ワイルドアームズ ザフィフスヴァンガード・クリア

本日の更新は「ゲームＲＥＶＩＥＷのお部屋」にＰＳ２「ワイルドアームズ　ザ　フィフスヴァンガード」のレビューを追加しました。
今度のは買ってから３年ばかり放置……こんなソフト、あと何本か残ってます。

まずは、システムに関して。
３や４で改悪したことを戻してきた部分はいいと思いました。
４で廃止されたフィールドマップが復活して、世界中をサーチして回る楽しさが戻りましたし、３で導入された畑システムのせいでベリー系がいくらでも手に入る状況から、ドロップアイテムとフィールドマップに生えている木から採取する形にしてくれたおかげでベリー系のありがたみが増えました。

また、クリアまでの時間が３と４はやり込みいれても２５時間くらいと短かったのが、５では６０時間くらいになって、長く遊べるようになっていたのもよかったです。

ただ、ＰＳＰのクロスファイアと連動しないと出てこない隠しボス、ストーリー上初回プレイでは絶対に負けてしまう戦闘が５～６回あること、ムービー以外ではほとんど声がないキャラなど、不満に思うことも数々ありました。
一応ワイルドアームズ１０周年記念作品ということで、歴代パーティメンバーたちのそっくりさんが世界各地にいてサブイベントで絡んでくるというのはよかったのですが、ゲーム音楽がなるけみちこさんでなくなっていたり、主題歌が麻生かほ里さんでなくなっているのは記念作品としてどうなんだろう、と思ったり。
主題歌歌ってる水樹奈々さんの歌は結構いい感じではあるのですが…
せめてゲームをロードするとデフォでオープニングが流れる仕様はそのままにしておいてほしかったです。流しっぱなしにすればオープニング流れますが、いかんせん時間かかるので。

アースガルズについては、登場が遅い割に使えないのがなんとも…という感じでした。
プレイヤーで操作できないというのと、フィールドでの操作がやりにくいというのもありましたし。
あえて戦闘できるようにしなくてもよかったのでは、と思ってしまいました。単純に乗り物としてだけで良かったのでは、と。

ストーリーに関して、ネタバレのないところから。
良くも悪くも普通、という印象でした。ものすっごく印象薄いです。
多分、１ヵ月くらいしたら忘れてしまうのではないかな、と思えるくらい。
最後の謎解きでちょっといいな、と思える部分はあったものの、いまひとつ詰めが甘いようにも見えましたし。
テイルズ１０周年記念作品のストーリーはすごくよかったのになぁ。


では、ここからネタバレありの感想です。

この作品、一応年齢制限があって１２歳以上ということになっています。
どの部分が引っ掛かったんだろう…と思っても、特に思い当るところはなく。
唯一あるとすれば、人の命を吸い上げて攻撃するというダークネス・ティアの設定くらいでしょうか。

というか、高めの年齢設定がされているのに、内容自体低めの年齢に向けての話のように見えてしまったのが、どうにもこうにも微妙な感じでした。
主人公のディーンは終始、
「諦めなければ何だってできる！」
と言うわけですが、これはもう何年前に使い古されたネタだよ、と。
それでどうにもできなくなったことに対して何かある、という話ならまだしも、最終的に「諦めなければ何とかなる」ってことで話が通ってしまっているんですよね。
大人たちはいろんなことを諦めてしまっているのですが、ディーンの言葉で目が覚める、と。
ほとんどのイベントがこの展開だったので、あと１歩踏み込んでほしかったです。

また、エンディングでディーン・レベッカ・アヴリル以外のキャラの後日談が全くなかったのが残念でした。
チャックはルシルから身を引いたわけですが、最終的にルシルはファリドゥーンと選んだのか、チャックのところに戻ってきたのか気になる部分ではありましたし。
ヴォルスングも行方不明のままでしたし。

アヴリルのループ設定にしても、この話のアヴリルは明らかに２人存在するだろうって感じたのがいまひとつでした。
一緒に冒険したアヴリルは、１２０００年前に１人でファルガイアに残って冷凍睡眠して、冷凍睡眠から目覚めてヴォルスングを倒すのを繰り返す人格。一方エンディングで登場したアヴリルは、１２０００年前からいきなり現代へタイムスリップしてきた人格。
ループしてるって言うより、１つの体に２つの人格があるって印象でした。
アヴリルの最初の涙の理由を説明するにはいい設定だとは思うのですが……

悪くはないけど、普通すぎた、という印象でした。