いを叶えてくれるアプリ「CODE」を手に入れて、実は婚約者の死は事故でなかったことを知って、死の真相を追っていく、という話。
CODEというアプリは実際に存在しそうだな、と思えるもので、CODEを巡っていろんな人の思いが交錯していく部分は結構見応えがありました。
ただ、この作品は韓国ドラマのリメイクで、こういうタイプの韓国ドラマの黒幕は大抵国家が裏で暗躍している陰謀説になってしまっていて、この作品もその例に漏れなかったのは残念でした。
婚約者を殺した犯人とか、最終的な結末とか、それなりに意外性があってよかった部分もあるのですが、国家の陰謀っていう部分はなくてもよかったかなぁ、と感じました。

VIVANT
作品の内容に関して事前情報が全くなかったものの、たくさんの有名役者を使ってものすごくお金をかけて作っているらしい、というのを見て、とりあえず見てみようと思って見てみました。
序盤の誤送金編は池井戸原作ドラマの亜種みたいな感じで、お金をかけて撮影しているのはわかるけど、やることはこれまでの日曜ドラマの延長なのか、くらいにしか感じられず、あまり話に入れませんでした。
ただ、その後の別班編になると話の質が変わってきて、かなり引き込まれました。
主演の堺雅人さんも序盤は気弱なサラリーマンだったので微妙だったのですが、途中から別の人格がいるというのがわかり、それぞれ演じ分けているのは素直にすごいな、と感じました。
最終的には見ておいてよかったな、と感じました。

最高の教師 1年後、私は生徒に■された
高校の卒業式の日、担任していたクラスの生徒に突き落とされた女性教師は、気が付くと高校3年生の始業式の日に戻っていた。同じ結末にならないようにするため、女性教師はクラスを変えることを決意する、という話。
「3年A組」のスタッフが制作しているだけあって、各生徒の問題を解決する流れは王道から一歩踏み込んだものになっていて、毎話引き込まれました。
生徒役の若い役者さんたちも上手い人が多く、中でもイジメ首謀者役を演じていた加藤清史郎さんは、こういう役も出来るんだ、と結構ビックリしました。
クラスメイト全員にちゃんと見せ場があり、最終話に全ての伏線が収束していく流れは見事でした。
個人的には本作が今期1番の作品でした。

ブラックポストマン
とあるポストに子供が手紙を出すと、ネバーランドの悪魔が助けてくれるという都市伝説のある街。実際にネバーランドの悪魔として虐待から子供を助けていた青年が久しぶりに街に戻ると、そこで新たなネバーランドの悪魔事件が起きていた、という話。
1話こそ主人公が本物のネバーランドの悪魔として暗躍するものの、それ以降はかつてのネバーランドの悪魔の影を追いかけて行くような話となっていて、単純な仕置人的な話でなかったのはよかったです。
出演者が軒並み演技が上手い人たちだったので、最後まだ割と楽しく見られました。

彼女たちの犯罪
ある1人の男について、1人は男と離婚して自由になりたいと願い、1人は男と結婚したいと願い、1人は刑事として取り調べを行う、という1人の男を通じた関係のある3人の女性たちの物語。
話の構成が非常に上手く、序盤に少しだけ現在の映像を見せてから過去を振り返る形になっていて、どうしてこの状態の3人が最終的にあの状態になるんだ?、と思ったら、既にこの作品の世界に引き込まれていました。
その後の展開も少しずつ謎を出したり謎解きをしたりを繰り返して、最後まで飽きずに見られました。
なお、夫の妻を演じていたのは前田敦子さんで、ちょっと見ないうちに演技が上手くなったなぁ、と感じました。

ギフテッド
人を殺したことのある人を見ると黒い靄が見える高校生と刑事のバディもの。
原作が「金田一少年の事件簿」などの原作を手掛けている人なので、ラスボスの設定とか各事件のトリックなどは金田一少年ぽいなぁ、と感じるものが多かったです。
ただ、設定にしろトリックにしろわりと使い古された手法が多く、トリックの先読みが出来てしまう場合が多々あり、それくらいのことを最後の謎解きシーンで偉そうに語られても……と思ってしまうことも多かったです。バディの刑事は超優秀という設定ではあるものの、そう見えなかったというのもあり。
なお、刑事役は増田貴久さんで、ビックリするレベルの棒読み演技でガックリ来ました。脇役のときはそこまで感じなかったのですが、主演になるとここまでか……と。
シーズン2もあるようですが、これ以上は追わないかな、と思いました。

ノッキンオン・ロックドドア
不可解専門と不可能専門、2人の探偵の物語。
30分ドラマということで、問題編と解決編と1つのエピソードで必ず2話になってしまうのはちょっと残念でした。
各エピソードの謎解きはそれなりに面白く見られたのですが、最終的に話が続編にぶん投げられているような状態で終わってしまって、話の根本的な部分は何も解決していない、というのは残念でした。
最終エピソードの犯人が意外だったのがすごくよかったのもあり。

なれの果ての僕ら
小学校6年生のときの同窓会が開かれると呼び出された廃校で大量殺人が発生する、という話。
初回の時点で首謀者が誰なのかはもう明示されていて、首謀者が実験と称して同級生たちに様々なゲームを強要して、同級生たちの人間性を暴いていく、という流れでした。
地上波としては結構グロ描写を頑張っていたのですが、それ以外は全体的に微妙でした。
設定としては小学校卒業から5年後の高校生ということなのですが、私服を着ているせいか、どう若く見積もっても全員20代に見えてしまうのがマイナスでした。ただ、それについては、みんな私服の中で1人制服を着ている子がいるという設定を活かさなければいけないので、10年後の同窓会という設定変更も出来ないというジレンマもあったとは思うのですが……
他にも、デスゲームなので最初にドカッと登場人物が勢ぞろいするものの、誰が誰なのかわかりにくくて、人間関係が肝の話なのに話に入りにくい、というのもありました。人狼ゲームみたいに、役割が与えられていたりするともうちょっとわかりやすいのですが……
やろうとしていたことは間違ってはいないけど微妙だったな、という感じでした。
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春アニメ・ドラマ 総評 [日常]

今期はアニメ「推しの子」が一強で、それ以外は全体的に可もなく不可もなく、な感じでした。

アニメ

事情を知らない転校生がグイグイくる。
やっていることは間違っていないけど、出来具合は可もなく不可もなく、というタイプの作品でした。
原作の方はもう大分茜の死神感は薄れているのですが、アニメでは最終盤までずっと茜が死神としてクラスから嫌われているというシーンが流れて、いい加減もう言わなくてもいいのに、と思ってしまいました。
原作通りに、高田以外にも茜の理解者はたくさん出てきますし、茜が高田のグイグイ感に助けられているという描写のためというのもわかるのですが、毎週毎週の死神イジリはちょっと見ていてきつかったです。

推しの子
原作は一通り読んでいます。大きな改編もなく非常にいいペースで進んでいるというのもあり、毎回放送が楽しみでした。
第1話が90分という長丁場でもそこまで長いとは感じませんでしたし、とにかく絵はよく動くし、オープニングはもちろんエンディングの入り方もいいし、と文句の付け所がありませんでした。
アイドルの話ということで、いろいろ楽曲が用意されていたのに加え、ちゃんと振付がされていたり、それに合わせたヲタ芸があったりと、丁寧にしっかり作られていて、最後まで楽しめました。
2期政策決定とのことで、楽しみにしています。

TIGER&BUNNY2
元々はネット配信限定だったのがテレビ放送されるということで、見てみました。
前作は一通り見ています。
今作はヒーローたちがバディ制度によって2人1組で活動するようになるという設定で、序盤は新キャラも含めていろんなバディそれぞれにスポットが当たる話となり、終盤はヒーローを敵視する2人組との戦いがメインでした。
全体的にまずまず面白く見られはしたのですが、最初から2クールあるのが確定しているせいか、序盤のキャラの掘り下げ回がやたらに長く感じました。1話完結ではあるのですが、なかなか本編が進まない感じがしてもどかしかったです。
絵も悪くはないものの、人物が小さめな部分は描写が雑だな、と感じる場面が多々あり、その辺りもちょっと作り込みが甘い感じがしてしまいました。
2クール目の挽回に期待したいです。

Dr.STONE NEW WORLD
1期、龍水に続くアニメ2期で、巨大な帆船を作ってプラチナを手に入れるところまで描かれていました。
2期の2クール目は10月から放送とのこと。
原作に忠実にいいペースで作られていたのは1期と同様で、安心して見ていられました。
このまま原作の最終回までキッチリアニメ化してくれればな、と思います。

マッシュル-MASHLE-
ジャンプ原作アニメはヒット率が結構高めなので、原作は雑誌上で読んでいるだけでコミックスは買っていないのですが、アニメは見てみました。
結果として、悪くはないけど特によくもなかった、という感じでした。
話は結構テンポ早めに進んでいて、主人公・マッシュの異常な筋トレぶりとかシュークリームへの異常なこだわりとか、ギャグパートも掛け合いも悪くはないのだけど……面白くはないなぁ、と。
2期の制作は決定しているとのことですが、2期はもう見ないと思います。

僕とロボコ
実は12月にアニメが始まったときから見ていて、最初は特に面白くないと思っていたので、感想を書かないつもりでした。
でも、回を重ねる毎に面白くなっていっていて、最初は棒読みでとても聞けるものではなかったロボコの声も10話目くらいから馴染んできましたし、5分アニメでとにかくテンポがいいので、サクサク見られて楽しかったです。
ケンコバさんとかアンミカさんとか、キッチリ本人が出演してくるところとかも好きでした。
映画化決定とのことで、それもわかる気がしました。
さすがに映画は見に行かないですが、2期があるなら見る予定です。

地獄楽
こちらもヒット率の高いジャンプ+連載作品ということで見てみました。原作が完結済みということで、下手な終わり方はしないだろう、と思ったというのもあり。
序盤でメインキャラだと思われた人たちがガンガン死んでいった辺りで話に引き込まれ始め、不気味な島の生物たちとか、アクションシーンとかの見せ方もなかなか良く、全体的に割と楽しく見られました。
レギュラーキャラかと思ったら死んでしまった、というキャラが何人かいて、誰がいつ死ぬかわからない状態なのがいい感じです。
この作品も2期制作決定しているとのことで、続けて見る予定です。

