SSブログ

忌火起草・クリア [ゲーム]

本日の更新は「ゲームREVIEWのお部屋」にPS3「忌火起草」のレビューを追加しました。
次にプレイするゲームは現在模索中です。
やっぱり積みゲーとして古いものから……となると「サクラ大戦V」かなぁ、とは思っていますが。

では、ここから忌火起草の感想です。

チュンソフトのサウンドノベルは全部プレイしている&プレイしたい!
という信念のもと、折角PS3があるんだから、とプレイしてみました。
買った後、シナリオが追加されたWii版があるというのを知りました……(だから428の中にこのソフトの宣伝が入っていたんだ、と今更ながら気づいたり)
ということで、これはあくまでPS3版の感想です。


まずネタバレのないところから感想を。

チュンソフトのサウンドノベルは結構システム的にも扱いやすい、と思っていたのですが、このゲームについては違っていました。
一言で言うなら、中途半端に親切で、肝心なところが不親切。

このゲーム、シナリオ分岐をフローチャートで見ることができて、どの選択肢が全6ルート(主に4ルートについて)のどのルートに関係しているか、視覚的に確認することができます。
でも、どこで分岐しているかは見られるのに、どうやったらその分岐しているルートに入れるかはわからないのです。
例えば、序盤はAルートの選択肢を選んで、途中でBルートの選択肢を選ぶと特定の分岐に入れるとかは自力で探すしかありません。
シナリオの根幹に関わらないルートだと、どうやったら分岐するのかが本当にわからなくて、読了率98%で諦めました。
全エンディング見ましたし、全選択肢選びましたし、もういいかな、と思ったということもあり。

グラフィックについては、下手に暗すぎて失敗しているように見えました。
結構怖いというのを以前CMでアピールしていたゲームだったと思うのですが、実際プレイしてみるとさして怖くなくて、画面が暗い=恐怖を煽るってわけじゃないのにな、と感じました。
画面が暗いことが恐怖を煽る一因ではありますが……
ビックリする怖さもあまりありませんでしたし、じわじわくる怖さもなかったです。

で、グラフィックは実写なのですが、登場人物は口元から下くらいしか見ることができなくて、後は後ろ姿だったり帽子被ってたりで、顔のアップは一切ありません。顔全体が映るようなシーンでも、逆光で顔が真っ暗だったりします。眼だけのアップはありますが、登場人物が実際どんな顔をしているのかは想像の世界です。
シルエットでもなく、実写でも完全に顔を見せない……なんとも中途半端です。
街とか428みたいに実写を前面に出してよかったと思うのに。
また、舞台となる大学も全体的に暗く見せていて、これってロケ地になった大学のイメージが悪くなるのでは?とすら感じました。
実際古い校舎なんだろうな、とは思うのですが、全体的にトーンを落とし過ぎだったように思います。

また、このゲームは従来のチュンソフトのサウンドノベルとちょっと違っていて、セリフが文字として表示されないフルボイス仕様で、地の文だけが画面に表示されます。
バックログを見るとセリフもちゃんと文字として表示されていますが、ゲームを進める上ではセリフは聞くだけです。声を消すとか、セリフを文字化するとか、設定で変えることもできません。
この声はちゃんとした声優さんが演じていて、棒読みなどの違和感はなく、実写なのに声が違う吹き替えだからこそ顔をはっきり見せなかったのだとも思いますが、セリフが全くスキップできないという欠点があります。
普通にシナリオを進めているだけならいいのですが、フローチャートを埋めるために繰り返しシナリオを見ていると、同じセリフを何度も何度も聞かされる上スキップできなくて、かなりストレスになります。
フローチャートから分岐のブロックごとにスキップすることはできますが、選択肢が違ってもセリフが同じだった場合とかもスキップできずに同じセリフを聞かなければならないのが辛かったです。

その他、シナリオ後半になると一切読み戻しができなくて、フローチャートも表示されず、バッドエンドにしろ何にしろエンディングを迎えるまで続けなければならない状態になります。
ここにはいくつものバッドエンドが用意されているので、必然的に何度もプレイすることになるのですが、フローチャートが表示されないので、ひたすら↓ボタンで既読スキップをしなくてはいけなくなります。
そして、これがまた遅い……
最後の1つの選択肢の違いで話が分岐するというときなど、3分くらい↓ボタンを押し続けなければならなかったりして、この時間無駄だよなー、と思ったりも。
特定のシナリオだと音声だけで話が進むので、とりあえず選択肢が表示されるまで5分くらいゲーム放置することもありました。

そんなこんなで読了率が100%になっても、見えなかったフローチャートが見られるようになるだけらしく、達成感のなさもなんだかなぁ、と。
読了率100%にするためにフローチャートが必要なのでは?


という感じで、かなり不満の多いゲームでした。
チュンソフトのサウンドノベルの中では1番出来が悪かったように思います。
文章そのものは吸引力もあって悪いものではないのですが。


では、ここからネタバレありの感想です。

システムにやや難ありでも、シナリオさえよければ評価を高くしてしまう私ですが、この作品はシナリオもよくありませんでした。
全6本のシナリオのうち、真エンディングでハッピーエンドになるものは2本だけ。そのうち1本は本編のパロディであるピンクシナリオなので、実質1本。
残りの4本のうち、吸血鬼の話はハッピーエンドと言えなくもなかったですが、残り3本は真エンディングなのに救いのないバッドエンド。せめて後1本くらい救いのある終わりが欲しかったです。

ただ、ハッピーエンドの話にしても、主人公とヒロイン以外の部活メンバーは全員死亡、ピンクルート以外助かるルートはありません。
ゲーム序盤は、いつかみんな助かるルートが出てくると思っていたのですが……
その辺り救いが欲しかったのに。
個人的には、ヒロインが過去の恋人への想いを引きずらず、それでいて大事にしつつ主人公とくっつくとか、そんな終わり方が見たかったです。

シナリオ分岐にしても、どのルートか確定するまではバッドエンドが存在しなくて、序盤であっさり死ぬとかヒロインが誰かと突然結婚するとか、そんなお遊びエンドがなかったのも残念でした。
バッドエンドは最初から最後まで満遍なくほしかったです。

その他、ゲーム本文の中で揺れている文字があったらそれが選択できるようになっていて、選択するとショートストーリーの怪談が読めるようになっています。合計108本。
でもこのショートストーリー、はっきり言ってつまらなかったです。
108本もあるので何かはちょっと面白いと思うものもあるのですが、オチがなかったり、オチがわからなかったりするものもあって、微妙だな、と。
このシナリオを発見するゲーム性はよかったのですが、肝心の内容がこれでは。

弟切草の方が怖かったな、という印象がありました。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:コミック

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0