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テイルズオブアライズ・クリア [ゲーム]

テイルズシリーズは全てではないもののそれなりにプレイしているシリーズで、久しぶりにゲーム発売時期にプレイしてみたいな、と思って買ってみました。
「テイルズオブゼスティリア」はゲーム自体プレイはしていないもののいろいろやらかしているというのは知っていたので、似たようなことが起こらないようにしてくるだろう、という希望もあったので。

今回のキャラデザは今までのシリーズのようにいのまたむつみさんでも藤島康介さんでもない、ということだったのですが、何となく藤島テイストが感じられるデザインだな、とまず感じました。特にリンウェル。
主人公が剣士で、仲間キャラが回復系とか魔法特化とか格闘系とかの定番な布陣になっていて、回復系のキャラを入れておけば難易度ノーマルで問題なく進んでいける感じでした。

プレイ時間は70時間くらいで、トロフィーは95%まで進めて、残りはレベル100到達と修練場の集団戦・最上級クリアのみになったのですが、これはもうレベルを上げれば達成できそうだけどそこまでやらなくてもいいかな、と思って止めました。敵とのレベル差で入って来る経験値が違うので、最後の95から100まで上げるのが割と面倒というのもあって。その代わり、クリア後の60くらいから90くらいまで上がるのは結構早かったです。
今までのテイルズシリーズではトロコンは結構難しいだろうな、という設定が多かったのですが、今作は頑張ればできるくらいに設定されていたように感じました。

テイルズシリーズの戦闘と言えば、敵味方入り乱れた必殺技の応酬。
私が今までプレイしてきたテイルズシリーズは基本的にムービー以外は3頭身キャラになっていましたが、今作はキャラデザ通りの6~7頭身で表現されていて、その辺りはプラットフォームの進化を感じました。
戦闘中のエフェクトも思っていた以上に派手にできていて、キャラも必殺技以外でもよくしゃべるのにほぼ処理落ちしないなど、しっかり作られていました。
ザコ戦では敵のHPが1/4程度残っていてもコンボを当て続ければブーストストライク(味方2人1組の協力攻撃)が発生して敵が倒せるとか、必殺技ムービーがその都度発生する割に適度に短くロードもないので、戦闘は爽快感がありつつ快適でした。

唯一の戦闘関連での不満は、敵のレベルが見えないこと。
敵のレベルは戦闘に入った瞬間に表示され、レベル差が10くらいあると戦闘前に味方がそれとなく会話で敵が強すぎると教えてくれるのですが、実際何レベル離れているのか確認したい、となったらとりあえず戦う前にセーブして戦闘に入ったらリセットするしかありませんでした。
相手がボス敵だったりすると逃走不可だったりしますし。
敵のレベルは戦闘前に見せておいてほしかったです。

フィールドの切り替え時の読み込みがちょっと長いというのはありましたが、そこで用語集を表示してくれていたのでロードの長さが気になることはあまりなく、戦闘に入ったときと終わったときのロードストレスは皆無だったというのもあり、プレイしていてイライラすることはありませんでした。

テイルズシリーズ定番のスキットは全部で350くらい用意されていたのですが、ストーリーの本筋に関わることも結構スキットに入れ込まれていて、見ても見なくても大丈夫というものではなくなっていたのは一長一短ある感じでした。
野営をするとスキットを見直せる、という機能があったので、スキットを見なかったせいでストーリーがわかりにくくなる、ということに関してフォローはされていたのですが、そこまで何でもかんでもスキットにしなくてもいいんじゃないか、と思ったり。
また、今作のスキットは漫画のコマ割のような形で表現されていて、3DCGキャラがベースになっていたので、これまでのように2Dアニメ調キャラのバストアップ画像と表情変化のみで表現されるものとは変えてきていました。
それはそれでわかりやすいという面もあったのですが、作中のほとんどのムービーとスキットが3DCGなのに、超重要シーンにのみ2Dアニメ調ムービーが流れるという作りになっているせいで、3Dと2Dでキャラが別物に見えて結構違和感がありました。

テイルズと言えば格好いいОPアニメムービーが定番で、他のテイルズシリーズでも要所要所にアニメムービーはありましたが、今作はスキットも3DCGにしてしまったせいで、2Dキャラを見る機会が作中でかなり減ってしまっていたので、アニメムービーの最中は、このキャラこんな顔だっけ?、みたいに感じてしまいました。
これなら2DアニメはОPのみに絞って作中のムービーは全て3DCGでよかったのではないかな、と思いました。

武器作成には素材が必要ではあるものの、普通に戦っていれば自然に集まっていたので、素材マラソンに出ることがほぼなかったのはよかったです。
資金不足に陥ることもほぼなく、戦闘終了時に敵からお金がもらえることはないものの、適度に宝箱にお金が入っていたり、売却専用の素材があったりして、苦労はしませんでした。
この辺りのバランスはこれでよかったと思います。