THE MARGINAL SERVICE
境界人と呼ばれる特殊能力を持った宇宙人たちの犯罪を取り締まる組織・マージナルサービスの物語。
原作のないアニメオリジナル作品だというのと、声優さんたちがベテラン揃いで超豪華、ということで見てみたのですが……出来はいまひとつでした。
マージナルサービスのメンバーたちがニッカポッカを制服として現場に向かうとか、いろいろ狙って作っているんだろうなぁ、と感じる部分はありましたし、声優さんたちの演技はすごくよかったのですが、シナリオと大して動かない絵がダメでした。
全体的に絵の作りが甘いなぁ、と感じる部分が多々ありました。
シナリオもすごく普通、というくらいで、話にあまり捻りも感じなかったです。


ドラマ

それってパクリじゃないですか?~新米知的財産部員のお仕事~
特許などの知的財産権を扱う部署に配属となった元研究員と弁理士が主役のお仕事ドラマ。
知的財産権にはこんなものがありますよ、というのを毎回教えてくれる話となっていて、割と知らないことが多く、ためになる話ではありました。あえて特許を取らないことで技術を秘匿するとか、ケンタッキーの例を出されたりすると、なるほどなぁ、と。
ただ、主人公のキャラが真面目で一途なんだけどちょっと抜けている、というタイプで、見ていてちょっとイライラしました。周りがハッとするようなことを言ったり提案したりするのはいいのですが、普段がちょっと抜けすぎているように見えてしまいました。
女性上司として常盤貴子さんとともさかりえさんという2人がキャスティングされていて、最近のドラマとして女性上司が2人いるという構図は珍しくていいなと思いましたし、その2人がいい味を出していたのはよかったのですが……

ペンディングトレイン-8時23分、明日君と-
とある電車に乗り合わせた人たちが荒廃した未来に飛ばされ、サバイバル生活を強いられる話。
安定した食料と水を確保するまで結構時間がかかっていて、2日くらいまともに水も飲んでいないのに結構元気だよねとか、服も汚れていないよね、とか序盤はツッコミどころ多めでした。
中盤くらいで同じように未来に飛ばされた別の号車の人たちとの争いが起きたりした辺りは結構面白かったのですが、ワームホールを発生させて元の時代に戻るという部分の理論がガバガバだった辺りからまた微妙な感じになりました。
その後、元の時代に戻ってもメディアにさらされたりしてまともに生活できなかったり、もうすぐ隕石が衝突すると訴えても誰にも信じてもらえない、という辺りはよかったのですが、最終的にいろんな謎を残した状態で終わってしまって、最後はかなり微妙でした。隕石の衝突は避けられた感じはありましたが、未来に残った人たちはどうなったのかとか、放置された伏線がかなりありましたし。
元の世界に戻ってきた後の話があるタイムスリップ物ってあまりないだけに、もっときれいに終わってくれれば名作になり得たかもしれないのに、と残念でした。

だが、情熱はある
南海キャンディーズの山里亮太さんとオードリーの若林正恭さんの半生を描いた作品。
2人が高校生だった頃から話はスタートし、2人がそれぞれコンビを組んでM-1で結果を残して人気者になり、「たりないふたり」というコンビを作るところで人生が交差して、最終的にドラマになるというところまで描かれていました。
序盤から中盤にかけて、具体的には8話くらいまでは見るのが苦痛なくらい結構不快感の残る作りでした。
ピークは山里さんが静ちゃんに嫉妬して「フラガール」の仕事を静ちゃんに内緒で断るようにマネージャーに訴えるシーンで、本当にどす黒い、人間の嫌な部分を煮詰めたものを見た気がしました。
山里さんと若林さんの性格があまりよろしくない、というのはわかっていたものの、序盤から中盤は特にそれが強調されてしまっていました。演じている役者さんはしゃべり方をかなり本人に寄せていて努力の跡が見えるだけに、きつかったです。体格とか全然違うのに、ちゃんと全員本人に見えていただけに。
そんな中、春日さんの存在が結構助けになっていて、春日さんが出てくると癒しになるというのをモチベーションにして視聴を続けました。
そんな不快感が逆転したのは9話でオードリーの漫才を再現したシーンが出た辺りで、オードリーが渡辺正行さんに認められたシーン辺りから不快感が消えました。
山里さんも静ちゃんに嫉妬するだけではなくなり、いろいろもがいて自分の立ち位置がわかって来て、最終的に再び2人で漫才をするようになる辺りはかなり良かったです。
その後、2人の半生がドラマになるという企画が出る最終話では、主演の2人が本人役と山里・若林役を同時に演じていたりして、その辺り徹底していてよかったな、と感じました。
最後の3話だけ見るのもアリかな、と思います。

ラストマン-全盲の捜査官-
アメリカから研修としてやって来た全盲のFBI捜査官とそのバディとなった刑事の話。
全盲ではあるものの捜査官としては超優秀、という設定ではあるのですが、全盲としてのハンデが描かれていたのは第1話くらいで、他の話でそこまでハンデを感じられなかったのには一長一短ありました。
ただ、話の出来は結構よくて、バディ同士のやり取りは結構楽しく見られましたし、41年前の事件の真相に迫っていく流れは都合の良さもなく、かなり引き込まれました。
続編がありそうな雰囲気は残していたので、続編があればいいな、と思っています。

風間公親-教場0-
警察学校の鬼教官として知られる風間公親が捜査一課で指導係をしていた頃の話。なぜ警察学校の教官になったのか、というのが描かれていました。
2話毎に指導する刑事が入れ替わり、風間は最初の事件現場を見た時点でおおよその真相を把握しているものの、新人指導のためにあえて真相を隠して新人が真相に気付くようにそれとなく誘導していく、というのが大まかな流れとなっていました。
風間公親というキャラクターはそのままなのですが、警察学校では指導される人たち同士の交流があって、それが話として救いになっていた部分もあったのですが、本作では指導される刑事が1人で悩む場面ばかりで、話としての癒しというか救いがあまりなくて、少し息が詰まる感じがしました。
風間の厳しい指導自体はすごくいいのですが。
なお、かなり続編を意識した終わり方となっていたので、いずれ続編は制作される気がします。

合理的にあり得ない
暴力事件を起こして弁護士資格を失った女性とIQ140の天才青年がバディを組んで探偵としていろいろな事件に挑む話。
序盤の展開は劣化版「コンフィデンスマンJP」みたいで、話のテンポはいいけどそんなことで騙せるのかな?、みたいなことが多々あり、話にあまりのめり込めませんでした。
ただ、それに慣れてくると単純に主人公2人のやり取りやいろんなコスプレを楽しめたりして、これはこういうライトなもの、という形で見られるようになりました。天海祐希さんの演技はやっぱりすごいな、と思いましたし。
敵役の仲村トオルさんの立ち位置が話の流れで二転三転していく形だったのは結構よかったです。

弁護士ソドム
詐欺事件の加害者の弁護しかしない、という弁護士の話。
なぜ加害者の弁護しかしないのか、という理由は第1話で明らかになるものの、屁理屈で詐欺加害者を正当化して裁判に勝っていく主人公、というのはなかなか見たことがなくて、そこに新鮮味がありました。
母親を死に追いやった牧師を捜す、というのが話の大きなポイントではあったのですが、序盤に声だけ登場した牧師の声があまりに特徴的すぎて牧師の正体が登場前から丸わかりだったのは一長一短ありました。

正義の天秤 Season2
前作の最後で意識を取り戻した主人公の恋人が、全ての男性を拒否する反応を示すようになってしまう、というところから話は始まり、最終的にそれが解決されないまま終わってしまって、非常に中途半端な印象でした。
各話で事務所の弁護士たちを1人ずつ掘り下げる話があって、その出来自体はわりとよかったのですが……
全5話と短めな作りだったのもあって、何も話が進んでいないように感じました。
シーズン3があればいいのですが……

勝利の法廷式
幼馴染が被告となってしまった殺人事件の裁判に負けて実質引退状態だった女性弁護士が、裁判過程を全て予想した脚本を書く脚本家と組んで、再び弁護士として裁判に立つようになる、という話。
脚本通りに進んでいく裁判はドラマなのだから当然と思いつつも、この角度から描く裁判物って今までなかったなぁ、とも感じて、割と最後まで楽しく見られました。事件の真相が最初から見えている人がいる、という作品は多々あれど、それを脚本にして演じろと命令するっていうのが新しかったです。
最終的には主人公が引退に追い込まれた裁判と脚本家の恋人が殺された事件が繋がっていて、その犯人を追い込んでいく話となっていたのですが、その犯人を割と序盤にモブ的な形で出していたのは上手いなぁ、と感じました。

何かおかしい2
1は見たことがなかったのですが、ドラマの中で何か違和感を覚えるようなおかしい部分が出てきて、最終的にその正体がわかる話なのだというあらすじを見て、ちょっと見てみようかな、と思って見てみました。
結果、そこそこ面白かったです。
深夜ドラマということで、レギュラー出演者以外は全体的にあまり演技が上手くないとかはありましたが、都市伝説のドラマ化みたいな感じで、安っぽいのがむしろ味になっていてよかったな、と。
そこそこにバッドエンドが用意されているのもよかったです。

ソロ活女子のススメ3
ソロ活を楽しむドラマも3作目ともなるとネタ切れ感も出つつありましたが、それはそれで楽しめました。
1人旅とか1人博物館とか、もともと1人で行くようなテーマもあったりましたが、1人遊園地とか1人爆破体験とか1人テーブルゲームとか、普通ちょっと考えつかないような体験の話もあったりして、よかったです。
続編があったらまた見ると思います。
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冬アニメ・ドラマ 総評 [日常]

今期はアニメがやや不作、ドラマは当たりが多めだったような印象でした。

冬アニメ

アルスの巨獣
アルスと呼ばれる大地で、人々の恐怖の対象となっている巨獣。その巨獣を狩る狩人だった青年がどこからか脱走してきた謎の少女と出会って運命が動き始める、という話。
どこかで見たことある設定を寄せ集めたような話で、青年の過去にしても少女の正体にしても予想の範囲内のものでしかなく、せっかくのオリジナルアニメなのに……と、結構残念な感じでした。
なお、最終話はきれいに終わっていないのに続編情報がないので、結構モヤモヤしました。でも、「完」っていう文字が堂々と出ていたりもしていて。
絵は安定していてそこそこ動くので、映像的には悪くはない感じではありました。

