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ニーア レプリカント ver.1.22474487139...・クリア [ゲーム]

元々そこまで興味あるソフトだったわけではなく、数年前に夫がPS3でやりたいソフトがあるからPS3を貸してほしいと言ってきて、そのときに夫がプレイしていたのがリメイク前のこの作品だったというくらいしか知りませんでした。
(このとき代わりに貸してもらったPS4でプレイしていたのが「Detroit:Become Human」でした。)
それで1年前くらいに「勇者ああああ」でこのソフトが紹介されて、結構ストーリーがいいということ知って興味を持ち、PS4でリメイク作が出たということで、だったらプレイしてみようと思って買ってプレイしてみました。

リメイクするに当たって、グラフィックが一新されているとか、音声をフルボイス化した上で全て再録しているとか、操作性が向上しているとか、結構手を入れたとのことで、これに関してオリジナル版をプレイした夫はかなり悔しがっていました。
オリジナル版で不評だったところを改善しているようで、プレイしていて「ここがこうだったらなぁ」と思うところはありませんでした。
私はアクションが苦手なので、砂漠の神殿内の流砂に数えきれないくらい沈みましたが、その辺りは自分の操作が悪いと思えましたし、走る速度も適度に速かったので、移動がそこそこ面倒いうのはありましたが、素材拾いと一緒にできるので、移動に関してそこまで苦痛はありませんでした。
ついでに、私はこの世のゲームの中で1番シューティングが苦手なので、オリジナル版の魔法はものすごく扱いにくかったはずなのですが、リメイク版でロックオン機能が追加されたことでボス戦もそこまで苦労しませんでした。最後まで難易度ノーマルでもボス戦でやられることはなかったです。
レベルも素材集めの最中に自然に上がったので、後半になるほどボス戦は楽でした。

音楽に関しては、非常によかったです。
フィールドボーカル曲はやっぱりいいなぁ、と思いましたし、イベントなどの各場面で流れる音楽に関しても素晴らしかったです。
地獄のような素材回収マラソンも、音楽でちょっと救われたところはありました。

トロフィーは取れるところは取ったのですが、70%止まりでした。
ボスを規定秒数以内で倒せとか、15時間区内でクリアしろとか、武器を全種類最高レベルに育てろとか、これはちょっと無理だな、というのは途中で諦めました。
素材集めはそれなりに頑張ったのですが、フィールドで2体しか出ない敵からトータル10個くらいレアアイテムをドロップしないといけない、というのがきつすぎました。
チタン合金のように確定ドロップする敵がいるなら頑張れるのですが……
おまけ要素の15nightmaresで補完されている素材もありましたが、厳しかったです。

ストーリーに関しては、エンディングが5種類用意されていて、4種類を見るために3周、最後に追加された1種類を見るために最初から4時間くらいやり直さないといけないというのがあり、途中ちょっと中だるみになったのが残念でした。
トータル80時間くらいプレイしましたが、20時間くらいはやり直しのプレイ時間で、せめて2周にしてほしかったな、と感じました。

また、敵味方がストーリーの根幹にかかわるような結構重要なことを戦闘中にしゃべるのですが、アクション苦手なこちらとしては敵との戦いに必死過ぎて集中して聞けない、というのがありました。
そのためにオートバトル機能が用意されていたりするわけですが、そこはやっぱり自分の力で敵を倒したいから使わなかったというのもあり、一長一短ありました。

では、ここからネタバレありの話です。

事前情報として、1周目ではわからない敵であるマモノの声が2周目になると日本語化されて表示されるというのは知っていたので、1周目が終わった時点で救いのない話だらけなのに加えて、ほぼ謎解きがなされていないというのもそこまで気にしていませんでした。
2周目があるなら、救いのない展開も助かる展開に書き換えられていて、ストーリーの謎解きもちゃんとやるのだろう、と。
そう思っていました。

そうしたら、2周目になったらもっと救いのない展開になっていて、かなり心を抉られました。
砂漠の国の話では、主人公・ニーアとも顔見知りで、かつて奴隷扱いだった女の子・フィーアが王妃になるということで、ニーアが結婚式に招待されて参列するという展開がありました。しかし、オオカミのマモノによってフィーアは殺されてしまいました。
1周目ではフィーアの仇を討って終わるのですが、2周目ではなぜオオカミのマモノが結婚式を襲ったのかが明かされ、その内容が、結婚式を前にして人間がオオカミを皆殺しにしようとしたからだった、というもので。
人間も人間でそれまでオオカミにたくさんの人間を殺されていて、言わば現代のクマと人間みたいな関係で、どっちも悪くないのにどっちも救われない、という地獄。
どうあがいてもフィーアは死ぬ、という。
他にも、子供を捨てて男と逃げようとした母親の話とか、世話をしてくれる人間のために人間になろうとして人間を食べ続けたマモノの話とか、とにかく救われない話のオンパレード。

また、本当は50年前に恋人は亡くなっているけれど、それを知らせず、恋人は外国で元気に生きているという嘘で50年間街ぐるみで騙し続けていた、という事実を騙されている老婆本人に告げるのか黙っているのか、という選択を迫られたりとか、本気で困る選択をさせられたことも多かったです。とにかく人の心を抉りに来るので、楽しいけどプレイするのが辛い一面もありました。
ちなみに、私は老婆に対して真実を告げて、街の人には老婆に真実を告げなかったと説明する、という選択にしました。真実を告げるのが老婆の死ぬ直前だったので、やっぱり死ぬ前に真実を告げた方がいいと思いましたし、老婆が死んでしまったのなら街の人は老婆を死ぬまで騙せたと思っている方がいいと思えたので。