ストーリーは中盤までが超王道、以降はちょっと捻りがあるけどわりと王道、みたいな印象でした。
序盤は定番の奴隷解放から始まり、裏切りそうだと思っていたキャラが裏切り、各国それぞれ違う印象を持たせてくれる話ではあったものの、特に驚かされる展開もありませんでした。
ただ、中盤以降はいろいろ捻っていて、今までにないラスボスを用意しようとしたのかな、という意気込みみたいなものは感じました。
それでもやっぱり、普通だったかな、という印象のまま終わってしまった感じはありました。

また、思っていた以上に恋愛がガッツリ入り込んでくるストーリーでもあり、その辺りは今までのテイルズとはちょっと違う感じがしました。
感覚的には、「テイルズオブグレイセスf」の「未来への系譜編」よりももっと恋愛寄りで、中盤以降それがより強くなった感じがしました。
誰かが誰かに恋愛感情を持っていても思われている方が鈍感で気付かないとか、友達以上の関係だけどそれ以上は進まないとか、テイルズシリーズは恋愛要素は入って来てもあまり踏み込む展開はなかったように思うので、その辺りちょっと珍しいな、と感じました。

では、ここからネタバレありの感想です。
主人公のアルフェンは記憶も痛覚もない奴隷で、ヒロインのシオンは触れた人に激痛をもたらす「荊」という呪いのようなものがかかった状態、というところから話はスタート。
誰もシオンに触れられないけれど、痛覚のないアルフェンなら触れられる、というのはなかなかいい設定だな、と感じました。
シオンの体から取り出した炎の剣は一般人なら熱くて持てないけど、アルフェンならそれを苦もなく使えるということで、この辺り上手いなぁ、と思いつつプレイしていました。痛みは感じないけど火傷はするので、戦闘終了後いつもシオンが火傷を回復させてあげている、という設定もあったので、理に適っているな、とも思っていました。

ただ、中盤でアルフェンに痛覚が戻るという展開が待っていて、そのせいでシオンに触れられなくなってしまうという葛藤が生まれたのはいいものの、じゃあ戦闘はどうするんだろう?、と思っていたら、

痛いけど我慢している

という身もふたもない回答が出てきて、この辺りは結構雑だなぁ、と感じました。
他にも、ラスボスが意識を持った星霊力(魔力みたいなもの)というふんわりした設定で、それを倒すには人々の中にある星霊の力を1つにまとめればいい、みたいになって、ラスボス戦に入る直前までそれはどうやればいいんだろうみたいになっていたのに、ラスボス戦が終わった後で勝手に人々の星霊力が集まってくる展開になって、この辺りもやっぱり雑だなぁ、と感じました。
人々の中にある星霊力をまとめるには全員が思いを1つにしないといけない、と言っておきながら、特に人々が思いを1つにした描写もないまま星霊力が集まってきていたように感じました。
そこは察しろというのであれば、もっとわかりやすくしてほしかったな、と。
スキットでいろんなことをかなり細かく分析したり考察したりしていたので、物語の最後の詰めの部分なのだから、そこも細かくやってほしかったです。
全体的に結構練られているのだけど、詰めが甘いな、という感じがしました。

キャラ設定に関しては、シオンは初登場時からかなりツンツンしていたので、これはどこかでデレるだろうな、というのが透けて見えました。
実際終盤でデレッデレになったので、ここまでわかりやすいツンデレもむしろ久しぶりだな、と感じました。

作中に恋愛がガッツリ絡んでくるというのは上述の通りですが、味方キャラ6人が3組キッチリカップリングされていて、アルフェンとシオンは両想いだけどエンディング直前までお互い素直になれない、ロウとリンウェルはロウの方が想いが強めでリンウェルも悪くは思っていない、テュオハリムとキサラは恋愛というよりも母親と手のかかる息子、という感じでした。
ここまでキッチリカップリングされている話もあまりないのではないのかな、というくらいに感じました。
スキットも恋愛絡みのものが結構ありましたし。
ロウがリンウェルのことが好き、というのはアウメドラとの話が出てくるまでわからなかったので、ロウがリンウェルの攻撃を阻止したときはちょっとビックリしました。

ОPムービーはまさかの2段階で用意されていて、なんやかんや作中でこれが1番驚いたところだったかと思います。ゲームを起動したらまずОPムービーを一通り見てからプレイし始める、というのがテイルズシリーズをプレイするときの儀式みたいなものだったのですが、1つめのОPムービーでは物語の後半部分が出てきていないのでは、という印象はありました。
それで2つめが出てきて、あぁこういうことだったのか、と。
曲が「Hello Again」という辺り、初期からテイルズシリーズをプレイしている人に向けて世代を狙い撃ちしている感じで、結構ガッツリ心をつかまれました。
まぁ、曲調がゆったりしているので、あまりОPムービー向きの曲ではないとは思いましたが。

全体的に見ると佳作だったかな、という出来具合で、とりあえず定価分くらいは遊べたと思います。
人に勧めるほどではないけれど、プレイするのを止めるほどでもない、という感じでした。
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