大雪海のカイナ
大地のほとんどが雪海と呼ばれる謎の液体で満たされ、人々は軌道樹と呼ばれる巨大な樹木の根元で細々と暮らし、その上に張る天膜には数人の人々が暮らしているという世界。ある日、1人の少女・リリハが気球のような生物に乗って天膜に現れ、天膜で暮らしていた青年・カイナはリリハと共に地上に降りることになる、という話。
終始一貫して「風の谷のナウシカ」みたいだな、と感じる作品でした。
世界観からしてかつての地球が激変した姿ですし、天膜には巨大化した虫が住んでいたりしますし、狭い領土と水を巡って国同士が対立していますし、軍事国家がリリハの国に攻めてきますし、最終的には巨神兵みたいなのが出てきますし。
この世界では文字がほぼ失われているけど、カイナが文字を読めることで最終的に人類の希望が見えてくる、というところだけはよかったのですが……
なお、テレビ版だけでは話は完結しておらず、続きは映画で、とのこと。
でも、観に行こうという気にはなりませんでした。
これもオリジナル作品なのに、いろいろもったいない感じがしました。

TRIGUN STAMPEDE
アニメの前作は一通り見たことがあったので、リメイクするなら見てみようかな、と思って見てみました。
前作をそこまで覚えているわけではなかったのですが、今作は主役のバッシュが全体的になよなよしているのでは?、と感じる場面が多かったです。キメるところはキメるのですが、その場面がすごく短いのでなよなよしているところが目立ってしまうというか。バッシュってこんなんだっけ?、と。飄々としているけど実はすごいって感じだったと思うのですが……
また、メリルは普通にいるのになぜかミリィがいなくて代わりに渋いオジサマがいるとか、どの層の需要だ、というのもありました。メリルとミリィのやり取りが面白かったはずなのに。
ただ、これに関しては最終話で明らかになって、実はこの話自体が本編につながる前日譚で、前作で描かれていなかった「ロスト・ジュライ」の事件が描かれていて、最終話でメリルの下にミリィがつくというのがわかる、という。
だからいろんな面で何かが違うっていう感じになっていたのか、と思い至ったものの、作品に対する好感度はあまり上がりませんでした。
なお、続編制作は決定しているとのことで、それならば前作のアニメで描かれたストーリーはやらず、アニメになっていない部分を最後まで描いていく形になるのかも、という気がしました。

ニーアオートマタ
ゲームのアニメ化作品。
第1話こそまんまゲームと同じ展開でしたが、2話目以降はゲームの展開をなぞりつつもいろいろオリジナル要素が入ってくる展開になっていました。
背景はキッチリゲームと同じになっていて、ゲームをプレイしている人なら、今はあの場所をあの角度から見ている、というのがわかるようになっていました。音楽もちゃんとゲームのものを持ってきていて、ゲームをプレイしたことのある人なら満足できる内容だと思います。
反面、ゲームをプレイしていない人にはちょっと内容的にわかりにくいかな、とも感じました。「ニーアオートマタ」というゲーム自体、前作の「ニーアレプリカント」をプレイしていないと話の全てはわからないようになっていますし、ゲームをクリアした後は考察ページでいろんな謎を補完しないとわかりにくかったりしますし、アニメ版にも「ニーアレプリカント」の話がちょっと入っていたりもしますし。
なので、アニメ版を存分に楽しむなら、「ニーアレプリカント」「ニーアオートマタ」のゲームをクリアしてなおかつ設定などの補完をしないといけない、というかなりハードルが高いものになっているかと思います。
ちなみに、制作の遅れで現時点で8話までしか放送されていないので、残りのストーリーを5話程度に収められるのか、実は全24話とかなのかわからないので、まだ最終的な評価は出来ていないです。

齢5000年の草食ドラゴン、いわれなき邪竜認定
ガンガンJOKERでコミカライズ版が連載されていたものの、アニメ化されることもなく、原作の続きがあるのに途中で終わってしまったので、これはもうアニメ化はないだろうな、と思っていたところでアニメ化されると知ったので、見てみました。
ただ、その出来具合はというと……15分アニメで、制作は中国、ということで……あまりよろしくない感じになっていました。
オープニングからしてほぼデフォルメ絵で、普通デフォルメ絵を出すにしてもエンディングじゃないのかなと思いますし、エンディングもエンディングでデフォルメ絵なので、何をもってこれがいいと判断したのかわかりませんでした。
本編は普通の絵ではあったのですが、背景が手抜き感満載だったり、そもそもあまり動かなかったり、キャラのモデリングも全体的に甘かったり、どれほどの低予算なのだろうか、と穿った見方もしたくなる感じでした。
唯一、声優は日本のベテランを使っているので上手かったです。

REVENGER
江戸時代の長崎で復讐代行業を営む利便事屋5人の物語。必殺仕事人に近い感じの話でした。
利便事屋のリーダーがキリスト教を信仰しているとか、阿片戦争の話が絡んでくるとか、設定的にはいろいろ意欲的なことを取り入れているな……とは感じるのですが、どうもパッとしないまま終わってしまった感じでした。
原案が虚淵玄さんだとか、キャラデザ原案が鈴木次郎さんだとか、ヒットしそうな要因はいくつもあったのですが……

虚構推理 SEASON2
まさかのシーズン2ということで、シーズン1を見ていた流れで一通り見てみました。
今作は1つの事件について2~3話で完結する流れで、最初に事件の真相に迫る仮説を1つ出すけどそれは実は嘘で、最後に本当の真相が語られる、ということが繰り返される感じでした。
前作のようにほぼほぼ動きのないシーンが延々続くというのはなかったのですが、全体的にワンパターンかな、という感じもしてしまいました。1つの事件に対していくつもそれっぽい仮説を出せる、といのうは素直にすごいとは思うのですが。
主人公の恋愛方面にほぼ進展がなかったのも残念でした。

東京リベンジャーズ 聖夜決戦編
話の出来自体はすごくいいのに、なぜかあまり話題にならなくて残念な作品でした。
オープニングは安定のヒゲ男でしかもかなりいい感じの曲でしたし、話の進むペースも演出も完璧で特に不満点もなかったです。
あえて原作のあらすじなども調べずに見ていたので、毎週ハラハラして楽しかったです。


ドラマ

女神の教室
裁判官から法科大学院の教師への転属を命じられた女性と、法科大学院から司法試験合格を目指す学生たちの物語。
主人公の勤める法科大学院はいわゆる弱小の部類で、司法試験の合格者は毎年数名しか出ていないのに加え、合格者は藍井ゼミという成績トップ10名しか入れない私設ゼミに入れた人のみ、という状態。
そんな学校であっても、生徒たちは常に勉強しているし、藍井先生の授業のピリピリした雰囲気など、司法試験合格を志す人たちはこれほど大変なんだな、というのが手に取るようにわかったのはよかったです。
ただ、そこに能天気な感じで実務演習をやる主人公には序盤結構イライラしました。生徒たちも次第に主人公に心を開いていって最終的には認める感じになるのですが、見ていてイライラしなくなるまで5話くらいかかりました。
また、学校や生徒周辺で事件が起こったり巻き込まれたりとかがあるのですが、全体的にちょっと蛇足な感じがありました。学校内の授業だけで話が作れないのはわかるのですが……
最終回はちょっと都合のいい感じはありましたが、ハッピーエンドだったので、見終わった後はスッキリした感じがしました。

罠の戦争
「銭の戦争」「嘘の戦争」に続く草彅剛さん主演の復讐シリーズ。
長年議員秘書を務めていた主人公が、自身の仕える議員から息子の転落事件を事故として収めるよう依頼されたことに端を発し、真相を探るべく様々な人を罠にかけて追い落としていく話。
とにかく草彅剛さんの演技が全編通して上手かったです。セリフを言っていないときの表情がものすごくよくて、ありとあらゆる感情を表情だけで見せてくれました。特に復讐を決意したときの表情とかすごいなぁ、と感じました。
また、序盤は正義感溢れる好青年みたいな感じだったのが、終盤は権力で頂点を目指そうとする貪欲な感じになっていったりとか、その辺りの演じ方も上手いなぁ、と感じました。
その他、脇役の人たちも上手い人が多くて、某政党の元幹事長と同一人物に見える岸部一徳さん、ザ女性議員の見本みたいな立ち居振る舞いだった片平なぎささん、無能議員の代名詞みたいな本田博太郎さん、ものすごく嫌味なパワハラ秘書の田口浩正さんなど、印象に残る人たちが多かったです。
どこまで本当かわからないような議員と秘書あるあるが所々に入っているのも楽しかったです。

警視庁アウトサイダー
元公安で所轄に飛ばされてきた刑事と、身分を偽って過去の冤罪事件を調べる刑事のバディもの。
主人公が「はぐれ刑事純情派」の大ファンという設定とか、「えっ」→「えって言うな」というやり取りが何回も出てくるとか、全体的に見るとものすごく軽い刑事もの、という感じでした。
ある1つの冤罪事件が話の軸にあって、いろんな事件を解決しながら最終的には冤罪事件を解決するという流れは割と王道的で、最後にちょっとした捻りはあったものの、最終的に冤罪が晴らされる辺りとかはハッピーエンドだけど普通かなぁ、という感じでした。
ただ、キャラ自体は結構立っている感じだったので、続編はあるかもな、という感じがしました。ヒロインの上白石萌歌さんもいい味を出していましたし。
ちなみに、主演の西島秀俊さん、濱田岳さんに加えて神尾佑さんも出演していて、「シェフは名探偵」のメインキャスト4人のうち3人被っているというのもすごいな、と感じました。

