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アルカイックシールドヒート・クリア [ゲーム]

本日の更新は「ゲームREVIEWのお部屋」にDS「アルカイックシールドヒート」のレビューを追加しました。

FFでおなじみの坂口博信さんが社長を務めるゲーム制作会社・ミストウォーカーの作品ということで買ってみたソフトです。
ミストウォーカーの作品として、本当は「ブルードラゴン」をプレイしてみたいと思っていたのですが、Xboxは旦那さんが貸してくれないので、じゃあこちらを……と発売日直後くらいに買いました。
それから4年。
買ったことをすっっかり忘れていたところでゲーム棚からこのソフトを発見し、折角だからとプレイしてみました。


まずはネタバレのないところから感想を。

結論から先に書くと、何もかもが普通、という作品でした。
話は非常にオーソドックスで特に感動もなく、システムは扱いにくくなく、難易度は低く、下手にバグがない分、印象に残らないゲームになってしまっていました。

プレイする前まではRPGだとばかり思っていたのですが、ふたを開けてみるとシミュレーションRPG。
3人1チームで動くファイアーエムブレムみたいな感じでしょうか。
しかし、ファイアーエムブレムと決定的に違うのは、難易度が非常に低いこと。
いつでも中断セーブが可能というのはどのゲームにもありますが、何より中断セーブが読み込んでも消えないので(他のゲームだと中断セーブは1回読み込めば消えることが多い)、都合のいいところでセーブしておけばやり直しも少ないですし、それ以前にまず味方が死なないので、味方が死んでやり直すことはほぼなかったです。

シミュレーション要素として、攻撃は近いほど命中率と攻撃力が高くなり、遠ざかるほど命中率も攻撃力も低くなる、という距離システムについては、ちょっと中途半端な印象でした。
敵に攻撃を仕掛けるには、チーム内の誰か1人が敵チームの誰か1人の3マス以内にいればいいので、防御力の高い壁役を敵に近付けて戦闘を始め、長距離射程を誇る魔法で後方から攻撃する、というのが基本スタイル。
自ターンで敵に攻撃を仕掛けると、敵味方どちらかが全滅するか逃走するまで戦闘は続行されるので、戦闘を仕掛けさえすれば99%敵を1チーム全滅させることができます。
マップ上にMP回復ポイントが設置されていることが多く、魔法をバンバン使ってもMPが枯渇することはまずなく、基本戦術が確立してしまえば戦闘で苦労することはありませんでした。
敵に弱点属性があることが多いので、魔法万能みたいな感じでした。
で、味方は距離システムを活かしつつ攻撃するのですが、敵の行動は支離滅裂な感じで、遠距離攻撃方法を持っていないのに遠距離から攻撃しようとして出来ないとか、上位魔法を持っているのに下位魔法しか使って来ないとか、MP豊富に持っているのに魔法使い系の敵が通常攻撃してくるとか、もう少しそこは調整しようよ……という攻撃が多かったです。
難易度がかなり低くなっていたのは、この辺りが大きく絡んでいました。

また、敵のターンで敵がどの程度移動してくるのかを確認することができず、敵の移動可能範囲の1歩手前で待ち伏せするというのができないのは、シミュレーションとしてはどうだろう?、と思ってしまいました。
敵のターンで攻撃されると味方は一切反撃することができなくて一方的に攻撃を受けるだけなので、戦術として待ち伏せが使えない、チーム毎に戦いを仕掛けられるので通路をふさいで壁を作っても後方にいる味方もまとめて攻撃対象となってしまってあまり意味がないなど、こういうところでもシミュレーションとして中途半端だったように思います。
その他、技や魔法に熟練度が設定されているのですが、それは出撃準備画面でしか確認できなく、マップ上では装備の変更もできない、などいろいろ不便を感じることもありました。

システムとしては基本的にタッチペンがあれば全て操作できるようになっていて、表示されるコマンドの文字は小さいもののタッチペンの反応はよく、操作ミスをしてしまうことは少なかったです。
ただ、セリフも文字が小さく、それでいて漢字が多用されていて、かなり読みにくかったです。

グラフィックに関しては、ムービーはDSにしては頑張っているな、と思いましたが、操作キャラがマップ上でもデフォルメされていない細い体で表示されているので、イベントシーンなどではいまひとつ臨場感がなかったです。
小さな針金人形みたいな感じで。
マップ上では、建物の陰に隠れてキャラが操作しにくいというのもあったり(画面を回転させれば見えますが)、斜め見降ろしマップなので目的のマスがややわかりにくい、というのがマイナスでした。

