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クレーム対応のお手本に出会った話 [日常]

娘が塾に通い始めてからバスによく乗るようになりました。
1ヶ月の利用料金は定期にするには少し足りないくらいの額なので、毎回ICカードで支払っています。
割と心配性な性格というのもあり、常に1000円以上チャージしておくことを心掛けています。
と、ここまでが前提。

ある日の塾帰り、バス乗車時にICカードで料金を支払って席に着いたところ、運転手から、
「最後に乗った人、料金不足ですよ。」
と指摘されました。
最後に乗ったのは確かに私でしたが、料金不足なんてあるのか?、5000円はチャージされていたはずだけど?、と疑問に思いつつ、名指しされたも同じなのだからと運転手の元に行きました。
それで再びICカードをタッチしたわけですが、
『このカードからは既に料金が支払われています』
という表示が出るだけで、残高が表示されず、現金で払ってくれと言われて、もしかしたらチャージ額が足りてなかった?、どこかで抜かれた?、というか払わないとバスが出発しないから払うしかないという状態になり、指定された不足額を払いました。

そして翌日。
チャージ額が数百円を切っているならチャージしないと不安だし、どこかで抜かれたなら履歴を確認しないといけないと思って、最寄り駅まで出かけて履歴を確認しました。
そうしたら、認識通り5000円程度チャージは残っていて、履歴を見たらバスの料金はキッチリ満額引かれていたわけです。
つまり、誰かの料金不足の分を私が現金で支払わされたということか、と。
これでムッカ――――――――ときまして。
その場でバス会社にクレームのメールを入れました。
私には何一つ後ろ暗いところはないし証拠もあるのだから正式な抗議をする権利があると、名前も住所も電話番号も全てさらした上で。
高々数百円が惜しいのではない、あのバスに乗っていた人たちに私は数百円もチャージしていないICカードを持ち歩いていて、しかも不足に気付かず席に着くような人で、バスの出発を遅らせた人だと思われたのが許せない、だからちゃんと謝ってほしい、と。
多分、運転手が私よりも前に乗った人の不足を見間違えたのだろうと思って、運転手教育をしっかりやってくれと。

それから数時間後、確認を取りたいからICカードの番号を教えてくれと連絡があり、すぐに返信して結果を待ちました。

それから数日後、結果報告が届きました。
バスのドライブレコーダーを確認し、運転手からの聞き取り調査も行い、計数機の調査を行い、結果余計な料金を徴収してしまってごめんなさい、というかなり丁寧な内容でした。

正直、ここまでキッチリ調査してくれるとは思っていなかったので、そこにまず驚きました。
高々数百円のことなので、運転が間違ってごめんねー同じことが起こらないように教育しますー余計に払った料金は返すから取に来てねーくらいの反省してるんだかどうだかわからないレベルの定型文メールがくるものだとばかり思っていたので、高々数百円でもここまでやってくれるんだ、と。

それで調査の結果、私を含めてICカードで支払った人に料金不足はいなかったが、私の数人前に乗った人が現金払いで、その人が払ったお金が計数機の中で硬貨詰まりを起こして料金不足が表示され(実際現金に関しても料金不足にはなっていなかった)、運転手は料金不足としか表示されていないから最後の人が不足しているんだろうと思い込んで私を指名した、ということでした。
私としては完全な運転手のヒューマンエラーだと思っていたのですが、硬貨詰まりを起こした計数機、誰が料金不足を起こしたかまでは表示されないシステム(料金不足が現金の方なのかICカードの方なのかもわからないらしい)、運転手の思い込み、といういろんなものが絡み合っての現象でした。

ドライブレコーダー調べたり、運転手から聞き取り調査をしたり、計数機のログを確認したり、これだけでかなりの手間がかかっているので、余計に払ってしまった数百円は返さなくてもいいです、ちゃんと謝ってもらったのでもう怒っていないです、と返信したのですが、そういうわけにはいかないということで、現金書留でお金は返ってきました。
確実に現金書留の手数料の方が高いのに、ここまでちゃんとクレーム対応してくれるのか、と本当にビックリしました。
2度と同じことを起こしてはいけないということなのだとは思いますが、これぞまさにクレーム対応のお手本だな、と感じる出来事でした。
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