忍者に結婚は難しい
伊賀忍者と甲賀忍者の末裔だということをお互い知らずに結婚した2人。ラブラブだったのは最初だけで、今は価値観の違いから離婚寸前。その2人がとある議員殺しの事件に関わったことで絆を取り戻していく話。
設定が「ルパンの娘」みたいだな、と思っていたら、原作者が同じとのこと。
序盤に事件が起きて、中盤はほとんど進展がなく、最後の方で一気に解決するという流れは「ルパンの娘」の1期と結構似ていました。
メインストーリーもそれなりに面白かったのですが、個人的な話のメインは事件の解決ではなく、毎回冒頭にあるお互いの価値観に対する持論を展開するところとか、任務の伝達をしてくる山田役を誰が演じているとかの小ネタでした。ただ、小ネタの面白さは「ルパンの娘」の方が上だったかな、とは思いました。
また、エンディングは主人公の2人がどういう出会いを経てどういうお付き合いをして結婚に至ったのかが漫画で描かれていて、最終回はドラマ内で描かれなかったサイドストーリーが描かれていたりして、そこを見るのも楽しみでした。いい演出だったと思います。

リエゾン-こどものこころ診療所-
医師免許を取得したものの、発達障害が原因で大きなミスをしてしまい、研修先を失った主人公。そんなとき、子供時代に自分を励ましてくれた医師のことを思い出してその医院に向かうと、かつての医師の孫が医院を継いでおり、主人公はそこで研修を続けることになる、という話。
基本的に医院を訪れるのは発達障害児を持つ親が悩んだ末に……という場合が多いものの、ヤングケアラーであったり、摂食障害であったり、学習障害であったり、精神科に関係するもので、これって発達障害がテーマのドラマではなかったっけ?、とちょっと想像と違っていて中盤は少し戸惑いました。原作があるというのはこの時知りました。
また、発達障害は一生付き合わなければいけない病気なのに、ドラマだと、発達障害が原因で何か事件が起こる→療育で状態よくなりました→よかったね、で終わることが多く、その後もいろいろあるでしょうと思ったりもしました。
なお、この作品は主人公だけでなく主人公の恩師の孫も発達障害という設定だったのですが、特徴的なルーチンワークがある、という以外に発達障害らしさみたいなものが感じられる部分がほぼなく、この設定必要なのかな?、と思ったりもしました。
全体的にちょっと浅いかな、と感じました。

6秒間の軌跡~花火師・望月星太郎の憂鬱
共に花火師として働いていた父親が急死するも、数ヶ月後当たり前のように家の中で生活する姿を見つた主人公。幽霊の父とは会話も可能で、自分が死んだという自覚もあるが、いつまでいるのかはわからないという。そんなとき、1人の女性が弟子入りしたいとやって来て、3人の奇妙な同居生活が始まる。
花火師としての話というよりも、主人公の家族関係の話がメインで、それに花火の話が少し乗っかってくる感じでした。個人的には花火師の話がメインであってほしかったので、そこはちょっと肩透かしな感じでした。
ただ、これまで演技があまり上手くないと感じていた本田翼さんについては、今作かなり自然な感じが出ていて、主人公の高橋一生さんとのやり取りとか結構楽しく見られました。

ブラッシュアップライフ
今期1番の当たり作品でした。というか、ここ最近の中で1番面白くて次週を楽しみにしていた作品でした。
不慮の事故で死んでしまった主人公が、来世はオオアリクイになると言われて、人間になりたいのであれば徳を積む必要があるとも言われ、記憶を保持したままもう1度をやり直す、という話。
第1話の前半は幼馴染3人組との他愛のない会話が延々と続く展開で、これって必要な話なの?、と感じるものの、人生2周目がスタートすると、これがほぼ全て伏線になっていたことがわかり、ここから話に一気に引き込まれました。
最終的に作中で伏線になっていなかった日常会話がほとんどなかったくらいで、この伏線の張り方・回収の仕方が非常に上手かったです。
また、毎回クスッとできるようなネタがあったり、1990年代の懐かしさがあったり、何より主役の安藤サクラさんのモノローグが上手くて、それを見るのが毎回の楽しみでもありました。
最終的に主人公は人生を5周するわけですが、毎回違う職業に就いていて、その職業あるあるが毎回あったのも好きでした。
その他、キャスト自体は豪華なのに作中での役どころとしてほとんど本編に関わらないという、いい意味での無駄に豪華な脇役なども好きでした。
終わり方もすごくきれいでよかったです。
ちなみに、主人公の来世はオオアリクイ→ニジョウサバ→ムラサキウニ→人間と変化し、最後のやり直しでは、望んでいた人間になれると言われたのを蹴って親友を助けるためにやり直しを選ぶ、というところにかなりグッときました。

ワタシってサバサバしてるから
WEB漫画の広告を何度も見かけたことのある作品がドラマ化するというので見てみました。
仕事のできない超自己中心的な自称サバサバ女の主人公は、序盤は見ているだけでただただイライラしました。その主人公がギャフンと言わされる展開も悪くはなかったのですが、そこまでスカッとするわけでもなく。
しかしながら、それなりに中身が伴っている主人公のライバルキャラの自称サバサバ女が出てきてからは面白かったです。演じていた栗山千明さんの演技が上手いのはもちろん、この2人の自称サバサバ女同士のやり取りは結構楽しく見られました。
主人公役の丸山礼さんは芸人さんとは思えないレベルで演技が上手いな、と思ったものの、完全にアドリブだろうなとか素で笑っているだろうなというシーンがそのまま放送されていたりして、そこはちょっと素すぎるのでは、と思ったりもしました。

どうする家康
古沢良太さんが脚本だというので見てみることにしたのですが……もう途中脱落しようかな、と思ってしまっている作品です。これをあと30話くらい見るのかと思うとつらいなぁ、と。
とりあえず1番気になるのは、家康が優柔不断すぎること。タイトルからして仕方ないのですが、いつでもどこでも、どうとようどうしよう、と及び腰になっていて、何か決断したとしても間違っているとか独断すぎるとか微妙な部分も多くて。
また、各所で指摘されていますが、なぜか安っぽいCGが毎回出てきて、騎馬シーンがCGだったときはどうしたものかと思いました。戦国時代の話で騎馬シーンがCGっていうのはどうかと。他にも見るからに安っぽいCGシーンが山盛り出てきますし、そうなるとセットも安っぽく見えてしまったりして、悪循環になってしまっているように感じました。
「鎌倉殿の13人」のときも壇ノ浦の戦いなどはCGでしたが、そんなに安っぽい感じもなかったですし、本当にどうしてこうなった状態。
脇役は一通り演技の上手い人たちが固めているのに、どうして面白くないんだろう、と思うこともしばしば。
視聴脱落までそう遠くないかもしれません。
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秋アニメ・ドラマ 総評 [日常]

今期はドラマを結構見た感じがしました。

アニメ

異世界おじさん
本当は前クールでの放送作品だったりするのですが、制作が間に合わなくなって今期改めて1話から放送するというので、見てみることにしました。
異世界に行って17年ぶりに戻って来たおじさんの異世界での冒険譚を聞く話。
おじさんがセガフリークということで、セガのマニアックな話が出てきたり、度を越えた鈍感さとそれに対してのツッコミが面白いなど、非常にテンポのいい作品でした。これなら評判になる理由もわかるな、と。
ただ、絵があまり動いているわけでもなく、全体的に粗い感じもあって、制作が間に合わなかったにしてもちょっとどうなの?、と思ったりもしました。
なお、最終話の制作が間に合わなくて未だ放送されていないので、ちょっとした呪いでもかかっているんじゃないか、とも思いたくなりました。

SPY×FAMILY
分割2クール作品の2クール目。
1クール目同様、キャラが良く動くテンポのいい作品で、最後まで飽きずに見られました。
アーニャがかわいいのは相変わらずでしたし、絵もすごくヌルヌル動くので、良くここまで動かせるものだと感心する部分が今期もありました。
それなりにキリのいいところで終わっていましたが、おそらく2期目があると思うので、期待したいです。

チェンソーマン
ОPが米津玄師さんで、EDが毎回変わる、という非常に気合が入っているのが放送前からわかっていた作品でした。原作が既に第一部完まで進んでいて、話の進むペースが計算できるというのもあり、期待値は凄く高かったです。
それで一通り見てみて、実際期待は裏切られなかったです。
原作の細かい改変についていろいろ言われていること、作画ミスがそこそこあることは知っていますが、そこまで気になることもなかったですし、日常シーン含めて常にヌルヌル動いているので、見ていてすごく楽しかったです。
声優さんについてもイメージと違うと言われていましたが、個人的に違和感はなかったです。少なくとも棒読み演技ではなかったですし、主人公のデンジもほぼ新人なのに上手いと思いましたし。
毎回変わるEDは、その回で活躍したキャラがメインの構成になっていたりするので、その辺りも見ていて楽しかったです。ただ、そこまでEDの絵に力が入れられないのか、もう少し色多めだったり動いたりしてくれたらなぁ、とも思ってしまいました。
2期で原作第一部完まで描く感じだと思うので、続編にも期待しています。

不徳のギルド
最初から最後まで全力でエロに振り切った作品でした。
TV放送・配信・AT-X・DVD&Blu-ray、それぞれで規制の入り方が違うという気合の入れ方で、決して万人受けするものではないけれど、特定の層の心には間違いなく響く、という作り方でした。TV放送版では静止画でモザイク大きめの部分も、多分DVDだと動画でモザイクなしだったりするのだと思います。
放送前までは、序盤はエロに振り切って原作の評判が良かったエピソードをいくつかやって、終盤はマスラオウの話でシリアスにまとめるのだろうな、くらいに思っていたら、実際には初給料日の話までしか進まなくて、かなり丁寧に序盤のエピソードを拾っている感じでした。
収益の見込みが出たら2期もやるような感じでまとめられていましたから、もしかしたら2期があるかもしれません。

BLEACH 千年血戦編
これまでアニメ化されなかった原作最終章を、原作監修のもとに最後までアニメ化するというので見始めました。
非常に丁寧にアニメ化されている印象で、終始徹底してスタイリッシュに仕上がっていました。
結構ヌルヌル動きますし、今後どういう展開になるのか知っていてもワクワクしました。声優さんたちもキッチリ旧キャスト陣を集めていますし、文句のつけようのない仕上がりでした。
次は2023年7月放送とのことで、このまま最後まで行ってほしいです。

