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夏アニメ・ドラマ総評 [日常]

春アニメ・ドラマが軒並み延期になったので、6~9月くらいに放送されていたアニメ・ドラマについての感想を書いていきます。

夏アニメ

富豪刑事
金に物を言わせて事件を解決していく刑事の話。
話の最後にどれだけお金を使ったかの一覧が表示されるというのは、この作品らしさをよく表しているな、と感じました。
単純に現金だけでなく、最新鋭の兵器だったり装置だったり装備だったりも使用可能という、とにかく金に糸目は付けない事件解決をしていくわけですが、中盤以降は過去の事件が絡んできたり、やはりというかお金の力だけではどうにもならないことも出てきたり、主要キャラが死ぬ展開もあったりして、思っていた以上にシリアス寄りな話でした。
ノイタミナ枠だったというのもあり、映像もきれいでよかったです。

A.I.C.O.
本来はNETFLIX放送アニメでしたが、地上波放送するというので観てみました。
絵柄に90年代のギャルゲーっぽさを感じたものの、話は割と骨太。
人工生体研究中の事故で黒部渓谷一帯がマターという人工生体に侵食されてしまっている中、その中心部を目指していく話。
少しずつ謎解きをしつつ話は進むのですが、中盤はほとんどマターに侵食された黒部渓谷を苦労しながら進んでいく展開で、そこはもうちょっと別の展開も入ってほしかったな、と感じました。

銀河英雄伝説
リメイク第1期はMX、その後映画が3部作あって、第2期はEテレ放送、と局や媒体を変えつつおそらく原作全てアニメ化されるだろう作品の第2期。
皇帝崩御から帝国と同盟の内乱が終わる原作2巻までの内容となっていました。
わかってはいても、今期ラストの24話は泣きました。ラインハルトの宮野さんの演技がすごかったです。
続編制作も既に発表されているので、放送は来年くらいでしょうか。


夏ドラマ

探偵 由利麟太郎
オリンピックの放送スケジュールに合わせた全5話という短めな連続ドラマ。オリンピックが延期になっても予定通り放送されました。撮影はコロナ禍前に終わっていたそうで、その辺りは幸運だったのかも。
横溝正史原作なので、現代だとドラマ化しにくいのでは?、とも思いましたが、見ていてあまり違和感はありませんでした。
主演の吉川晃司さんが演じる由利麟太郎は抜群に格好良かったのですが、それ以外はちょっと微妙でした。
話の作りとしては、冒頭で登場人物を一気に紹介して、事件が起きたらその中から犯人を推理していく形だったのですが、名前を把握する前に話がどんどん先に行ってしまってよくわからないとかがありました。1時間ドラマにしては登場人物多めだったりして。
由利麟太郎のキャラだけ残してオリジナル脚本で続編があればな、と思います。

MIU404
今期1番の当たりドラマでした。
警察の中でも初動捜査を行う機動警察にスポットを当てた話で、とにかく話にスピード感があって楽しかったです。登場人物同士の掛け合い、事件を推理していく流れ、どれも素晴らしかったです。
警察ドラマと言えば、上層部からの圧力で事件をもみ消す展開が入る作品が多い中、作中で「世間は陰謀説がお好きだけど、警察は警察としてちゃんと仕事をしているんだよ」とチクリと言ってみたり、やはり野木亜紀子脚本は上手いな、と感じました。
また、主演の2人だけでなく、ラスボスとして出てきた菅田将暉さんのキャラもすごくよかったです。あまり上手くない関西弁をあえて使っていたというのが最後の最後でわかったり、犯人の動機をあえて描かなかったり、と既存の作品の一歩先を行っていたように感じました。
他にも、妻に人には許しが必要だと言われていたけど、妻を殺されたことで許すことを止めた元刑事とか、その刑事をどのタイミングだったら止められていたのかと考え、次の話でギリギリ別の事件を止められたところとか、この辺りは涙なしには見られませんでした。
続編があったら絶対に観ます。

未満警察
警察学校の生徒が事件に巻き込まれて、何やかんや解決していく話。
警察学校と言えば年明けに放送された「教場」がすごくよくて、その雰囲気をちょっと期待していたものの、主演がジャニーズという時点でやはり別物でした。
「教場」では警察学校の中のピリピリした雰囲気がすごくよかったのに、こちらはなんかダラダラしているというか緩いというか、この人たちが警官になって大丈夫?、と思わずにはいられなかったです。
警察学校の生徒は寮生活なので、そもそも事件に巻き込まれにくいと思うのですが、寮の部屋から事件を目撃したり(これは原作通りですが)、週末に外出したら事件に遭遇したり首を突っ込んだり、挙句の果てには警察学校に立てこもり犯が襲来するなど、いくらなんでもそれは……という展開も多かったです。
お決まりのように、警察上層部が事件をもみ消していた展開も出てきて、韓国原作で警察が絡むとどうしてもこの展開が入るのか……というのもどうにかならないものかと思ったり。
そんな中で、どうしても軽い演技になってしまう若手を教官役の吉瀬美智子さんや伊勢谷友介さんが引っ張っていたのに……ドラマ放映直後に伊勢谷友介さんが逮捕されてしまうという。
いろいろ残念な作品でした。

