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ガレリアの地下迷宮と魔女ノ旅団・クリア [ゲーム]

新たなゲームを探している中でストーリーがいいという評判を見つけて、プレイするならシリーズを最初からということで「ルフランの地下迷宮と魔女ノ旅団」をプレイし、そうしてようやく本作に辿り着きました。

システムは前作を順当に進化させた形となっていて、更に様々な要素が足されたりもしていたので、これは前作でおおよそシステムを把握しておいてよかったな、と感じました。システム自体が複雑……というより把握しておかないといけない要素が山ほどあるので、いきなり本作から入ったら慣れるまでかなり時間がかかっただろうな、と。

人形兵を作って、それを結魂書に登録して(最大8人)、それが5つ配置できる、という仕組みは前作同様で、今作では24体ほど作成しました。
選べる職業は前作の8種類から大幅に増えて24種類、前作では育て直し要素である魂移しをしてもスキルは最大8種類しか選べませんでしたが、今作では魂移しでスキルを全て継承できるようになっていたので、より魂移しが意味あるものになっていました。
前作では1体につき2回くらい魂移しをしましたが、職業を変える意義があまり見い出せずにずっと同じ職業を選び続けていました。でも、今作ではザックリ育成プランを考えて1体当たり6職ぐらいは経験させました。まぁ、これに関してはこのくらい魂移しをしないとクリアレベルに到達できなかった、というのもありますが。
前作はノーマルエンドに到達するまでは魂移しなしでも行けるくらいだったのですが、今作では最低でも魂移しを3回はやらないととても表ラスボスが倒せなかったです。で、裏のラスボスに勝つには6回必要だったわけです。
ただ、レベル自体は凄く上がりやすい作りになっていたので、レベル上げ自体はさほど苦痛ではなかったです。24体同時に育てていると、10分に1回くらいの頻度で魂移しをやる機会が巡ってきたりしたので。

結魂書のシステムは前作とほぼ同じでしたが、今作はドナム(魔法)が100%結魂書依存というわけではなく、結魂書にももちろんドナムは付いているのですが、人形兵自体にもスキルの1つとしてドナムを覚えたり、結魂書の空スロットに任意の魔法を付け加えることが出来たり、それなりにカスタムが可能になっていました。
ただ、前作であまりにドナムが強すぎたせいか、中盤までドナムメインの結魂書はアタッカー枠が1つしかないものしか出現しなかったり、アタッカー枠が3つあるドナム系結魂書が表のラスダン直前辺りになるまで出なかったりして、とにかくドナムでごり押しできる状況が少なくなっていました。
これは攻撃を引きつけるタンク枠に関しても同様で、こちらは裏のラスダンのラスボス直前辺りになるまでアタッカー枠が3つある結魂書は出現しませんでした。
前作の攻撃セオリーだった、前衛のタンク枠で敵の攻撃を受けつつ後衛のドナム枠で焼き尽くす、というのがかなり終盤になるまで実行できませんでした。

という感じで結魂書はカスタムできるようになった代わりに全体的に弱体化された感じはあったのですが、ゲーム難易度としては表のラスボスに到達するまで割とぬるめだったな、と感じました。
前作はザコ戦が楽勝でもボス戦で詰まることが多々あったのですが、今作は表のラスボスの前哨戦まで詰まることはありませんでした。
まぁ、詳しくはネタバレありのところで語りますが、表ラスボスの前哨戦でどうしても勝てなくて攻略法を調べたら単純に実力不足だから鍛えるしかないという結論に達して、5時間くらいただひたすらレベル上げする羽目にはなったわけですが。
表ラスボスの前でいきなり求められるレベルが跳ね上がった感じでした。

ダンジョン探索に関しては、前作同様マッピングの楽しさはあったのですが、踏破済みのダンジョンを何度も行き来させられたり、ものすごくわかりにくい場所にストーリー上必須のアイテムが置いてあったり、極めつけはクリア後の裏ラスダンの凶悪さがあったりして、ストレスが溜まることの方が多かったです。
最後はもう本当に作業感が溢れてしまって、もっとサクサクストーリーが楽しみたかったな、と感じました。
覚えなければいけないシステムが大量にあるせいか、最初の30時間くらいはチュートリアルみたいなもので、進みたいけど進めないもどかしさが序盤はずっと続いていて、最後は最後で作業感が溢れていて、という感じだったというのもあり。