マヴラヴオルタネイティブ
1期は人と人の間の戦いがメインで政治的な話が多くて微妙だったのですが、2期はベータとの戦いがメインになっていて、かなり楽しく見られました。
それなりのメインキャラが死んだり、元の世界に逃げ込んでもそこにまた別の脅威があったり、1期が全て前振りだったのだと思えるくらい、2期で一気に話が面白くなっていました。
ただ、話としてはキリのいいところまで進んだものの終わってはいなかったので、3期が来てくれることを願いたいです。

虫かぶり姫
原作人気が相当ある作品なので、アニメ化されるところまでは既定路線だったのですが、肝心のアニメの出来はいまひとつでした。
話の進むペースが結構早くて、今回のアニメでコミカライズされている部分は全て使い切っていました。
話が王道なだけに、どれだけ絵がきれいになるかにかかっていたように思うのですが、全体的に男性陣の顔が格好良く見えない部分が多く、ヒロインのエリアーナも途中から髪の描き方が簡略化されている感じになっていて、何か違う……と常に感じていました。
声優陣の演技はかなりよかったので、これならドラマCDの方がむしろよかったのかも、と思ってしまいました。
小説原作でコミカライズもされているけれど、コミカライズの方が出来がいいという意味では「宝石商リチャード氏の謎鑑定」「裏世界ピクニック」と似た感じがしました。

ドラゴンクエスト ダイの大冒険
全100話、原作をきれいに配分してきれいに完結していました。
完結した作品のアニメ化としてはお手本みたいな作りだったと思います。
最初から最後まで作画が乱れることもなかったですし、声のイメージが違うということもなかったですから、アニメとしては完璧だったと感じました。


ドラマ

親愛なる僕へ殺意をこめて
直近3日間の記憶がないことに気付き、自身が二重人格だと知った青年の物語。
地上波で放送できるギリギリのラインでの拷問描写がある、というところに序盤は注目が集まっていたようですが、どうも評判が良くなかったらしく、中盤以降はほぼ拷問描写がなくなっていました。
最終話にそれなりのどんでん返しが用意されていて、そこは確かによかったのですが、そこに到達するまでの中盤で結構ダレる展開があったので、途中脱落した人は多かったのではないかな、と感じました。
個人的には、序盤のサイ編で、主人公の恋人が拘束を解いてサイを正面から殴って倒すシーンがあまりにも都合良すぎて、ここでもう見るのやめようかな、と思ったりしていました。
原作は確かに面白いのだろうけど、演出を間違ったかな、と感じました。

孤独のグルメ Season10
何も考えずに見られる、おじさんが食事するシーンを見るだけのドラマ。
何となく流して見るだけでもいい感じなのは相変わらずで、今期はそこまで主人公が食べすぎな感じもなく、安心して見ていられました。
ゲストキャラのお店の店員さんとか、冒頭の主人公が交渉する企業の人が無駄に豪華だったりするのも見所だったりしました。
ただ、大晦日特番で北海道を巡る展開はちょっと強引すぎる感じで微妙でした。主人公がご飯を食べるところがメインなので、そこに至る過程はどうでもいい、という風に振り切った考えが出来ればいいのでしょうが……

一橋桐子の犯罪日記
70歳を越えてからできた親友と共に暮らして3年、親友が亡くなったことで生きる意味を見失った主人公が、終の棲家を刑務所にしようと決めて、どうにか人に迷惑が掛からない形で刑務所に収監されたいと頑張る話。
終の棲家を刑務所にしようという主人公の短絡的な思考にはイラっとする部分があるものの、親友と共に暮らした日々の思い出映像にはホロっとさせられ、何やかんやで人のいい主人公を温かく見守りたいという気持ちにさせてくれる話でした。
最終的に犯罪を企む主人公にはそれなりの見返りがありましたし、結末は想像できるものではありましたが、それなりに楽しく見ることが出来ました。

祈りのカルテ 研修医の謎解き診察記録
研修医である主人公が様々な科で研修をしつつ、謎の多い患者たちの問題をカルテにまとめることで真相を導き出す、という医療と推理物を合わせたような作品。
謎解き編の前に主人公が「全てカルテが教えてくれました。」というのが決まり文句で、それなりに伏線を張っているというのもあって、謎解きはそれなりに楽しく見ていられました。
ただ、謎解きの内容はあくまで患者がどうして謎の行動をとるのか、ということに対する原因がわかるだけで、ではそれをどうしたらいいのか、というのはドラマの残り5分くらいで処理しないといけなかったりするので、そこが結構雑になってしまったように見えました。いろいろ都合が良すぎる感じで。
研修医同士のやり取りは学生っぽいワチャワチャ感がいい面もあり、医者にしては軽すぎない?、と思う部分もあって、一長一短ありました。
医者の話でも医療的な話は少なめで、全体的には医療も推理もどちらも中途半端だったような印象でした。

PICU 小児集中治療室
北海道に小児専門のICUの施設が設立され、そこに配属された医師の物語。
主人公の吉沢亮さんの演技がとにかく上手いなぁ、と感じる作品でした。
序盤は急患が入っても慌てるだけで何もできない新人医師で、患者に隠しておかないといけない情報をしゃべってしまうなどのミスを連発してしまうものの、次第に医者として成長していく姿が素晴らしかったです。
主人公の母親役の大竹しのぶさんとのやり取りや、PICUの責任者の安田顕さんの存在感もよかったです。
ただ、他の脇を固める役者さんたちも結構豪華なのですが、前述の3人の存在感が強すぎるせいなのかどうか、掘り下げエピソードもそこまで記憶に残るものがなく、惜しい感じがしました。
また、小児救急医療を扱うということで子役が何人も出てくるものの、演技は悪くないけどもうすぐ死ぬみたいな状態には見えないな……と感じることが多々あり、その辺りは子役をたくさん使う内容だけに難しいのかな、と感じました。

つまらない住宅地のすべての家
どこにでもあるような住宅地の一角で形成されている町内会。お互い顔と名前は知っているけど特に交流もない状態が続いていたものの、ある日刑務所から1人の囚人が脱走し、その人物が町内会近くの出身だと知って、町内会長が見張りをしようと提案するところから人間関係に変化が出始める、という話。
何の問題もないように見える家庭でも、それぞれにそれなりの問題を抱えていて、見張りを契機にそれらが浮き彫りになっていく様子は、日本全国こういうことは起こり得るのかもしれない、と思わせてくれました。
脱獄犯の目撃情報から、脱獄犯が確実に近付いてきているのではないかという恐怖感があったりとか、見張りをする中でご近所さんの人となりがわかってくるとか、あくまで日常の中で起こる出来事みたいなのが続いていくのがちょっと珍しい感じがしてよかったです。
脱獄犯の脱獄理由は、そんなことで?、みたいな理由なのですが、案外そういうものなのかもしれないな、と思わせてくれました。
最後も日常が戻るけれどそこには確実な変化があった、というのがわかる感じでよかったです。

アイゾウ 警視庁・心理分析捜査班
実際にあった海外の事件を日本を舞台にアレンジしてドラマに仕上げた、という作品。
30分ドラマではあるものの、1つの話が全て前編後編に分かれていたので、実質60分ドラマになっていました。
内容的には現実としてあり得ないのでは?、と感じられるものが多いのですが、でもこれって実際あった事件なんだよね、と自分の中で思い直して毎回見ている感じでした。あえてそういう事件を選んで制作されたのかもしれません。全てフィクションだと胡散臭いけど、現実にあったと考えると興味が湧いてくる、という感じで、最後まで面白く見られました。
ドラマの最後に実際どういう事件だったのかという概要が紹介されるのもよかったです。
60分ドラマとして再登場してもらいたいです。

霊媒探偵 城塚翡翠
大きく第一部と第二部に分かれていて、第一部はとある連続殺人事件を追う中で霊媒ができるというヒロインを頼ってみる、というところから話はスタート。
これは「逆転裁判」の霊媒みたいな感じなのかな?、というのが第一印象で、実際作中に出てくる霊媒は犯人を直接指名してくるものではなく、回りくどく犯人を指し示すような内容で、まぁそんなものだろうなぁ、という感じでした。
しかしながら、第一部の最終話でそれまでの展開をひっくり返すような大どんでん返しがあり、第二部は倒叙系の推理物に変化。第一部ではしきりに「これまでの全ての話が伏線」と表示されていたので、そういうことか、とかなり驚かされました。これは一見の価値ありかな、と思います。
第二部は倒叙系の推理物なので、どうしても「古畑任三郎」が連想されてしまう部分があったのは残念でした。いやらしい物言いで犯人を追い詰めるところとか、解答編前に視聴者への問いかけがあるとか。話自体はそれなりに面白く見られたのですが……
倒叙系のドラマはあまり数がないので、シリーズ化しても面白いとは思います。

クロサギ
詐欺師を騙す詐欺師の話。
マンガ原作で以前ドラマ化されたものは見たことがなかったというのもあり、今回は見てみようかな、と思って見てみました。
人を騙していた詐欺師が騙されて堕ちていく様は単純に見ていてスカッとしました。
ただ、ヒロインが正義を振りかざすタイプの理想主義者みたいなキャラで、主人公のことをそれなりに認めるまでの期間は、出てくるだけで結構イラっとしました。
また、原作がそれなりに古い作品で2度目のドラマ化ということで、詐欺師の話としては「コンフィデンスマンJP」の方が手が込んでいて面白かったなぁ、感じる部分もありました。「クロサギ」の方が先発の作品だけど、個人的に後から見てしまって物足りなく感じてしまうジレンマみたいなものがありました。
主人公に詐欺師の情報を渡している和菓子屋の店主役だった三浦友和さんがすごく上手いな、というところは見応えがありました。