アンサングシンデレラ
病院薬剤師が主役の作品。
放射線技師を扱った「ラジエーションハウス」に近いかと思いきや、薬剤師も患者を助けることはあるけれど、感謝されるのはいつも医者だから虚しいけれど頑張る、という感じでちょっと違っていました。
序盤の疑義照会とか入院患者がちゃんと薬を飲んでいるかのチェックとかは薬剤師っぽくていいと思っていたものの、中盤以降はそれ薬剤師の範囲かな?、みたいな展開も割とあって、やはり薬剤師が主役の話の作り難さみたいなものは感じました。
ただ、末期がんで自宅療養している奥さんのためにマジックを練習する薬剤師の夫の話はかなりグッとくるものがあって、この話のラストは泣きました。
また、全編通して石原さとみさんの演技はやっぱり上手いな、と思うところが多々あって、その演技力で最後まで引っ張って行っていた気がしました。
続編が作れる終わり方になっていたので、続編はあるのかもしれません。

竜の道
両親を自殺に追い込んだ運送会社の社長に復讐するため、名前と顔を変えた兄と国交省に勤務して社長に近付いていく弟、という双子を描いた作品。
そもそも兄が他人と入替って一旦死んだことにするという設定自体が現代では不可能では?、という意見もあるようですが、事件性なしで遺族が司法解剖とかを望まないなら入替りもできるんじゃないかと思ったので、その辺りはあまり気になりませんでした。
むしろ、別の戸籍を手に入れて整形までしたけど結局社長を追い詰められなくてブラジルに一旦逃げる段階になったとき、そこでもう1回整形しておくべきだったんじゃないの?、とは思いました。まぁ、そこで整形しなかったから最終盤で出生などなどを見破られるわけなのですが……
悪役顔なのに最近あまり悪役をやっていなかった遠藤憲一さんがキッチリ悪役やっていたのは、一周まわってよかったです。他にも、超絶嫌味な社長令嬢を演じていた松本まりかさん、儚げな社長夫人の斉藤由貴さんなど、脇役も結構しっかりしていてよかったです。
ドラマとして復讐劇をテーマに掲げておきながら、結局復讐を完遂しない作品がそれなりにある中、この作品はキッチリ復讐を完遂していてよかったです。エピローグで、自身の復讐の過程で殺してしまった人の息子の復讐の相手として主人公が殺されてしまうわけですが、その辺りは上手く因果が回っていると思えて、納得の展開でした。
最後の最後で再会した兄弟と妹で鍋を囲む幻想は泣けました。

親バカ青春白書
娘を大事に思うあまり、娘と同じ大学に同時に入学してしまった父親の話。
福田雄一監督作品ということで、どの話でもクスッと笑えるところが随所にあって楽しかったです。
いい意味でゆるーく観られる作品でした。

未解決の女
文字という観点から未解決事件を解決していくシリーズの第2弾。
重すぎず軽すぎず、それなりに軽い気持ちで見られる刑事ものとして割と好きな作品でした。
文字に関する豆知識は感心することも多く(定家様とか試し書きにも癖が出るとか)、事件が起きなくても文字の豆知識が聞ければそれでいいという気持ちもあったり。
基本的に1話完結なので、次週までモキュモキュすることがないのもよかったです。

SUITS2
シーズン1も観ていたので継続で観ています。
ただ、全15話ということでまだ終わっていないので、見終わっている11話までの感想となりますが……シーズン1の方がずっと面白かったな、と思っています。
シーズン1では優秀さがあまり取り上げられなかった蟹江・玉井に今期スポットが当たっているのはいいものの、逆に鈴木のカメラアイ能力についてはほぼ能力が発揮されることもなく、そこまで必要ないと思われる恋愛要素とか割と微妙だったり。後半で鈴木が不倫に走って、それを気持ちの残っている元カノ聖澤に目撃されるとか、ベッタベタのシチュエーションもどうかと。
玉井も中盤で解雇されるものの、疑いが晴れ切っていないうちに復帰したり、その一連の騒動の首謀者・上杉追放の流れは最後にブラフを使ったり、納得できないことも多々ありました。
序盤から上杉絡みのゴタゴタが話の中心で、肝心の弁護士としての仕事はそこまで大きく扱われず、終盤にあっさり解決している流れもなんだかなぁ、と。
シーズン3はあったとしても観ない気がします。
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