また、途中でどう進めたらいいのかわからなくなる場合がそれなりに発生して、路頭に迷う場面が多々ありました。見つけるべきアイテムが見つけられていなかった場合がほとんどなのですが、ヒント少なめだったりするので、攻略サイトに頼ることがそれなりにありました。

その他、特定のアイテムを集める依頼メモは今作にもあったのですが、集めるべきアイテムがいい意味でも悪い意味でも格段に増えていて、便利なアイテムがもらえることも多々あれど、ランダム発生のアイテムを獲得するためにひたすらダンジョンをマラソンしまくっていたときはかなりストレスがありました。
前作は猿の手マラソンだけだった気がするのですが、今作は10種類くらいマラソンしました。1番大変だったのはチョコドングリマラソンでした。

システム周りのUIは前作がかなり不親切気味だったのが今作大分改善されてはいました。
編成画面で結魂書のドナムが確認できるとか、アイテムソートの種別が増えたとか。
でも、人形兵の魂移しの履歴がステータス画面でしか確認できなくて、魂移しの前になって、そういえばこの人形兵はどういうコンセプトで育てていたっけ?、みたいになってステータス画面に戻る、みたいなことは何度もありました。
改善はされたけど、不満点はまだ残っていた、みたいな感じでした。

ストーリーに関しては、言われるだけあって面白かったです。
一から十まで全て説明してくれるストーリーではないので、後半は結構ストーリーをかみしめながらプレイしないと置いて行かれそうになりましたが、よく練られているなぁ、と感じました。
キャラの個性もかなり強くてよかったですし、いい意味でも悪い意味でも印象に残るというか胸糞悪い展開もこのシリーズらしいな、と思いました。
クリアまで130時間ほどかかりましたが、そこまでの長さは感じませんでした。

では、ここからネタバレありの感想です。

話としては大きく4パートに分かれていて、最初に探索するガレリアの地下迷宮はチュートリアルでありつつ後半のストーリーに大きく絡んでくるパートとなっていました。
この辺りはダンジョン内にある特異性奇品を持ち帰ることが目的ということで、話も割と単純明快でした。
ちなみに、この段階でマダム・マルタがナチルだということにはおおよそ見当がついていました。
2人の髪形が近しいのと、ナチルの髪色を薄めたらマダム・マルタになるんじゃないかなぁ、と。ただ、瞳の色が違っていたので、別人の可能性も十分にあるなぁ、くらいの認識でした。
なので、最初から疑っていたというのもあり、本当にナチルの老後の姿がマダム・マルタだとわかったときはそこまで驚きはありませんでした。

第1パートのユリィカ編が多くの謎を残して壮絶なバッドエンドで終わった後、第2パートであるナチル編がスタート。
ナチルはユリィカ編でガレリア宮の屋根裏に潜んでいたのに、ナチル編に入るとなぜか街で骨董品店を営んでいて、しかもユリィカ編で育てた人形兵は一旦放棄されて一から人形兵を育てなければならない、という状態からから始まったので、もう何が何だかという状態でした。
人形兵の職業も似て非なるものが用意されていて、いろいろ勝手が違って最初は混乱しました。
また、ここからダンジョンにランダム生成層が追加されました。固定層と固定層の間に6階層のダンジョンがランダム生成される、というシステム。
前作のときから、ランダム生成ダンジョンがあってもいいんじゃないかと思っていたので、最初はこれはこれでいいかも、と思っていました。
でも、ふたを開けてみると、何か楽しくない。
固定層しかマップとして保存されないせいなのか、ランダム生成部分でダンジョンから脱出してしまうと固定層からやり直しになるせいなのか。

ただ、ストーリーはユリィカ編と話が絡んでくる辺りから吸引力が高くなり始めました。
ユリィカ編の人形兵たちと合流し、同じガレリア宮を舞台としているのになぜか色々状況が違っていて、その謎解きが出る辺りになると、なるほどな、と感心させられました。
味方だと思っていた魔女の中に裏切り者がいたり、いい人だと思っていたツェツィーリアが全ての元凶だとわかったり。