エルピス-希望、あるいは災い-
とある深夜の情報バラエティー番組のディレクターである主人公が、弱みを握られて既に犯人に死刑判決が出ている連続殺人事件の真相を追うように脅されるところから話はスタート。
最初は半信半疑だった主人公が、落ち目の女性アナウンサーと共に事件を追ううちにこの事件は冤罪であることに気付いて、事件のことを番組内での放送を強行。その後真犯人が誰かもわかる……というところまではそれなりに王道なのですが、放送局内での利害関係、政治家絡みの事件で上層部が放送を許さずに主人公が左遷されるなど、真相がわかっているのにそれが報道できない、というのが本作品の肝。
これまでも冤罪事件を扱ったドラマはそれなりにありましたが、真相がわかるのとほぼ同時に確たる証拠を掴んで、警察や政治家が不祥事を認めて謝罪、みたいな流れだったりするのがほとんどでした。でも、この作品は確実な証拠もあるし真犯人もわかっているし、主人公以外の人たちも真犯人が誰なのかわかっているけど、それを公表できないようにいろんなところから手を回されてどうにもならない、という捻りが入っていました。
実際の事件をもとにしたフィクションということなので、この辺りのことが実際の話をベースにした結果なのだろうな、と思います。
最終盤の展開としても、連続殺人事件の真相をもみ消している政治家のスキャンダルを強行放送して政治家を追い込んだ後に連続殺人事件の真相報道をしようとしていたのが、政治家に近しい人との交渉でスキャンダルを報道しない代わりに連続殺人事件の真相を報道してもいいとなって、そういう展開なのか、と結構驚かされました。
政治家と近しい人の最後の言葉として、「報道するなら今日のトップニュースにしろ。明日になったら、君は病気か事故で出られなくなる。」というものがあって、何気にこのセリフが1番怖かったです。
最終的に、犯人を大々的に逮捕するようなシーンはなく、冤罪が証明されたことがわかる描写がラストシーンで、結構グッとくるものがありました。
今期1番面白かったドラマでした。

アトムの童
ゲーム業界を舞台にした天才ゲームクリエイターの話ということで見てみました。
でもふたを開けてみると、半沢直樹と下町ロケットにゲーム業界要素を足したみたいな話で、期待していたものとは違っていました。
私自身ゲーム業界にいたことはないのですが、それでもこの表現ってゲーム業界のことを浅ーくしか知らない人が作っているのでは?、と感じる部分は多々ありました。
例えば、序盤のゲームショウで大企業ゲーム会社の社長が「今ゲームをダウンロードしてくれれば2000円分のポイントあげまーす」と言うのですが、こういうときって2000魔法石とか100連ガチャみたいにゲーム内単位で言うとかで、円単位で言うことってないよね?、とか。主人公の親友がスト2で「俺待ち専ガイルなんで。」って言うのも、待ちガイルって自慢するような戦法じゃないよね?、と思ったりしました。
何やかんやで主人公の作ったゲームが大ヒット、というのは仕方ない部分ではありますが、そこまで面白そうなゲームには見えないよね、みたいなのもありました。
終始、何か違う……という感じがしてしまいました。

拾われた男
俳優の松尾諭さんの半生を描いた話。
たまたま拾った航空券が芸能事務所の社長のもので、それを縁として芸能事務所に所属することになった、というところから話はスタート。
同じバイト先の女性に恋をしてはフラれ、俳優としてなかなか芽は出ないけれど運の良さもあって映画やドラマに出演出来たり、井川遥さんの付き人になったり、結構面白く見られました。
また、このドラマに出てくる主人公の兄役の草彅剛さんがすごい、みたいな話を事前に聞いていて、序盤はほとんど出番がないので何がすごいのかわからなかったのですが、後半に草彅さんがメインの話になると、確かにすごいな、と感じました。
アメリカに留学しているという設定だったので、アメリカでのセリフはほとんど英語でしたし、脳梗塞で倒れた後のリハビリ姿など、本当に体が動かなくなっている感じが出ていましたし。
知らない間にすごく演技が上手くなっていました。
草彅さんの演技は一見の価値ありです。
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夏アニメ・ドラマ 総評 [日常]

今期は全体的に小粒だったような印象でした。

アニメ

神クズ☆アイドル
あまり期待していなかったのですが、今季スタートのアニメの中では最高の出来でした。
とにかく仁淀役の今井さんの演技が上手かったです。
やる気があるんだかないんだかわからない歌とか、アサヒが入り込んだときのアサヒっぽさとか、匙加減が上手いなぁ、と。
ZINGSの歌パートが3DCGで作られているもののそれが絶妙にチープだというのも、むしろそれがZINGSっぽいと思えたりしました。
エンディングはCgrassとか別グループの歌が入ることもあったりして、その辺りも上手いなぁ、と。
最終回はZINGSの2周年ライブだったのですが、本当にライブをしているように演出されていて、これもう最高じゃん、とZINGSファンでもないのに3回ほど見直しました。
これは続編あってほしいな、と思いました。

金装のヴェルメイユ~崖っぷち魔術師は最強の厄災と魔法世界を突き進む~
とりあえず見てはみたのですが……出来はあまりよくありませんでした。
声は問題ないのですが、アニメなのに全体的にあまり動かないとか、ちょいちょい乱れる作画とか、まぁ量産アニメにはよくあることだよねぇ、というのがまず気になり。
致命的なのは、漫画よりもエロくないこと。
原作は話として王道でも、絵が上手いのとエロいのとで受けていると思うのですが、アニメになってマンガよりエロくないんじゃもう意味ないじゃん、と。
話としてはヴェルメイの過去がわかる辺りまででしたが、これはもう続編はないな、と思いました。

5億年ボタン~菅原そうたのショートショート~
5億年ボタンを本当に押してしまったらどうなるの?、という話。
制作をタイトルにもある菅原そうたさんがほぼ1人で担っているため、作品の出来自体は非常にチープでした。メインとなる5億年ボタンの話は冒頭10分くらいで、残りは声優さんのラジオみたいに謎の大喜利アフレコになっていたり(ビックリするほどつまらない)、謎の架空通販番組になっていたり、とにかく5億年ボタンの話以外は見るのが苦痛なレベルでした。
ただ、5億年ボタンの部分だけは割と面白くて、2億年後くらいに悟りを開いて人類を導けるレベルになっていたりするものの、記憶を消されるので意味がないとか、現実世界では一瞬で100万円が手に入るので調子に乗ってボタンを16連射してしまうとか、その辺りは見ていて楽しかったです。
各宗教の死生観をラップにしていたところも面白かったです。

最近雇ったメイドが怪しい
ここ最近見たアニメの中で1番オープニングが動いていないアニメでした。
作中もとにかく動かないし、話は原作をぶつ切りで繋げているし、絵がそこそこ安定していることくらいしかいい部分がなかったです。
ジャヒー様と同じところが制作しているはずなのに、ジャヒー様の方がよっぽど動いていたと思います。
これはもう2期はないかな、と思いました。

サマータイムレンダ
完結まで描かれた2クール目。
2クールのオープニングの出来が最高によかったです。ここまで動くオープニングは久しく見たことなかったな、というレベルで動きまくりでした。
本編もかなり高レベル作画で動きまくっていましたし、アニメにする意義が十分に感じられる作品でした。
黒幕の正体が判明したときのエンディングでの声優発表の仕方とか上手かったですし、ゾッとするような話の区切り方とか演出面でも引き付けられることが多かったです。
花江夏樹さんの主人公の演じ分けが上手いところにも結構感動したりとかあったり。
かなり面白いと思って見ていたのですが、いまひとつ話題にならなかったのがちょっと寂しかったです。


ドラマ

オールドルーキー
元サッカー日本代表選手だったものの加齢による衰えで引退せざるを得なくなり、第二の人生としてスポーツマネージメントの会社で働き始める男性の物語。
スポーツマネージメントってこういうことをしているんだ、というのがわかったのはよかったものの、全編通して都合のいい展開が多めで、そんなに上手く行かないでしょう、と何度となく思ってしまいました。
いろんなスポーツを取り扱っていたので、ワンパターンに見えなかったのはよかったですが……
スポーツマネージメント会社の社長絡みの因縁とか、続編に含みを残している部分はあったのですが、主演の綾野剛さんのスキャンダル関連で続編はないのではないかな、という気がします。それさえなければ続編があってもおかしくない出来でした。

石子と羽男-そんなコトで訴えます?-
盗電、パワハラ、器物損壊などの小さな事件を扱う弁護士の話。
今期のドラマの中では1番面白かったです。
脚本の面白さもさることながら、主演の中村倫也さんがとにかく上手いなぁ、と感じる作品でした。
一見有能なことを鼻にかけている軽薄な男に見えるものの、実はそれは演技で実際はかなりの小心者。フォトグラフィックメモリーの持ち主で六法全書だけでなく様々な判例も片っ端から記憶していて司法試験はすんなり通ったものの、実際の業務では失敗ばかりで大手事務所を実質クビになった、という設定で、この主人公の軽薄キャラ、小心者キャラ、最後にスラスラと出てくる刑法と判例で相手を追い詰めるキャラをきれいに演じ分けていて、素直にすごいなぁ、と感じました。
RADWIMPSの主題歌もよかったです。
ただ、脇役にいたおいでやす小田さんがちょっと棒読みで微妙なのが毎回気になってしまいました。

テッパチ!
自衛隊全面協力で陸上自衛隊を描く、というので見てみました。
自衛隊での研修などは割と厳しい感じが出ていたり、頻繁に筋トレしている様子が出てくるので、どこぞの警察学校ドラマのヘラヘラした感じとは一線を画していて悪くない感じでした。毎回主人公たちの上半身裸のシーンやらシャワーシーンがあるのは、それはそういうものとして振り切っていると思えたので、あまり気になりませんでした。
むしろ何より気になったのはヒロイン役の白石麻衣さんの顔が白すぎること。航空自衛隊なら制服も白いしまだ肌が白くても納得がいくのですが、いくら幹部自衛官でも陸上自衛隊であそこまで色が白いのはないでしょ、と。迷彩服を着ているシーンだと完全に顔が白く浮いてしまっていて違和感ありまくりでした。白石麻衣さんが悪いというわけではなく、これは完全にキャスティングミスではないかな、と感じました。
男性陣に関しては、個性的な顔だったり体型の人だったら区別がつくのですが、格好いい系の若い男の人たちが8人くらいズラッと並ばれると誰が誰なの?、という感じで、なかなか見分けがつかなくて困りました。しかも、おおよそ覚えたと思ったら第2部になって人間関係ほぼリセットされたりしましたし……
話としては、序盤は自衛官としての自覚が全くなかった主人公が、次第に自衛官として成長していく姿が丁寧に描かれていて、序盤は結構好感度低めだったのが最終的には割といい感じになりました。