そんな感じで心を抉られつつ妹・ヨナを誘拐した魔王を倒すためにニーアは頑張っていくわけですが、ニーアもニーアでおかしいんじゃないの?、という描写も結構ありました。
マモノの王である魔王にヨナを誘拐されたことでマモノへの憎しみが振り切れてしまったのだな、というのはわかるのですが、図書室にいるだけで特に害はないマモノを、人を襲うかもしれないからとりあえず殺しておこうとなったり、村の子供の友達になっているマモノも危ないからサクッと殺しておこうとなったり、とにかくマモノは全滅必須。そのクエストの名前が「愛読者」と「友達」なのもまた心を抉ります。
体内のマモノが暴走したカイネに対して「マモノの姿になってもカイネはカイネだ。」と言っているのに、魔物の姿になった村人に対して「それはお前の姉だったかもしれないけどマモノはマモノだ、殺さないと。」と言っているなど、矛盾しているのはプレイヤーには伝わって来るけどニーア本人は気付いていないんだろうなぁ、というのもまたきつい部分であったりしました。

それで魔王を倒してエンディングを迎えるわけですが、それなりの結末は描かれるものそこまで明確な謎解きはなく、この辺りは考察サイトで補完しました。
ゲシュタルト計画とは何なのか、魔王とニーアの関係などはそれなりに察することができるのですが、オリジナルゲシュタルトの意味、カイネが両性具有だということなどは考察サイトで初めて知りました。

カイネに関しては、幼い頃に酷いいじめを受けていて、そのときに「男か女か服を脱がせて確認しようぜ」と言われていたことから察しろということらしいのですが、両性具有というのには思い至りませんでした。
下着姿でいる理由も、マモノは日光に弱いから可能な限り肌を日光にさらして取り憑いているマモノ・テュランを弱体化させるためだけど、テュランが表面に出ている部分は包帯で覆って完全に死なないようにしている、というのもプレイ中は全く分かりませんでした。

中でも1番わからなかったのはパッケージに書いてある「千年の嘘」。
物語の中で本編に関わる嘘と言えば、封印されし言葉を集めれば黒文病が治るというのが嘘だった、というくらい。でもこれは千年の嘘ではないよな、と。
それで調べてみたら、黒の本の力でオリジナルゲシュタルトになったオープニングで戦っていた新宿ニーアは、国の特殊機関から新宿ニーアの体内にある魔素を崩壊体が取り込めば崩壊を止めることができるし、魔素を供給し続けてくれれば1000年後には崩壊体がいなくなるからヨナも助かる、と言われ魔王となって協力し続けてきた。けれど、1400年経ってもヨナの崩壊体化が止まらないことに激怒して、新宿ニーアがレプリカント・ヨナの肉体を奪いに来る、ということだったようで。
なので、おそらく1400年前に魔王ニーアが新宿ヨナに1000年待てば助かると約束したこと、もしくは、特殊機関が1000年待てば崩壊体がいなくなると言ったこと、が千年の嘘だったのかな、と。
新宿ヨナが触るなと言われていた黒の本に触ってしまっただろうな、ということがオープニングで示唆されていたのはわかりましたが、それ以降の事情をあれだけの情報量から読み取れと言われても無理だよ、とも感じました。
設定資料集に詳しく書いてあるらしいのですが、もうちょっと作中に入れ込んでほしかったです。

デポルとポポルについては、単純に親切なナビキャラだと思っていたので、魔王の城で戦うことになったときは結構ビックリしました。
ただ、考えてみればナビキャラがラスボスに近い人だったという設定はそれなりにあるものなので、これは途中で気付くべきだったかも、とも思いました。

CエンドとDエンドについては、カイネを殺すか自分が死んでカイネを生かすかの選択を迫られるわけですが、ニーアの立場だったらカイネを殺す方を選ぶだろうな、と思いました。
魔王を倒してヨナを助け出してこれからという段階になって自分が死ぬ選択はないんじゃないかな、と。

それで、自分が死ぬDエンドに到達するとセーブデータが消えるというのがこのゲームの醍醐味でもあるわけですが、リメイク版はこの後にEエンドが追加されました。
ただ、ゲームを最初からプレイしてカイネの仇であるフックを倒すところまで話を進めないといけないという制約があり、ここに到達するまでの約4時間のやり直しは結構大変でした。武器も弱いですし、レベルも低いですし、ストーリーに変化はないですし。
Eエンド分岐地点までいきなり行ける何かがあってもいいんじゃないかな、くらいには思いました。
でも、Eエンド分岐に入ってからエンディングロールが流れるまで1時間くらいプレイするボリュームがあったので、そこをちゃんと作られているのはいいと思いました。エミールが帰ってきたり、一時的でもシロが復活する流れは結構熱い展開でしたし。
Eエンドを見たら消えたセーブデータが復活するのに加え、共に旅をしたニーア・カイネ・エミールのちょっと希望の見える未来が見えたのは、このゲームの中では結構大きな救いでした。
Dエンドでセーブデータが消えて終わるというのは、終わりは終わりだけど後味としてはあまりよくなかったですし。

何やかんやで心を抉られつつも楽しくプレイは出来たので、いつか続編の「ニーア オートマタ」はプレイしてみたいな、と思っています。
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