そして、第3パートのマダム・マルタ編。
ユリィカ編の謎解きもありつつ、この辺りからより話をかみしめるように読み進めないと置いて行かれそうになりながらも楽しく進められました。
また、ユリィカ編でもナチル編でも憎たらしかったりかわいくないと思っていたぺリコがここにきてものすごく愛おしいものに変化していたり、それまであまり好感の持てなかったユリィカやナチルもいい感じに主人公らしくなっていて、登場人物に対する印象がここで結構いいものに変わりました。
なお、同一人物のはずのマダム・マルタとナチルの瞳の色が違っていたのは、マダム・マルタが本物ではなく転写体だったからということで、この辺りの設定も上手いな、と感じました。
転写体の設定はナチル編で割と早めに出てきたというのもあり。

で、このパートの最後に戦うことになるのが表のラスボス・不可とその前哨戦となるツェツィーリア。
何度戦っても難易度を下げても全く歯が立たないので、詳しく攻略法を調べてみたら、アニマクラリティは最低でも全員50以上は必要、という情報を見てちょっと絶望感を味わいました。
アニマクラリティは1からスタートして、レベル99で魂移しを行うと+19されるのですが、この時点でのアニマクラリティはアタッカー8体が39、残りのアタッカーとサポーターが20、アニマクラリティ39のアタッカーの平均レベルが50前後、ということで、まるで足りていませんでした。
このときのアタッカーは14人だったので、魂移しをあと20回はやらないといけない、しかもアニマクラリティは上がっても低レベルだとダメなのでそれなりの育成は必要ということで、ここからレベル上げマラソンがスタートしました。
それなりに効率のいい狩場でコツコツレベルを上げて魂移しを繰り返し、約5時間でアタッカーのアニマクラリティ58、レベルは50~90にして再挑戦しました。

ツェツィーリアはとにかく素早さで先行してスタン状態にすれば勝てるということだったので、何度かリセットを繰り返して倒すことが出来ました。
その後の不可戦は対専用魔導書があったので、それを駆使しつつリセットもしつつ、何とか倒しました。

ここで一旦ノーマルエンドを迎えるわけですが、この時点できれいに終わらないのはルフランと同様で、クリア後ダンジョンが始まりました。
ここで登場するのが悪名高いランダム生成3651層のグラン・カテドラル。
最初は1層1層順番に降りていたのですが、700層くらいでさすがに単純作業に嫌気がさして、敵が出現しなくなるアイテムと昇降機を利用してとにかく最下層まで到達して、そこから改めて必要なアイテムを揃えて以降、という作戦に切り替えました。
700層到達時にもう全人形兵のアニマクラリティは100を超えていて、レベルも99になっていました。これ以上は魂移しをしても劇的な成長はないこと、ラスダンの3000層以降にインフレしまくった武器・防具が落ちているとのことだったので、とにかく先に進むことだけを考えていました。

700層まで降りるのに15時間くらいかけましたが、最下層まで降りるのは10時間くらいでした。
365層ごとにイベントが入るとはいえ、これはもう本当に作業感が溢れかえっていて、とにかく苦痛でした。せめて1000層くらいだったら、と思わずにはいられなかったです。

それでやっとのことで辿り着いた先にいた裏のラスボスでしたが、試しに戦ってみたら割とあっさり倒せてしまいました。
それなりに強い武器・防具・結魂書を拾っていたというのもあり、苦労はしませんでした。

エンディングはそれなりによかったのですが、ラストシーンに関してはいろいろ解釈があるようで、マーガレットの丘にいたユリィカとナチルはユリィカ編のときの思い出を出している説と、ユリィカがナチルを探し当てて再び訪れている説とがあるようです。
個人的には後者の方が後味が良いので、前者の可能性も捨てきれないけど後者だと思っておきたい、という感じでした。

また、前作との繋がりに関して、ナチルがマズルカの娘だった、というのはクリアした後も気が付かず、考察サイトを見ている中で知りました。
ナチルが別の世界から事故でアルステラに来てしまったときに金髪から赤髪に変化したこと、ナチルの本当の母は320万の人形兵を束ねる魔女だったという話、ナチルの本名はポルカで母親の名前から一部引用していることなど、ヒントはいろいろあったわけですが、そもそもマズルカが子供を産んだという設定を忘れてしまっていたというのもあり、そういうつながりだったのか、と。
気付いた人はナチルの髪のうねり方がマズルカと似ているから関係者なのでは?、と思うらしいです。
これは本編にそこまで関係する話ではないので、これはこれでこの程度のぼかし方でよかったとは思います。

総合してストーリーは言われるだけあってかなり良かったのですが、ダンジョン探索が楽しさより苦痛が勝ったというのがあり、良作ではあるけど名作にはなれなかった作品だったな、と感じました。
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