競争の番人
公正取引委員会を描いた作品。
公正取引委員が普段どういう業務をしているのか、というのがわかるのはよかったものの、扱う事件が下請けいじめか談合くらいしかなくて、ちょっと全体的にパターンが少ないな、と感じました。
1つの事件に関しては1話で終わるものはいいのですが、2話3話と続くものだったりすると、主人公側の公正取引委員会が結構どうにもならない立場に立たされていることが多くて、最後に逆転するもののピンチの期間が長すぎて最終的にあまりスッキリしない、というのがありました。
主人公だけでなく脇を固めるキャスト陣も豪華で演技も上手いのですが、全体的にいまひとつだったなぁ、と感じました。

初恋の悪魔
休職中の刑事、生活安全課の刑事、総務課職員、会計課職員、という警察署に勤めながらも捜査権のない人たちが事件を解決していく刑事もの。
ヒロインが二重人格だったり、主人公の近所に謎の人が住んでいたり、その他諸々とにかく設定過多が目立つ作品でした。キャラの個性が強くなるのはいいと思うのですが、もうとにかく強めの設定が多すぎて設定が常に渋滞しているような感じでした。雰囲気的には「ネメシス」を見ているときに感覚に近かったです。
キャスト陣が精いっぱい演じている熱は伝わって来るものの、これは前段階で設定をもっと整理しておくべきだったのでは、と思わずにはいられなかったです。
終盤は二重人格ヒロインと2人の男の三角関係がメイン展開になるのですが、それに関わっていない会計課職員とか完全に蚊帳の外みたいになったりもしていて、ここまでやったなら全員目立つ話にしてあげないといけないのでは、と思ったりも。
設定が渋滞している割にキャラの扱いが中途半端なのはいかがなものかと。
いろいろ詰め込み過ぎた結果なのかもしれませんが、全体的に微妙でした。

オクト―~感情捜査官 心野朱梨~
感情の色が見える刑事が、犯行内容とは裏腹の感情を見せる容疑者たちを取り調べて事件の真相に迫る、という話。例えば、心中事件で1人生き残った女性から期待の色が見えるとか、不倫相手を刺して自らも自殺した男性の妻から喜びの色が見えるとか。
この導入部分の引きがなかなかいいのと、導き出される結論にちゃんと納得がいくというのがあって、結構面白く見られました。
これに感情がなくなった主人公の姉とか、警察庁の次長を父に持つもののぎこちない親子関係しか持てない同僚とか、15年前の事件などがいろいろ絡み合って話は進むのですが、この本流にある話よりも毎回単発で起こる事件の方が面白かったので、その辺り一長一短ありました。

復讐の未亡人
夫を自殺に追い込んだ夫の勤務先の人たちに復讐するため、名前を変えて派遣社員として夫の勤務先に入り込み、夫を追い込んだ人たちを次々破滅させていく女性の話。
復讐物の結末として、自らも復讐の対象になって最終的に復讐した人の近親者に復讐仕返されるパターンとか、復讐が成功しても虚しさだけが残るパターンなどが多いのですが、この作品はキッチリ復讐をやり遂げて、これはこれで満足して終わる、という感じだったので、わりとよかったです。
主演の松本若菜さんが結構な濡れ場を体当たりで演じているところとか、普段のつかみどころがない雰囲気とかがいい感じで、印象に残りました。

運命警察
人が生まれた時から決められている運命から外れないように監視する神様的な人が、自分の任務を放棄して女優になる夢を諦めようとしている女性を女優になれるよう陰から支えていく、という話。
主演を演技未経験の人限定のオーディションで決める、という前段階の番組があり、主演だけでなく単発のゲストキャラもオーディション参加者たちから選ばれているという裏事情から、30分番組で正味ドラマは15分、メイキング10分というスタイルになっていました。
さすがはガチオーディションで決めたというだけあって、演技未経験とは思えないレベルで主演もゲストの人たちも上手かったです。下手にアイドルが主演を務めるドラマよりよっぽど見ていられました。
ただ、脚本は鈴木おさむさんが書かれたということではあるものの、そこまで面白いというわけでもなく、ちょっと微妙でした。むしろ、メイキングが割と面白くて、そちらメインで毎回見ていた感じでした。


赤いナースコール
地上波で出来るギリギリのホラーを、というコンセプトで制作されたというドラマ。
交通事故で運び込まれた病院で連続殺人事件が起こる、という話。
脚本が秋元康さんだからというのがあるのかもしれませんが、勢い重視で毎回ツッコミどころが多かったです。例えば、第1話の最後で主人公のベッドの下から上半身だけの死体が見つかるのですが、ベッド下に数時間放置されていたという設定で、いや上で寝てたらそれ匂いで気付くよね?とか。
ちょっとしたところで驚かせてくるところとか、ギリギリ攻めたホラーにしているところはいいのですが……
また、主演の佐藤勝利さんの演技が棒過ぎる、ヒロインの福本莉子さんも微妙、というのがあって、怖さよりも主人公とヒロインの演技が下手すぎるというのが気になってしまう、というのもありました。
ただ、ベッキーさんの演技は結構いい感じ癖が強くて、ベッキーさんの演技は割と見所だな、と感じました。
話は非常に中途半端というかキリが悪いというか、謎解きはすべてやったけど最終的な結末は謎のままという「あなたの番です」みたいなところもあって、これは初めから見なくてもよかったドラマだったかも、と思ってしまいました。

トモダチゲームR4
テレビアニメを見た流れで見てみました。
アニメで描かれなかった「友情の檻ゲーム」を主軸に持って行くためなのかどうなのか、そこに到達するまでのゲームは結構な端折り具合で、アニメの2/3程度、下手すると半分くらいの描写しかなかったのは残念でした。とにかくもう展開が早すぎて、ちょっと説得力がなくなっていた部分もありました。なぜか主催者側が毎回食事をするシーンが入っていたりもして、必要なシーンかないのに無駄なシーンが多い、という印象でした。
ただ、「友情の檻ゲーム」は割と丁寧に描かれていましたし、「友情の檻ゲーム」の後はきれいに話を終わらせていて、下手に続編を意識するような展開でなかったのはよかったです。
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春アニメ・ドラマ 総評 [日常]

今期は設定は悪くないし、やっていることは間違っていないけど何か面白くない、みたいなのが多かったように感じました。

春アニメ

社畜さんは幼女幽霊に癒されたい。
原作にはそこまでハマっていないのですが、アニメになると化けるタイプかも、と思って見てみました。
結果、原作の方がまだ面白い、というレベルでした。
原作に寄せるためか、輪郭線がガタガタに描かれているのが終始気になり、絵もあまり動かなかったですし、話の起伏もないので、見ている途中で飽きてしまうことが多かったです。
ただ、やっていること自体間違っているわけではなく、声優さんの演技も上手かったですし、毎回変わる「今週のかわいい担当」の声優さんが誰なのか、楽しみではありました。
特に悪い部分があるわけではないけど面白くもない、というタイプの作品でした。
序盤に幼女たちを集中的に登場させて、後半キャラを使った話をするのかと思いきや、ほぼ原作通りのキャラ追加で、最終話でミコを出すというのはちょっとやり方間違っているのでは?、と思ってしまいました。
続編前提なのかもしれませんが、これはもう次はないな、と感じました。

群青のファンファーレ
競馬学校を舞台にした騎手候補生の成長物語。
人気絶頂のときにアイドルを辞めて競馬学校に入った青年が主人公、という辺りは現実の話をオマージュしているのだろうな、と感じました。
競馬だけでなく、ボートレースとかオートレースとか、公営ギャンブルのレーサー養成学校のドキュメントは結構好きなのですが、この作品に関しては終始「何か違う」とか「そうじゃない」みたいな感想しか出てきませんでした。
養成学校の教官ってどこの世界もかなり厳しいのですが、この作品の教官はどこかいつもヘラヘラしていて厳しさの欠片もなく、ピリピリした雰囲気は一切なし。生徒同士の友情物語に終始している印象で、前半は主人公がアイドルに戻るのか戻らないのかで周囲がやきもきし続けるだけ。一応、体重制限への葛藤とか落馬事故とかのイベントもあるのですが、騎手の世界ってもっと厳しいはずでしょ、とずっと思っていました。
最終盤でオーナーと馬の扱いや調教プランでもめるとか、それなりに知らない世界が出てきたところはよかったのですが……
「モンキーターン」みたいな世界を求めていたのに、裏切られた気がしました。
騎乗シーンはそれなりにあって、絵は悪くない印象でした。

サマータイムレンダ
死ぬことでタイムリープする主人公が、主人公の故郷である離島に隠された謎を解き明かしていく物語。
タイムリープを繰り返しながら少しずつ真相に迫っていくストーリーには素直に引き付けられました。
主人公が割と理論派で、いろいろ島の謎を推理していく過程が良い感じです。
絵も非常にきれいでよく動くので、アクションシーンにも結構見応えがありました。
2クールアニメなので、続きにも期待しています。

SPY×FAMILY
任務のために人の心が読める少女と暗殺者の妻を持ったスパイの疑似家族物語。
話のテンポが良く、サクサク話が進んでいくので、見終わると楽しい気分にさせてくれる作品でした。
声優さんの演技も上手く、絵もきれいで非常によく動くので、見ていて飽きなかったです。
世間で評判の「アーニャがかわいい」というのは確かにそうで、見ていると癒されました。
この作品も2クール確定しているので、続きにも期待しています。
2クール目は10月から放送とのこと。

トモダチゲーム
原作漫画を読んだことはないものの、山口ミコトさんが原作担当だということで、見てみました。
いきなり背負わされた借金を返済するため、友情が試される様々なゲームに参加させられる話でした。
友達を疑ったり疑心暗鬼になったりいろいろな駆け引きがあったり、という辺りはやっぱり山口ミコトさんらしい話だな、と感じました。
割と楽しく見ていたのですが、友情かくれんぼの後の展開が超速で進んだのに加えて、次のゲームの名前が紹介されたところで終わる、という続編前提の終わりだったのが少し残念でした。
運営側の声優さんたちがものすごく豪華で、その辺りも見応えがありました。

マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝 Final SEASON
2期が全8話という中途半端な話数で終わっていたので、3期はどうするのだろう?、と思っていたら、最後は4話一挙放送でした。実質、作り切れなかった2期の最後の部分をまとめた感じでした。
Finalということで、序盤から謎解きが始まって、引きはものすごくよかったです。
なぜ主人公が妹・ういのことを忘れていたのか、誰もういのことを覚えていないのか、小さいきゅうべぇは何者なのか、その辺りキッチリ全て説明されていて、謎のまま終わった部分がなくてよかったです。
話も外伝としてきちんと完結していましたし、これてこれで見てよかったと思いました。
作画も最後まできれいでよかったです。

オッドタクシー
映画公開記念で再放送していたものを見てみました。
序盤はものすごく話が淡々と進むのに加え、芸人さんが演じているキャラが多めでそれなりに演技が下手というのもあって、最初はどうしてこれが映画化まで行ったのかがわかりませんでした。
でも、1話のラストシーンの不穏な雰囲気で話に引き込まれ始め、気が付けばガッツリハマっていました。
擬人化された動物たちの群像劇なのですが、それぞれのキャラが少しずついろんな関係性があって、それが最後に収束していく流れは素晴らしかったです。
これはちょっと映画が見たくなりました。


ドラマ

元カレの遺言状
有能だけれど金の亡者の女弁護士が、元カレが雇っていた謎の使用人を引き取り、共に事件を解決していく話。タイトルにある「元カレの遺言状」に関する話は序盤の2話で完結し、以降は1話完結(使用人が関わっていた事件だけ2話)で進んでいくライト感覚ミステリーでした。
話自体はそれなりに面白いのですが、主人公の女弁護士の性格があまり好きになれず、話は面白いけどハマれない、という感じでした。主人公に関しては、優しい部分がチラ見えしたりはするものの、基本的に口が悪くて傲慢な金の亡者なので、そこがちょっと強すぎてダメでした。
登場人物たちの掛け合いとか、テンポが良くて楽しめた部分はあったのですが……

正直不動産
嘘ばかりついて営業トップの成績を出していた不動産業者の営業マンが、地鎮祭予定地の近くにあった祠を壊したことで呪われ、嘘をつけなくなってしまう、という話。
不動産業界に関するいろんなことがわかる話で、サブリース契約とか、ペアローンとか、地面師とか、なるほどなぁ、という話が多くて楽しく見られました。
主人公役の山下智久さんもよかったのですが、新人役を演じた福原遥さんが特にいい味を出していて、そこも見応えがありました。
ただひとつ、山下さんの上司役で出演予定だった木下ほうかさんが降板してしまったことで出演シーンが全カットになり、中盤の山場であるスパイ疑惑の話がグダグダになってしまっていたのが残念でした。まぁ、ギリギリまで降板できないと主張されていた理由がそこでわかったわけですが……
ちゃんとした形で放送されていたらきっともっといい作品だったと思います。

ソロ活女子のススメ2
主人公がただひたすらにソロ活を楽しむ話の第2弾。
ソロシティホテル、ソロ温泉、ソロサバゲーなどなど、おおよそ1人でやらないだろうことに挑戦していく姿は今回も見応えがありました。
会社内での様子も少しずつ人に歩み寄っていく形になっていたりもして、その辺りもよかったです。
見終わると癒される感覚がありました。

ナンバMG5
ヤンキー一家に生まれてケンカに明け暮れる毎日を送っていたものの、一念発起して普通の学生生活を送ろうと、家族に隠して昼は真面目な高校生、家ではヤンキーという二重生活を送ることになった高校生の話。
本広克行さんが演出をするということで見てみよう、と思って見てみました。
結果、本広克行さんが演出した回だけ面白かったです。
本広さんが演出したのは1、9、10話だったのですが、あまり期待していなかったものの初回はすごく面白かったです。登場人物全員キャラが濃くて、主人公の父親役に宇梶剛士さん、母親役に鈴木紗理奈さんを持ってくる辺りキャスティングが上手いと思いました。
特にヒロイン役の森川葵さんなどはいい感じにバカかわいく描かれていて、主人公に照れ隠しでブスと言われたら「ブスじゃないもん!」と反論してみたり、自分のせいで事件が起こった後でやっぱり照れ隠しでドブスと言われたらギャン泣きしちゃったり、いいキャラだなぁ、と感じていました。
津田健次郎さんがアテレコしていた飼い犬の松とか、いろいろ飼い主に訴えるもののエサを貰うと全てを忘れてエサに夢中になってしまうところとか、いいなぁ、とも思っていました。
それが3話以降、他のキャラにスポットが当たることが多くなり、ヒロインがほぼ出て来なかったり、時間経過が早すぎて、初回が入学式だったのに、あっという間に2年3年と進級していって、それでいて最終話で卒業していないという中途半端さ。
最後の最後に主人公の退学騒動の辺りでようやく本広さんの演出で盛り返しましたが、ちょっと中だるみが長かった印象でした。
全話本広さんの演出だったらまた違ったかもしれません。
どうも続編を狙っているようで、続編で卒業を描く予定なのかな、と思ったりも。

インビジブル
犯罪コーディネーターの謎の女性と捜査一課の刑事が手を組んで事件を解決していく話。
主人公の刑事役・高橋一生さんが割と直情的な役だったので、キッチリ演じてはいたもののちょっとイメージとは違うかなぁ、と思って見ていました。
また、主人公の上司役を桐谷健太さんが演じていて、こちらはエリート役ということで終始真面目演技だったので、こちらもちょっとイメージと違うなぁ、と感じました。ただ、最終盤にいい感じに狂った演技をしていて、これはなかなかいいな、と感じました。
作中ではいろんな犯罪コーディネーターが出てくるのですが、悪くはないけどいまひとつパッとしないな……という感じがありました。犯罪コーディネーター=賢い、みたいなのがあるせいか、警察がちょっと無能な感じに描かれていたのも微妙でした。
悪くはないけどいまひとつ、という印象でした。

しろめし修行僧
白米に合うご飯の友を探す旅に出たお坊さんの話。
系統的には「孤独のグルメ」とか「絶メシロード」のような感じ。
旅の間は父親にかけられた呪いのせいで、白米とご飯の友以外のものを食べようとすると、口の中にご飯をマズくする味が広がって食べられなくなる、という設定がなかなか面白かったです。
主人公はハナコの岡部大さんが演じていて、思っていた以上に演技が上手くて割と楽しく見られました。素朴で素直な感じがよかったです。
毎話登場するマドンナに翻弄される姿とか、素直にかわいいと思いました。

パンドラの果実~科学犯罪捜査ファイル~
亡くなった妻を冷凍保存して死体蘇生技術が完成するまで待っているどこか壊れた刑事が、元ウィルス学者と協力して現代科学のちょっと先にある技術で起きた様々な事件を解決していく話。
例えばナノマシン医療とか、人と同じ思考のAIとか、少し先の未来技術を扱っているところはなかなか面白いと思ったものの、全体的にパッとしないまま終わってしまった感じがしました。
主人公役のディーン・フジオカさんをはじめ、岸井ゆきのさんとか、佐藤隆太さんとかユースケ・サンタマリアさんとか、ゲストに栗山千明さんとか、演技の上手い人たちが集まってはいたのですが……いろいろ活かしきれなかったように見えました。
話としてあまりきれいに終わらなかったな、と思っていたら、続編がHulu独占配信で始まると言われたときはガッカリしました。
「君と世界が終わる日に」と同じ方法を取られるとは……

マイファミリー
とある大手ゲーム会社の社長の娘が誘拐されたことをきっかけに次々と誘拐事件が起こる、というノンストップサスペンス。
最初の誘拐事件を終盤まで引っ張るのかと思いきや、3話で一応人質が帰って来て、しばらくするとまた事件が起きるという、事件→一応解決→事件……と続いていき、飽きさせない内容だったのが素晴らしかったです。
防犯カメラとかGPSとか、そういうのをちゃんと考慮した上で現代の誘拐事件を描いていたのもよかったです。
主人公の二宮和也さんは、家族をほとんど顧みない大企業の社長から少しずつ家族の絆を大事にしていく姿へと変わっていく辺り、上手く役を捉えているなぁ、と感じられてよかったです。
毎回少しずつ謎解きがあったりもしましたし、「あなたの番です」とか「真犯人フラグ」とかもこういう作りだったらもっと面白かっただろうに、と思ったりもしました。
最後の最後まで犯人がわからないようにしていたので、最終話は見応えがありました。

金田一少年の事件簿
ドラマ版は初期の堂本剛版しか見たことがなかっだで、現代のジャニーズが演じたらどんなものなんだろう、と思って見てみました。
見ない方がよかったかな、と思いました。
とにかく主役の道枝駿介さんの演技が思っていた以上に下手でビックリしました。
あまりにも下手すぎて、ちょっとネットで調べてみたら、これでも上手くなってきた方だと言われていてさらにビックリしました。
決め台詞に力がこもっていないように見えましたし、コミカル部分はコミカルに見えないし、金田一一にしては格好良すぎるのかなぁ、と思ったりも。
美雪役の上白石萌音さんとか割といい感じだったのですが……

探偵が早すぎる 春のトリック返し祭り
5兆円の遺産を巡る争いが終わり、無事就職した主人公が、今度は別の家の遺産相続に巻き込まれてしまう、という話。
今回は主人公の恋愛が入ってきたりもしましたが、基本的には主人公と探偵と家政婦の3人のやり取りを楽しむ感じでした。話としてもトリック返しよりも3人のやり取り重視のように見えました。
ただ、これはこれでよったです。3人の掛け合いが非常にテンポよく楽しめましたし、探偵が食べるのが遅いのを主人公があえてツッコまなくなっていたりとか、その辺りも細かくて好きでした。
中盤までは前作と似たような感じで、犯人がわかっている状態で探偵が事件を未然に防いでトリック返しをしていっていましたが、中盤以降は事件が二転三転して真犯人の後ろにまた別の真犯人が……みたいなのが続いてなかなか見応えがありました。
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