キャラの職業については、主要キャラを除いて全7種類とかなり少なく、残念でした。
基本的にマップに出せる人数が9人で、その内3人はチームリーダーとなる主要キャラたちなので、1マップに全職業を出せないからだとは思うのですが……

また、主要キャラ以外のサブキャラたちはエンゲージというシステムで、主要キャラたちに能力とアビリティなどを受け渡すことができますが、エンゲージするとそのサブキャラは消えてしまいます。
サブキャラたちはお金がある限り無限に補充可能で、補充するときも主人公のレベルより少し低いくらいなので、今まで育ててきた苦労はなんだったの?、と思う部分もありました。
エンゲージの関係でそういう設定にしたと思うのですが、フリーマップがあるのですから、補充するキャラはレベル1からでいいんじゃないか、と思いました。

そして、熟練度の関係から私はエンゲージを全く使いませんでした。
しなくても十分進んでいけたので。
難易度的には、エンゲージしないと進めるのが辛い、くらいにしておいた方がよかったように思います。
ただ、エンゲージすることによるステータスアップもレベルが1上がるよりも低い値で、アビリティもそこまで有用なものがあるわけではなく、恩恵が低かったように思います。
フリーマップでレベルを上げなくても、最終マップに到達する頃にはレベルがMAXになっていたというのもあり、本当に進めるのが楽でした。

戦闘については、戦いが始まると基本的にターン制のRPGっぽい感じになっていました。
ここはサクサク進めたいところなのですが、敵にも味方にももっさりとした攻撃モーションがあり、戦闘のテンポはかなり悪かったです。
ドラクエの戦闘で攻撃モーションがついてからイライラしたことはなかったのですが、このゲームは結構イライラしました。味方がどんな武器で攻撃しているのかを見せることに意味がないわけではないのですが、いかんせんもっさりしすぎ。
必殺技のエフェクトもちょっと長すぎる感じがしました。

もう普通にRPGでよかったのでは?、と思うこともしばしば。
なんかこう……RPGにするとマップも広大になるけど、シミュレーションならそうでもないからシミュレーションにしたような気がしないでもなく。

出てくる声優さんたちは豪華なのですが、基本的にはしゃべらないですし、話したとしても戦闘に中に一言二言、イベントでちょっと叫ぶ、というレベル。
そのイベントでは、声と文字が同時に表示されればいいものを、声が出た後でもう1度そのセリフが文字で表示される、という流れになっていて、その辺りスムーズではなくてイライラさせられました。
もういっそのこと声優さんいなくてもいいのでは?、くらいに思いました。


では、ここからネタバレありの感想です。

シナリオは極々平凡な作りで、本当に感動も何もなく、心動かされることはありませんでした。
戴冠式の日に国を焼かれてしまった王女と、炎に焼かれて死んだものの灰の体を持って蘇った兵士たちが、その謎を探す旅に出て、最終的には世界を救う話になる、という。
炎に焼かれて死んだ人たちが灰の体で蘇る、というところだけは少し個性がありましたが、それ以外は本当に普通。
未来からやってきたラスボス、世界の王になろうとするサムネルシア王など、悪役も典型的。
最後も、灰の体となっていた仲間たちがみんな消えてしまったかと思いきや全員復活してしまい、ベッタベタだなぁ、と。

主要キャラについては、序盤大活躍するブルネクが早々にいなくなってしまうのは、エムブレムでジェイガンが序盤しか使えないのと同様、仕方のないことだと思ったのですが、加入したり離脱したりが激しいダン、終盤離脱して帰ってこないクットロラン、この2人の扱いは微妙でした。
せっかく育てても意味がなく、再加入した時はレベルがかなり上がっていましたし。

また、最後の最後、ラスボス手前で加入するエースシン女王が異様に強く、ラスボス戦に参加するのは3人だけだったりするので、結局ラスボス戦は主人公のアイシャ、エースシン女王、そして回復役がいればいいという感じで、他のキャラ達を育てていてもラスボス戦で全く役に立たない作りはどうなのか?、と思ってしまいました。
ラスボスだけで1マップ、という作りになっていたせいなのですが……

クソゲーではないど、記憶にも残らないゲームになってしまっていたな、と感じました。
発売早々に値崩れを起こし、1コインのワゴンセールに並べられた理由がよくわかりました。
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